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隠された本音
、
しおりを挟む「この制服、S高のやつじゃん!」
その男の子は目を大きく見開いてそう言いながら、あたしを指差す。
人に指を差すとか、常識のない奴。…なんて、そんな思考は所詮後付けでしかなかった。
「ってことは、司が前言ってた“ナンパしたらすぐヤれた女”ってこの子?!」
次に浴びせられた言葉に、まるで胸を引っ掻き回されたみたいに苦しくなった。
多分、頭の中が真っ白になるって、きっとこういう事だと思った。
「てっきり大した事ないのかと思ってたけど、なんだよ~普通に可愛いじゃん!」
興奮気味にあたしに近寄ろうとするその男の子を司が「おい」って慌てた様子で引き止めようとする。
「マジでもういいから、行くぞ」
「えー何それつまんな。いいじゃん、お前女なんか腐るほど寄ってくるんだしさ、ひとりくらい俺にマワせよ」
早くこの場から去りたそうにしている司と、クソほどの空気も読めていないその男友達。
あたしはそんな光景を、ぼんやり見てた。
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