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第二章 転生後の世界
第23話 セシルの出生の秘密
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二人は、教会に入った。
「古い教会だね」
「そうね。100年は経ってると聞いたことあるけど」
「礼拝中みたいだから、参加してから話をきこうかあ」
二人は半時ほどの礼拝をうけたのち、神父に声をかけた。
「突然すみません。ベゼル貴族領から参りましたホリー・サン・ベゼルと申します。隣は、セシルと申します」
「ベゼル貴族領のご子息様ですね。私は、こちらで神父をやっておりますターナーと申します。本日は、どうなさいましたか?」
「セシルは、こちらの街の孤児院で育ちました。10数年前にセシルが孤児院にお世話になることになった経緯をお聞き致したく伺った次第です」
「そうでしたか。私はこちらの神父にはなったばかりでして、10数年前は、教会本部で修業中ですね。先代の神父は長いこと私の父がやっていましたので何か知ってるかもしれません」
「お父上にお会いできますか?」
「おりますので大丈夫なのですが、90歳を迎えますので目と耳が少し不自由ですので、ご迷惑おかけしなければいいのですが」
「気になさらないでください。お話を少しでもお聞きできるだけでありがたいです」
「では、こちらへ」
二人は小部屋へと入った。具合があまりよくないせいかベッド横たわっていた。
「父さん!父さん!お客さんだよ」
「はぁ?おぅ」
上半身を起こし、背中に枕を入れた。
「私は、戻らなければいけないので、少し失礼致します。父はドランと申します」
「ありがとうございます」
ターナーは、小部屋を去った。
「ドランさん!ドランさん!」
「う!あなたは!懐かしいですなあ。いよいよそのときが来たのですか?わしはまだまだやれますぞ」
(なんだ?セシルのこと?セシルの成長した姿をみるわけもないしなあ)
「ドランさん!誰かと間違えてませんか?
私は、ホリー!こっちがセシル!」
「わしをからかいおって!ホなんとかこそ誰じゃ!お主こそわしを忘れたか?10年経ち、あの日の約束のために来たのじゃろ」
「約束?」
(全く意味がわからない!どうしたんだろう)
「セシルどう思う?」
「ホリーが誰かと間違われているみたいね。注目すべきは、10年前という年数ね。何かを知ってるわね」
「そうだね。俺が似てるといえば父親かなあ。何か知ってるんだな」
「ドラン!約束ってなんだっけ」
「忘れたのかあ?あの子のことだよ。そろそろ覚醒する年齢だよなあ」
(話をあわせてみるかあ)
「そうだ。あの子だな。森で拾った」
「拾った?助け出したんじゃないかあ。あの子もついこないだ事件を起こしたと息子が話してた。ちがう方向で成長すると厄介だなあ。今どうしてるやら」
「あの子って普通と違ってたよね。なんだっけ?」
ホリーは、ドランに話を合わせる形で問いかけてみた。
「俺は、詳しく知らないよ。お前が特別だからといってたじゃないかあ。確か魔力が異常に特殊って話をしてたじゃないかあ。それ以上は何も言わなかったよなあ」
「そうだったですね。随分忘れやすくてなってしまって。思い出しましたよ。色々ありがとうございました。また遊びに来るから元気でいてくださいね」
こちらこそ懐かしい顔をみれてよかったよ。また遊びにこいよ」
「では、また」
二人はドランの部屋を出て、神父に挨拶を済ませ、教会を後にした。
(サーベス!どうだった?)
《ドランも神父も話した以上の記憶はなかったわ》
(いよいよ。残る情報源は、若い頃が俺にそっくりだった人だけといえるね。となると怪しいのは俺の親父ということかあ)
《そうね》
「ホリー!色々ありがとう」
「いやいや俺が似てるという点からセシルを教会に預けたのは、俺の親父である可能性が高いと言える」
「そうかもしれないわね。まずは館に戻ってメディアの情報も聞いてみましょう」
「古い教会だね」
「そうね。100年は経ってると聞いたことあるけど」
「礼拝中みたいだから、参加してから話をきこうかあ」
二人は半時ほどの礼拝をうけたのち、神父に声をかけた。
「突然すみません。ベゼル貴族領から参りましたホリー・サン・ベゼルと申します。隣は、セシルと申します」
「ベゼル貴族領のご子息様ですね。私は、こちらで神父をやっておりますターナーと申します。本日は、どうなさいましたか?」
「セシルは、こちらの街の孤児院で育ちました。10数年前にセシルが孤児院にお世話になることになった経緯をお聞き致したく伺った次第です」
「そうでしたか。私はこちらの神父にはなったばかりでして、10数年前は、教会本部で修業中ですね。先代の神父は長いこと私の父がやっていましたので何か知ってるかもしれません」
「お父上にお会いできますか?」
「おりますので大丈夫なのですが、90歳を迎えますので目と耳が少し不自由ですので、ご迷惑おかけしなければいいのですが」
「気になさらないでください。お話を少しでもお聞きできるだけでありがたいです」
「では、こちらへ」
二人は小部屋へと入った。具合があまりよくないせいかベッド横たわっていた。
「父さん!父さん!お客さんだよ」
「はぁ?おぅ」
上半身を起こし、背中に枕を入れた。
「私は、戻らなければいけないので、少し失礼致します。父はドランと申します」
「ありがとうございます」
ターナーは、小部屋を去った。
「ドランさん!ドランさん!」
「う!あなたは!懐かしいですなあ。いよいよそのときが来たのですか?わしはまだまだやれますぞ」
(なんだ?セシルのこと?セシルの成長した姿をみるわけもないしなあ)
「ドランさん!誰かと間違えてませんか?
私は、ホリー!こっちがセシル!」
「わしをからかいおって!ホなんとかこそ誰じゃ!お主こそわしを忘れたか?10年経ち、あの日の約束のために来たのじゃろ」
「約束?」
(全く意味がわからない!どうしたんだろう)
「セシルどう思う?」
「ホリーが誰かと間違われているみたいね。注目すべきは、10年前という年数ね。何かを知ってるわね」
「そうだね。俺が似てるといえば父親かなあ。何か知ってるんだな」
「ドラン!約束ってなんだっけ」
「忘れたのかあ?あの子のことだよ。そろそろ覚醒する年齢だよなあ」
(話をあわせてみるかあ)
「そうだ。あの子だな。森で拾った」
「拾った?助け出したんじゃないかあ。あの子もついこないだ事件を起こしたと息子が話してた。ちがう方向で成長すると厄介だなあ。今どうしてるやら」
「あの子って普通と違ってたよね。なんだっけ?」
ホリーは、ドランに話を合わせる形で問いかけてみた。
「俺は、詳しく知らないよ。お前が特別だからといってたじゃないかあ。確か魔力が異常に特殊って話をしてたじゃないかあ。それ以上は何も言わなかったよなあ」
「そうだったですね。随分忘れやすくてなってしまって。思い出しましたよ。色々ありがとうございました。また遊びに来るから元気でいてくださいね」
こちらこそ懐かしい顔をみれてよかったよ。また遊びにこいよ」
「では、また」
二人はドランの部屋を出て、神父に挨拶を済ませ、教会を後にした。
(サーベス!どうだった?)
《ドランも神父も話した以上の記憶はなかったわ》
(いよいよ。残る情報源は、若い頃が俺にそっくりだった人だけといえるね。となると怪しいのは俺の親父ということかあ)
《そうね》
「ホリー!色々ありがとう」
「いやいや俺が似てるという点からセシルを教会に預けたのは、俺の親父である可能性が高いと言える」
「そうかもしれないわね。まずは館に戻ってメディアの情報も聞いてみましょう」
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