俺の相棒は元ワニ、今ドラゴン!?元飼育員の異世界スローライフ

ライカタイガ

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第21話 書庫

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自室に戻るとゴロウはまだ寝ていた。



「ゴロウそろそろ起きなよ」



「うんーあとちょっと」

この反応は人間も元ワニのドラゴンも同じようだ。



「わかったよ、あとちょっとだけだからね」



「ありが・・・スヤぁ」

とたった5文字を言いきらないまま夢の世界に戻った。




まぁ、昨日孵化したばっかだし仕方ないかな



オレはその間今把握できているゴロウの能力をまとめてみる



・言語能力

・飛行

・治癒魔法

・オレへの身体強化



確定しているだけでもすごい能力だ

これは後でバルシュと共有をしておこう・・・



それとバルシュが昨晩言っていた森の中で魔獣に襲われなかった強者のオーラ(仮)



他にも力や魔法の適正等未知数な部分が多い

幸いゴロウとは話せるので能力の確認などはやりやすそうだ。




まずは、エンシェントドラゴンの記述のある本などないかを探してみようと

屋敷にある書庫へと行くことにした。




自分の身体能力が上がっていたことを忘れて普段通りドアを開けてしまった。



シュタッ



エリーは必要分だけ後ろに飛びドアと当たらないギリギリの位置で躱した



オレは焦って確認をする

「ごめん、エリー ドアにぶつからなかった?」




「はい、大丈夫でございます。

ダイ様はどちらいかれるのですか?」



「うん、ちょっと書庫に行こうかとおもって・・・」



「ならば私も。ダイ様では届かない本もあるでしょう」



「そっか、ありがとう。」



「ですが、ダイ様ドアを開けるときはお気を付けください。」



「うん ごめんなさい・・・」

しかし、エリーの身のこなしまるで忍者みたいだったな・・・

何か体術でもやっているのかな?

まぁいいか、今度それとなく聞いてみよう。



そして書庫をあけると

しばらく誰も入っていなかったのだろうドアを開けるとほこりがまった。



エリーが奥にある窓を開けて換気をする。



「まずは掃除が必要ですね」

とエリーがそう言いながら何やら詠唱を始めた。



「ピュアウィンドウ」

スーと風が抜けた。



「エリーすごいね!空気だけじゃなくて埃をかぶっていた本まできれいになったよ」



「いえ、これくらい メイドですので」

謙遜しながら心なしか表情は嬉しそうだった。



そうか、生活魔法もたくさんあるんだな。

今度エリーに教えてもらおう。



早速オレはきれいになった本棚を見て回る



「ダイ様はどのような本をお探しで?」



「ド・・・いや えッと・・・昔の魔獣とかが出てくるお話とか読みたいなっておもって」

危ない、ドラゴンの本なんて言ったら変に勘繰られてしまうかもしれない。

なるべく慎重に事を進めなければ・・・



「昔の魔獣となると冒険記や英雄譚等に出てくるかもしれませんね」



「うん、冒険するお話とか読みたいなって」



「わかりました、私も探してみます。」



「ありがとう」



気になった本を開いては閉じて本棚にもどす。

あまりドラゴンの事を書いているものが無かった。



「あんまりいいの無いなー」

とあきらめて自室に戻ろうとエリーに声をかけようとしたとき



「ダイ様 こんな本はいかがでしょう。」

一番高いところに積まれていた本の中からジェンガを抜くように

1冊の本だけを引き抜きオレに手渡す。



「勇者伝記?」



表紙にはドラゴンの絵が描かれている

表紙を捲るとその本は絵本になっていた。
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