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辞めてからの日々
06
しおりを挟む事務所の後輩に飲みに誘われた。
『リオン君ヒマしてますよね?この前のお礼も兼ねて奢るんで来てくださいよ!』
という一言余計な文面と共に。
以前、事務所のエントランスで俺を捕獲した後輩である。
やはり遠慮というものが全くない無礼な奴だけれど、どこか憎めない可愛らしい奴だった。
時間を持て余してるのは確かだったので、俺は顔を出すことにした。
仕事で家を出ている伊月に参加することを報告すれば「仕事終わったら迎えに行く」と即座に返事が来る。
そして「飲み過ぎないように」とお小言も頂いた。
俺は酒癖は悪くないはずなのだが、どうにも飲み過ぎると記憶が失くなるタイプのようで、過去に何度か失敗をしている……らしい。らしいというのは全然記憶に無いからだ。一体何をやらかしたのか。起きた時にとんでもない状況になっていたことは多々あるけれど、そういう経緯に至った記憶が全く思い出せないので自分の愚行については知る由もない。
主に1番の被害者である伊月は俺のやらかしの詳細を絶対に教えてくれず、頑なに口を噤む。教えてくれないと直しようがないというのに。
そのくせ、俺が他でやらかさないか過保護なくらいに心配しており、基本的に伊月以外の人と飲むことにあまりいい顔をしない。本人曰く、酔った姿を自分以外に見せてほしくないらしい。何とも面倒くさい男である。
だが仕事や友人関係もあるので、妥協する代わりに酒の席関連のことは必ず報告することを義務付けられた。
……妥協とは???
何故伊月が妥協する側なのか。そう思いつつも大人しく従うのは、明らかに俺が迷惑を掛けていると自覚し、反省しているからである。
正直面倒だと感じるが、ストレスになる程ではないし、俺はスマホにGPSを仕込まれており常に伊月に居場所は筒抜けなので、こっそり飲みに行っても必ず伊月が迎えに来る。GPSを外そうとしたり、約束を破ると伊月の家に最低でも1週間は軟禁させられるので、俺は3回目辺りで懲りて報告を怠らないようになった。
どのみち報告しようがしまいが、参加した飲み会が解散すると同時に伊月に拉致られるのは変わらない。
しなかった場合、軟禁というオプションが付くか付かないかの違いなだけだ。怒らせて軟禁という面倒な状況になるのならば報告くらい可愛いものである。軟禁の方が遥かに面倒な為、今では報告がすっかり習慣となっていた。
おまけにここ数年、よく飲む仲間内からは伊月が迎えに来ると「彼氏が迎えに来たぞ」と悪ノリを通り越して普通に言われるようになっていた。伊月は満更でもなさそうで、伊月のことを「彼氏」と呼ぶ面子との飲みの席は「安心して預けられる」と割と寛容に許されるようになった。一体何様なのか。
釈然としないものはあるが、伊月の面倒くささ以上に適うものはないので、俺は結局何だかんだ伊月の望む通りにしていた。押し切られたとも言うけれど。
「あ、来た来た!リオン君!こっちですよー!」
「おぅ、悪いな。ちょっと遅れ……た……」
着いたと連絡すると後輩は個室から顔を覗かせて俺を呼んだ。
遅れたことを謝りながら室内へ入り、目にした参加メンバーを見て俺は固まる。
てっきりサシで飲む、もしくは居ても後輩のグループのメンバーだろうと思い込んで確認しなかった俺が悪いのはわかっているけれど。まさか、よりによって、俺と同じグループだったメンバーが居るなんて誰も思わないじゃないか。
その席には伊佐山龍二が座っていた。
「……聞いてないんだけど」
「あれ、言ってませんでした?」
わざとらしくすっとぼける後輩に怪訝な視線を送る。
謀られた。
ちらりと伊佐山を見遣れば驚いた様子はない。伊佐山と後輩は間違いなくグルだと判断する。
「あー……、俺ちょっと顔出しに来ただけだからあんま長く居られないけど大丈夫か?」
咄嗟に出たにしては我ながら上手い言い訳だった。
「え、何言ってるんですかリオン君。伊月様が来るまでは大丈夫だって俺知ってるんですからね?」
後輩は瞬時に嘘を見抜いた。さすが同じ事務所で、伊月の信頼をそれなりに得ている飲み仲間なだけはある。それも今日までだろうが。
俺は切実に願った。
伊月!!お願いだからすぐに来て!!
今日ほど伊月の迎えを待ち望んだことはないだろう。
それくらい、その場に居るのが苦痛な席だった。
「ちょっと来い」
俺は後輩の腕を掴んでトイレに連れ込んだ。
「どういうことだよ」
「え、何がですか?」
「とぼけんな。伊佐山に何言われた?」
この期に及んで白を切り通そうとする後輩に詰め寄る。目を逸らしながらわからない振りをする後輩は観念したのか、言いづらそうにもごもごと口を開いた。
「リオン君と話がしたいから呼んでくれって……」
「何で承諾したんだよ。俺とアイツの仲が良くないの知ってんだろ?」
「そうなんですけど……」
「けど?」
「頼むって頭下げられちゃって……」
俺は手で顔を覆いながら深い溜め息を吐いた。
さすがに先輩に頭を下げられたら断れないだろう。ちょっと生意気で図々しい奴とはいえ、業界の上下関係は尊重して慮り、立てるところはしっかり立てる奴だ。無下にできない状況だったのは理解できた。本人としても不本意だったのも。だがしかし。
「せめて俺にも言うことがあったよな……?」
「だってぇぇえええ!!言ったらリオン君絶対に来ないじゃないですか!」
「当たり前だ」
もちろん断っていた。当然だ。
今更飲みながら話すこともないし、そんな間柄ではないのだから。
後輩は半泣きになりつつも言い訳を並べ立てる。
「だからですぅぅ!!悪いとは思ったんですけど、龍二先輩なんか真剣だったし、悪いようにはしないって約束してくれたので……」
「その"悪いようにしない"はお前にであって、俺にじゃないだろ。嫌な予感しかしないから俺帰るわ」
「そんな!!待ってくださいよ~!!お願いですから少しだけでいいので話を聞いてあげてください!!」
帰ろうと足を踏み出した俺に後輩は必死の形相で縋りつく。
離さない!とでも言いたげに、しがみついてでも俺を引き止める後輩の執拗さに俺の方が先に折れてしまった。
「……わかった。ただし、話を聞いてこちらが不快になるようならすぐにでも帰るからな」
「ありがとうございます……!」
そんなわけで俺は酒を片手に伊佐山と向かい合っているのだった。
「……………」
「……………」
お互い無言のまま、どれほど時間が経過しただろう。気まずさを誤魔化すように酒を口にすれば、酒が進む進む。
チビチビ飲んでいるはずなのに、酒が無くなるのが異様に速い。
伊月の忠告を忘れたわけじゃないが、これは仕方ないことだろう。飲まなきゃやっていられない状況である。どれだけ正体を失くそうが、最後には伊月に回収されるので大した問題にはならないだろうと俺は開き直り、目の前の男に警戒を崩すことなく、酒をゴクゴクと飲みまくる。
終時無言のまま、3杯目のグラスを飲み切って机に置いた時。
ようやく伊佐山が覚悟を決めたように重々しい口を開いた。
「元気、だったか……?」
親権奪られた親が久しぶりの面会で子供に掛ける言葉か?
俺はそんなことを思いつつ、簡潔に「見ての通りだ」と答えた。
「もうすぐ留学するんだって?」
「ああ」
「いつ行くんだ?」
「再来月だ」
「そうか……」
再び沈黙が走る。後輩は気まずそうにしながらも、次々に俺が酒を空にするので追加発注に大忙しだった。
「……どのくらい留学するんだ?」
「…………3ヶ月」
「留学から帰ってきたら何するのか決まってるのか?」
さっきから何なんだ。こちらの近況を窺う質問ばかり。これでは本当に久しぶりに子供と面会した親のようではないか。イライラしつつ運ばれてきた4杯目を口にする。
「お前に気に掛けてもらう程のことじゃない」
「す、すまない……そんなつもりじゃ……」
「てかさっきから何なんだよ。わざわざ騙し討ちみたいなことまでしたんだ。言いたいことがあるならはっきり言え」
伊佐山らしくない、こちらの機嫌を窺うような態度に慣れないのもあって、俺は性急に本来の話を切り出した。
「みんなに……ヒヨってるって言われたんだ……」
「……………はあ」
だから何?としか言えないのだが。
俺は酒を口に入れ、黙って続きを待つ。
「損な役割はしない、って……」
「そうだな」
「お前も……そう思ってたのか……?」
「どう考えてもあの頃損を被ってたのは俺だけだろ」
きっぱりと事実を言い切ると、伊佐山は蒼い顔をして項垂れる。
「俺は……リーダーとしてやってきたつもりだった……」
「そうだろうな」
ボソッと呟かれ、俺は相槌を打つ。
同時に4杯目が無くなった。隣に居る後輩の持つタブレットを覗き込んで飲みたい酒をトンッと指し、注文を任せる。
そして伊佐山の方へ真っ直ぐに向き直り、何の感情も無く、ただ事実を付け足すように述べた。
「でも、"つもり"なだけだ」
伊佐山は泣きそうな顔で弾かれたように顔を上げる。店の照明が薄暗くて気付かなかったが、よく見るとその顔は色濃く隈が浮かんでおり、どことなく窶れているように見えた。外見に変化が見えるくらいには真剣に悩んでいるということだろう。
「俺は間違ってたのか……?」
「さあ?」
「頼む、教えてくれないか……?」
後輩が同席してるにも関わらず、伊佐山は恥を忍んで姿勢正しく頭を下げる。俺は気まずそうに存在感を薄くする後輩から5杯目を受け取り、伊佐山を見て湧き出た苦味を消そうと酒を呷るようにして一気に流し込んだ。
喉が灼けるような感覚が苦々しさを微かに和らげてくれる。
後輩に同じ物を頼む、とグラスを小さく掲げて目で合図を送り、俺は頭を下げっぱなしの伊佐山を真っ直ぐ見つめる。
「……そういう話はグループに居た頃にしてほしかったよ」
酔いのせいだろうか。抑えきれない本音を小さく呟けば、自嘲的な笑みが溢れた。
伊佐山は窶れた顔をガバッと上げて、震える唇を申し訳なさそうに噛み締めるように引き結んでいた。
そして再び深く頭を下げて、震える声で謝り出す。
「すまない……本当にすまない……!」
「やめろ。謝罪してほしいわけじゃない」
「わかってる……今更だってことも……でも、俺が謝りたいんだ……」
「勝手だな」
「すまない……」
「とにかく頭を上げろ。求めてない謝罪をされても不愉快だし、迷惑だ。それ以上続けるなら俺は帰る」
伊佐山が罰が悪そうにおずおずと上体を元に戻したところで、6杯目の酒が来た。
「俺に訊くくらいならメンバーに訊けよ。俺とアイツらじゃお前に求めているものが違う」
「……ああ、わかってる。でも、その前にお前と話したかったんだ」
気まずそうにしながらも、そう言った伊佐山の目に迷いはなかった。
俺は遣る瀬無さから手にしていたグラスを回す。カランと氷がグラスに当たって小気味いい音が鳴った。
「俺はもう昔の話はしたくない」
「不満だったことを遠慮なくぶつけてくれていい!何が足りなかったのか知りたいんだ!」
「そういうのは自分で気付くべきだろ」
「でも、それじゃ、一生……答えがわからないままかもしれない……」
伊佐山は俯きながらグッと喉を鳴らし、掠れた声で弱々しくそんなことを吐き出す。
俺は6杯目を飲み切り、空になったグラスを見つめながら思考に耽る。
欠点を言うのは簡単だ。
柚葉に偶然会った時にどういう状況か軽く聞いたから、メンバーたちがコイツに求めている役割も何となくわかる。
だが、グループを辞めた部外者の俺が答えを安易にくれていいものだろうか。自分で考えて変わることに意味があるんじゃないだろうか。
何より俺は不満だったことや恨み言を言うつもりなんて無かった。
もう終わったことなのだ。今更言っても仕方ないし、こうして欲しかった、なんて恨みに近い不毛な願望など疾うの昔に捨て置いてきたのだから。
そう考えている内に7杯目が運ばれて来て、俺は喉を潤す為に口を付けた後、グラスを置いた。
「……リーダーなら、グループのことを1番に考えなきゃいけなかったんじゃないか」
「そう、だよな……」
「俺はお前が面倒くさがりで揉め事嫌いな甘い奴だってわかってたから損な役割を引き受けろなんて思ったことはない。だけど、お前は平等じゃなかった」
「平等……?」
「嫌な役割や損な役回りを引き受けられないなら、せめて平等で、公平であるべきだった。言いやすい楽な方を率先して責めるんじゃなくてな」
「…………」
「"つもり"ってのはそういうことだ。言ってやったって気になって、リーダーとしてやっている"つもり"になっていただけ」
俺も、伊佐山のフォローをしようとしてきたつもりだった。結果として、最後まで誰にも何も届かなかったけれど……。
耳の痛い話だが、結局俺も"つもり"になっていただけだったのだろう。
だがそれでも、 伊佐山に無理矢理にでも全部やらせようなんて思ったことはない。俺は役割を分担する形でできる奴がやればいいと考えていたからだ。
そしてあの頃は伊佐山の次に年齢が高い俺が1番適任だった。それだけのこと。
やりたいかどうかじゃなく、誰かがやらなきゃならないのに誰もやりたくないなら俺がやるしかない。そう思ってやってきた。
俺はそれで良かったけれど、多分、アイツらは違う。アイツらは伊佐山にちゃんとしたリーダーの役割を少なからず求めている。
「それが俺が居た頃のお前だ。あとはメンバーとちゃんと話し合え。俺が居た頃と同じままじゃ見放されるのは時間の問題だぞ」
だから伊佐山は楽な方へ逃げていた考え方を根本から変えなければならない。長い間、逃げてきたものと向き合っていくのは相当に骨が折れることだろう。だが幸いなことに本人に変わろうという意志が見受けられる。リーダーとしての自覚を持ち始めるのは本人としても、グループとしても僥倖だろう。
コイツらは新しくなったばかりなのだ。
まだ、遅くはない。
「俺に言えるのはそれだけだ」
俯く伊佐山にそう言って、俺はグラスに残った酒を一気に呷って飲んだ。
空のグラスを机に置く。
「……もし、もっと俺が早く気付いていたら……お前は……」
「俺が居る限り誰も気付くことはなかった」
断言できる。見ようともしていなかったのだから気付くわけがない。
そういう点からも、俺は余計なことをしていた邪魔者だったのかもしれない。よかれと思って自発的にやっていたことがメンバー全員の成長を止めていた。
「もしも、なんて話はやめてくれ。多少早く気付いたところで既に亀裂は何年も前から入ってた。絶対に溝は埋まらなかったよ」
はっきり言い切れば、伊佐山は普段男らしさを感じさせる凛々しい瞳を潤ませながら唇を引き結び、掠れた声で再び「すまない……」と口にする。
謝られたところで終わったことなのだ。何かが違っていたら……と考えることが無い時点で俺は既にグループと決別している。
「すまないと思うならもうこんな真似はしないでくれ。正直言って、お前らと関わりたくないし、煩わされたくない。俺は自分のことを考えていきたい」
するとその時、タイミングよくスマホが振動する。画面を見ると伊月からの連絡の通知だった。「着いた」と表示されている。
実は後輩をトイレに連れ込んだ時、伊月に簡潔に事情を説明して、なるべく早く迎えに来てくれと要請を入れていた。
元々に予定されていた時間より早く、俺の緊急要請ということもあって急いで来てくれたのだろう。そう思うとふにゃりと表情が緩んでしまった。
「伊月来たから帰るわ」
「え!伊月様も一緒に飲みましょうよ!」
「バカ。アイツ車だぞ」
「そうだった~」
残念がる後輩には申し訳無いが、例え車じゃなくても伊月をこの場に召喚するつもりはない。
伊月が参加したら吊し上げが始まってしまう。言わずとも標的は騙す真似をした伊佐山と後輩である。
そして結構飲んだ俺も帰ったら何が待っているかわからない。説教程度で済めばいいが、そんな可愛いもので済みはしないだろう。それを誤魔化す為にも伊月をここへ呼ぶことは避けたい。
「それじゃ、奢ってくれてありがとな。ごちそうさま」
そう言って席を立ち、俺は店の外に出る。
後輩の奢りという話だったが、伊佐山に頼まれて俺を呼んだのであれば伊佐山が支払いを持つ可能性は高い。
俺は騙し討ちされたせめてもの腹いせに高い酒ばかりを飲んだのだった。
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