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144 ぷちお使い会
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時間が無い!
という事で、寝てない私はそのまま魔界へと行く事にする。
誰も居ない川辺に行くと黒い宝石のついた指輪を人差し指にはめる。
本当はガルドに護衛を頼もうとしたけど、指輪は一つしかない。
私の腕じゃ指輪の複製なんて無理だし、ナナに頼むのにも時間もない。
で、今回もニコニコ顔のリュートを連れて来た。
「久しぶりに二人っきりだね」
「そうね……一年前は考えもしなかったわ」
一年前は逆に私が二人っきりじゃないと嫌だ! まであった。
護衛の人間やメイドを振り切ってリュートを困らせたような記憶もある。
「あの時はご迷惑をかけて」
「今の君だったら全然かまわないよ」
私がかまうわ!
と、叫びたいのを我慢する。
自然と口数がお互いに少なくなって来た。
「ふと思うのよね」
私が振り向くと、リュートも指輪をつけていた所だ。
「あの時に溺れた時に私は変わった」
「そうだね、病気かと思ったぐらいにエルンはかわった」
「もし、あの時のような性格に戻ったら、後生だから幽閉するか殺して」
「…………怖い事いうな、元婚約者の頼みだ。必ず守るよ」
「どうも」
最近はやっとリュートも落ち着いてくれた。
私に気がないし、友人として動いてくれる。
良物件なんだけどねー……さて、気持ちを切り替えて飛び込みますか。
川がかなり早く流れている。
冬の川で水温もとてつもなく冷たい、さっき手を入れて確認した。
相変わらず深さもあって底が見えない。
「一、二の三で飛び込むわよ」
「わかった」
「一、二の三よ!」
「ああ」
「い、いくわよ。一にの……そういえば」
「エルン……」
「だってしょうがないじゃない! 泳げないのよ! 泳げないのに川に飛び込めって!」
リュートは溜め息をつくと私を真っ直ぐに見る。
「なにっ、文句でも」
「変に真面目な話をしたかと思ったら」
「ちょ、あの」
リュートは私を強引に抱きかかえた。
これは、お姫様だっこというやつでは、顔が近い。
「しっかり捕まって、飛ぶ」
「はい? いや意味はわかったけど、まって、気持ちがおち――」
「息は止めたほうがいい」
「水がっ口に、あばばばばばば――――」
げっほげっほ。
辺りを見回すと、魔界にいた。
「もう。ちょっと川の水飲んだじゃない!」
「ああでもしないと、一生あそこにいるだろう?」
「昔は優しかったのに……エルン。きみの事を思ってるからとか」
「それは、エルンも一緒だよ……今覚えば騙されたかな」
どういう意味だ。
周りを確認する、前回来た場所と同じ場所……ではないわね。
目の前に塔が見えるし、何人かメイド服を来た人が私達を見つけて走ってくる。
「こんばんは、地上の人。こちらに来たという事は指輪を使ってですよね、確認させて貰いますか?」
「え。はい」
私達は指輪をつけたまま見せる。
確かにリオ様の印が入っていますと言われ、丁重に塔へと招かれた。
尻尾や羽の生えた人達が次々と料理を並べては出て行く。
好きなだけ食べてくださいと言うので、好きなだけ食べる。
「エルン、少し遠慮したほうが」
「食べなさいって言われたんだし、食べたほうがいいわよ」
私が腹八分目になると、またせたなと、男前な台詞が聞こえた。
「あ、リオ」
「元気そうで良かった。今日は二人か?」
「うん、二人」
リオの背後から単眼のメイドさんが頭を下げてくる。
「ふー……安心した九枚目の結界がまだ完成してないからな」
多分ミーナの事だろう。
なんだかんだで仲いいのよね、この二人も。
「明日しか時間ないんだけど、一応時間ヘルンと会う時間とれたわよ」
「な…………」
口をパクパクしだした。
単眼メイドさんが一歩前に出てきた。
「お久しぶりです、ご主人はこの通り驚きで声が出せないので私が説明を聞きましょう」
「そ、そう。ええっと――――」
ディーオから言われた時間と場所を伝える。
田舎から出てきた私の友達として城に入る、その後に贈呈式を終えたヘルンが偶然に私達がいる部屋で会うと言うわけだ。
なぜ私が友達を城に招くかと言うと、贈呈式のついでに友達に見学ぐらいさせなさいよ! と我侭お嬢様を演じたからだ。
演じただけよ?
「と、言うわけ」
「わかりました、では明日の朝に噴水前で会いましょう。ご主人様に伝えますので、お帰りは自由にどうぞ」
単眼メイドさんは、固まったリオの手を引っ張って部屋から出て行く。
用事は終わった。
「あっけなかったな」
「そうね……護衛いらなかったし」
帰っていいと言われたので、作って貰った食事をタッパーにいれて持ち帰る。
門前でリュートと別れ、町馬車で家へと帰る、相変わらず寝ない私を心配してくれるノエにお礼を言って、貰ってきた料理を渡す。これで夕飯が浮いた。
と、普通なら後は寝るだけなんだけど。
寝れないのよねぇ……昔は寝たくないって思ったけど実際寝ないと暇だ。
遊ぶ所はないし、あっても酒場だけ。
本の種類は少ないし。
夜の散歩行こうとしても、ガルドが許してくれなさそうだし、その後に門兵もいる。
門番なら通してくれるのかしら……今思ったけどあの門番って悪い虫を入れないのではなく、私が外に行かないためにいるんじゃ。
まぁ関係なく遊びにいってるけど。
部屋に戻ってカー助にご飯を上げる。
外に出たいと言うので窓を開けると外に出て行った。
「自由な奴め」
そういえば、この賢者の石って生きてる生物に使ったらどうなるのかしら……金のカラス? 中々の悪趣味ね。
一応早く寝れるようにと、アルコールを持って来たけど、眠くならない。
あまり飲むと翌日酒臭くなるので四本で押さえる。
ひーまーだー…………。
ベッドで手足をばたばたさせると、部屋がノックされる。
「だれ? ってもノエしか居ないか」
ガルドはこの時間は外の小屋にいるし。
ドアの向こうから、案の定ノエの声が聞こえてきた。
「はい、ノエですおじょうさま。暇だと思ってカードゲームなどどうでしょうか」
「うわ、優しいこ……でも大丈夫、もう少ししたら寝れると思うから」
こうでも言わないと、ノエだって眠いだろうに、付き合わせることもないしね。
しずかーに、もう本当しずかに本を読む。
気づけば朝になっていた。
寝れない事で起こる障害がもう一つわかった。
疲れが取れない……。
賢者の石を使って半月寝て過ごし、もう半月を遊んで暮らす計画ががが……。
という事で、寝てない私はそのまま魔界へと行く事にする。
誰も居ない川辺に行くと黒い宝石のついた指輪を人差し指にはめる。
本当はガルドに護衛を頼もうとしたけど、指輪は一つしかない。
私の腕じゃ指輪の複製なんて無理だし、ナナに頼むのにも時間もない。
で、今回もニコニコ顔のリュートを連れて来た。
「久しぶりに二人っきりだね」
「そうね……一年前は考えもしなかったわ」
一年前は逆に私が二人っきりじゃないと嫌だ! まであった。
護衛の人間やメイドを振り切ってリュートを困らせたような記憶もある。
「あの時はご迷惑をかけて」
「今の君だったら全然かまわないよ」
私がかまうわ!
と、叫びたいのを我慢する。
自然と口数がお互いに少なくなって来た。
「ふと思うのよね」
私が振り向くと、リュートも指輪をつけていた所だ。
「あの時に溺れた時に私は変わった」
「そうだね、病気かと思ったぐらいにエルンはかわった」
「もし、あの時のような性格に戻ったら、後生だから幽閉するか殺して」
「…………怖い事いうな、元婚約者の頼みだ。必ず守るよ」
「どうも」
最近はやっとリュートも落ち着いてくれた。
私に気がないし、友人として動いてくれる。
良物件なんだけどねー……さて、気持ちを切り替えて飛び込みますか。
川がかなり早く流れている。
冬の川で水温もとてつもなく冷たい、さっき手を入れて確認した。
相変わらず深さもあって底が見えない。
「一、二の三で飛び込むわよ」
「わかった」
「一、二の三よ!」
「ああ」
「い、いくわよ。一にの……そういえば」
「エルン……」
「だってしょうがないじゃない! 泳げないのよ! 泳げないのに川に飛び込めって!」
リュートは溜め息をつくと私を真っ直ぐに見る。
「なにっ、文句でも」
「変に真面目な話をしたかと思ったら」
「ちょ、あの」
リュートは私を強引に抱きかかえた。
これは、お姫様だっこというやつでは、顔が近い。
「しっかり捕まって、飛ぶ」
「はい? いや意味はわかったけど、まって、気持ちがおち――」
「息は止めたほうがいい」
「水がっ口に、あばばばばばば――――」
げっほげっほ。
辺りを見回すと、魔界にいた。
「もう。ちょっと川の水飲んだじゃない!」
「ああでもしないと、一生あそこにいるだろう?」
「昔は優しかったのに……エルン。きみの事を思ってるからとか」
「それは、エルンも一緒だよ……今覚えば騙されたかな」
どういう意味だ。
周りを確認する、前回来た場所と同じ場所……ではないわね。
目の前に塔が見えるし、何人かメイド服を来た人が私達を見つけて走ってくる。
「こんばんは、地上の人。こちらに来たという事は指輪を使ってですよね、確認させて貰いますか?」
「え。はい」
私達は指輪をつけたまま見せる。
確かにリオ様の印が入っていますと言われ、丁重に塔へと招かれた。
尻尾や羽の生えた人達が次々と料理を並べては出て行く。
好きなだけ食べてくださいと言うので、好きなだけ食べる。
「エルン、少し遠慮したほうが」
「食べなさいって言われたんだし、食べたほうがいいわよ」
私が腹八分目になると、またせたなと、男前な台詞が聞こえた。
「あ、リオ」
「元気そうで良かった。今日は二人か?」
「うん、二人」
リオの背後から単眼のメイドさんが頭を下げてくる。
「ふー……安心した九枚目の結界がまだ完成してないからな」
多分ミーナの事だろう。
なんだかんだで仲いいのよね、この二人も。
「明日しか時間ないんだけど、一応時間ヘルンと会う時間とれたわよ」
「な…………」
口をパクパクしだした。
単眼メイドさんが一歩前に出てきた。
「お久しぶりです、ご主人はこの通り驚きで声が出せないので私が説明を聞きましょう」
「そ、そう。ええっと――――」
ディーオから言われた時間と場所を伝える。
田舎から出てきた私の友達として城に入る、その後に贈呈式を終えたヘルンが偶然に私達がいる部屋で会うと言うわけだ。
なぜ私が友達を城に招くかと言うと、贈呈式のついでに友達に見学ぐらいさせなさいよ! と我侭お嬢様を演じたからだ。
演じただけよ?
「と、言うわけ」
「わかりました、では明日の朝に噴水前で会いましょう。ご主人様に伝えますので、お帰りは自由にどうぞ」
単眼メイドさんは、固まったリオの手を引っ張って部屋から出て行く。
用事は終わった。
「あっけなかったな」
「そうね……護衛いらなかったし」
帰っていいと言われたので、作って貰った食事をタッパーにいれて持ち帰る。
門前でリュートと別れ、町馬車で家へと帰る、相変わらず寝ない私を心配してくれるノエにお礼を言って、貰ってきた料理を渡す。これで夕飯が浮いた。
と、普通なら後は寝るだけなんだけど。
寝れないのよねぇ……昔は寝たくないって思ったけど実際寝ないと暇だ。
遊ぶ所はないし、あっても酒場だけ。
本の種類は少ないし。
夜の散歩行こうとしても、ガルドが許してくれなさそうだし、その後に門兵もいる。
門番なら通してくれるのかしら……今思ったけどあの門番って悪い虫を入れないのではなく、私が外に行かないためにいるんじゃ。
まぁ関係なく遊びにいってるけど。
部屋に戻ってカー助にご飯を上げる。
外に出たいと言うので窓を開けると外に出て行った。
「自由な奴め」
そういえば、この賢者の石って生きてる生物に使ったらどうなるのかしら……金のカラス? 中々の悪趣味ね。
一応早く寝れるようにと、アルコールを持って来たけど、眠くならない。
あまり飲むと翌日酒臭くなるので四本で押さえる。
ひーまーだー…………。
ベッドで手足をばたばたさせると、部屋がノックされる。
「だれ? ってもノエしか居ないか」
ガルドはこの時間は外の小屋にいるし。
ドアの向こうから、案の定ノエの声が聞こえてきた。
「はい、ノエですおじょうさま。暇だと思ってカードゲームなどどうでしょうか」
「うわ、優しいこ……でも大丈夫、もう少ししたら寝れると思うから」
こうでも言わないと、ノエだって眠いだろうに、付き合わせることもないしね。
しずかーに、もう本当しずかに本を読む。
気づけば朝になっていた。
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