131 / 209
127 旅の話はお酒に限る
しおりを挟む
「ってなぐあいでよ、俺の剣がハイオークの首を捕らえたのよ」
「すごいわね、話半分でも英雄じゃない」
「はっはっは、正直な嬢ちゃんだ。安心しろ、話は相当盛ってる」
「もうっ」
馬車の中、中年冒険者カルロスの自慢話を聞いて楽しむ。
思ったよりこの人話が面白いのよ、ディーオは馬車に乗り込むとそうそうと横になるし。
暇だと呟いた私を見かねたカルロスが、暇そうだなって声をかけてくれてくれたのだ。
話は平凡なんだけど、カルロスが身振り手振りで話してくれるのが臨場感あって面白い。
「じゃぁ、カルロスは北国で隠居するの?」
「ああ、この歳だろ? 色んな国から騎士の師範代にさそわれたけどよー、ゆっくりと過ごすさ」
照れ隠しなのか、欠伸をしはじめる。
その欠伸がこっちにも移って来た。
「っと、わりいな。寝不足でよ」
「いいのよ、私も眠くなって来たし」
「こういう時は一人は起きていたほうがいいんだがよ……」
「ボクが起きてよう」
「「うお」」
私もカルロスも驚いた。ディーオが目を開けていて提案するからだ。
「起きてたの?」
「まぁな」
わりい、起してしまったか? というカルロスを手で制し、今起きた所だとディーオはいう。
もう少し静にしておいたほうがよかったわね。
「じゃぁ、お言葉に甘えて」
「そうだな……たのまぁ」
馬車の端でごろんと横になる。
毛布を渡されてそれに包まる、すぐに睡魔が襲ってきた。
ディーオに起されて次の宿場にきた。
酷い悪夢を見た気がするけど、黙っていると心配そうな顔をディーオは向けてきた。
この辺は魔物もまだ多く人も多いらしく、前のところより人が多かった。
最近では本格的に村にするかしないかを話し合っていると説明されたが。
「私にはあんまり関係ないけどねー」
「何の話だ」
「ううん。気にしないでそれよりも、ドンドン食べて、ほらカルロスも」
カルロスはわりいなと言いながら、奢りの肉をほおばる。
一軒しかない飯場で別れて食べるのも味気ない。
カルロスも一緒に食べましょうと誘ったら、腹は減ってないからと断った後に腹を鳴らしたのだ。
なんでも、成るべく節約しておきたいという事だったので、昼間の話代として飯ぐらい奢る事になった。
「なるほどな、二人は親友のために鳳凰の羽を取りにか」
「そう、二人でないと鳳凰に会えないって聞いたから」
「おう、俺も若い頃取りに行ったぜ」
「え、カルロスと組むような女性居たの!?」
……。
あれ? 場が静になった。
「エルン君それはさすがに」
「おう、俺も泣きそうだ」
「ご、ごめん。ほら二人とも飲んで飲んで飲んで」
私はカウンターへ酒とつまみの追加を頼む。
「しかし、鳳凰か、早くしたほうがいいかもしれんな」
「なんで」
「恐らくは死期の事だろう」
「流石は錬金術師の先生だな」
関心するカルロスにディーオの目が細くなる。
「錬金術師見習いと紹介したはずだが?」
「おっと、どうも酒は口を軽くしてダメだな、その歳で見習いしてる奴なんてごまんといるが、その小剣は見覚えあるからな」
私は言われてディーオの腰をみると、何時ぞやの小剣が腰につるされていた。
この男、ひょろっとして簡単に折れそうな体系なのに、実は強いのよね。
本人は生き残る為に必死だったって言うけど。
「ふう……周りには伏せてくれ。あの時はとっさに見習いと言ったが。教師となると絡んでくる奴が多い。
天才であるボク一人ならいいが、連れもいるんでな」
ディーオは追加された酒を少し口にいれると、思わずかっこいいわねと呟きたくなった。
「ふう、かっけなぁ。だからもてるのか、あの時も、女をとっかえひっかえだったもんな。狭いテントで三人でおっぱじめた時はさすが爆ぜろと思ったわ」
「ぶうううううう」
「うわ、きったなっ!!」
ディーオが酒を、昔見たプロレスラーみたく口からだすので周りの目を引く。
咳き込んで咳き込んで、息を整えたディーオの顔は驚きと怒りなのか頬が赤い、もしかしたら酔ってるのかもしれない。
「突然何を言うんだ。ボクはそんな事は一度もない!」
「いやいや、死霊の砦ってあったろ? その時に赤毛のちんちくりんな女性と、緑髪のムチを使う女性と一緒だったろ?」
「あの時に居たのか……赤毛はミーナと言ってただの知り合いだ。緑髪はソフィーネ、もちろん知り合いであるが彼女に居たっては、別な男性と結婚してる」
あーなるほど。
多分前作のイベでの話ね。
「おーし、そこまではわかった。じゃぁテントの話は?」
「あれはバラバラで一夜を過ごしたら危険だったのを知っているだろ。
各チームのテントに結界を張ったから仕方が無くだな、君が思っているような事は一切ない」
「おうよ、こっちなんて小さいテントに美青年とおっさん二人だぞ」
「はいはいはいー、その美青年ってだれ」
「もちろん俺だ」
「なわけないでしょうかっー!」
私は笑いながら突っ込むと、カルロスもそりゃねえよと答えてくれた。
お酒が美味しい。
「とにかく、鳳凰の死期に関しては考えても仕方が無い、仮に死んだとしたら別な贈り物を考えるとしよう」
「そうだな、それがいい」
褒められたディーオは常識だ。と真顔で言う。
あんまり嬉しくないのかしら? ほどほどにお腹も満たされると、再び睡魔が襲ってきた。
早めに部屋を取ろうという事で、私達はそれぞれの部屋にはいる。
流石に今回は早く寝て次の日に備える。
夜酒を飲んでから寝るとしましょう。
今回は派手に寝坊した……ってか、一人で起きられるから起しに来なくていいって言ったけどさ、昼過ぎまで寝かせる事ないじゃないっ! ディーオの馬鹿野郎め。
「すごいわね、話半分でも英雄じゃない」
「はっはっは、正直な嬢ちゃんだ。安心しろ、話は相当盛ってる」
「もうっ」
馬車の中、中年冒険者カルロスの自慢話を聞いて楽しむ。
思ったよりこの人話が面白いのよ、ディーオは馬車に乗り込むとそうそうと横になるし。
暇だと呟いた私を見かねたカルロスが、暇そうだなって声をかけてくれてくれたのだ。
話は平凡なんだけど、カルロスが身振り手振りで話してくれるのが臨場感あって面白い。
「じゃぁ、カルロスは北国で隠居するの?」
「ああ、この歳だろ? 色んな国から騎士の師範代にさそわれたけどよー、ゆっくりと過ごすさ」
照れ隠しなのか、欠伸をしはじめる。
その欠伸がこっちにも移って来た。
「っと、わりいな。寝不足でよ」
「いいのよ、私も眠くなって来たし」
「こういう時は一人は起きていたほうがいいんだがよ……」
「ボクが起きてよう」
「「うお」」
私もカルロスも驚いた。ディーオが目を開けていて提案するからだ。
「起きてたの?」
「まぁな」
わりい、起してしまったか? というカルロスを手で制し、今起きた所だとディーオはいう。
もう少し静にしておいたほうがよかったわね。
「じゃぁ、お言葉に甘えて」
「そうだな……たのまぁ」
馬車の端でごろんと横になる。
毛布を渡されてそれに包まる、すぐに睡魔が襲ってきた。
ディーオに起されて次の宿場にきた。
酷い悪夢を見た気がするけど、黙っていると心配そうな顔をディーオは向けてきた。
この辺は魔物もまだ多く人も多いらしく、前のところより人が多かった。
最近では本格的に村にするかしないかを話し合っていると説明されたが。
「私にはあんまり関係ないけどねー」
「何の話だ」
「ううん。気にしないでそれよりも、ドンドン食べて、ほらカルロスも」
カルロスはわりいなと言いながら、奢りの肉をほおばる。
一軒しかない飯場で別れて食べるのも味気ない。
カルロスも一緒に食べましょうと誘ったら、腹は減ってないからと断った後に腹を鳴らしたのだ。
なんでも、成るべく節約しておきたいという事だったので、昼間の話代として飯ぐらい奢る事になった。
「なるほどな、二人は親友のために鳳凰の羽を取りにか」
「そう、二人でないと鳳凰に会えないって聞いたから」
「おう、俺も若い頃取りに行ったぜ」
「え、カルロスと組むような女性居たの!?」
……。
あれ? 場が静になった。
「エルン君それはさすがに」
「おう、俺も泣きそうだ」
「ご、ごめん。ほら二人とも飲んで飲んで飲んで」
私はカウンターへ酒とつまみの追加を頼む。
「しかし、鳳凰か、早くしたほうがいいかもしれんな」
「なんで」
「恐らくは死期の事だろう」
「流石は錬金術師の先生だな」
関心するカルロスにディーオの目が細くなる。
「錬金術師見習いと紹介したはずだが?」
「おっと、どうも酒は口を軽くしてダメだな、その歳で見習いしてる奴なんてごまんといるが、その小剣は見覚えあるからな」
私は言われてディーオの腰をみると、何時ぞやの小剣が腰につるされていた。
この男、ひょろっとして簡単に折れそうな体系なのに、実は強いのよね。
本人は生き残る為に必死だったって言うけど。
「ふう……周りには伏せてくれ。あの時はとっさに見習いと言ったが。教師となると絡んでくる奴が多い。
天才であるボク一人ならいいが、連れもいるんでな」
ディーオは追加された酒を少し口にいれると、思わずかっこいいわねと呟きたくなった。
「ふう、かっけなぁ。だからもてるのか、あの時も、女をとっかえひっかえだったもんな。狭いテントで三人でおっぱじめた時はさすが爆ぜろと思ったわ」
「ぶうううううう」
「うわ、きったなっ!!」
ディーオが酒を、昔見たプロレスラーみたく口からだすので周りの目を引く。
咳き込んで咳き込んで、息を整えたディーオの顔は驚きと怒りなのか頬が赤い、もしかしたら酔ってるのかもしれない。
「突然何を言うんだ。ボクはそんな事は一度もない!」
「いやいや、死霊の砦ってあったろ? その時に赤毛のちんちくりんな女性と、緑髪のムチを使う女性と一緒だったろ?」
「あの時に居たのか……赤毛はミーナと言ってただの知り合いだ。緑髪はソフィーネ、もちろん知り合いであるが彼女に居たっては、別な男性と結婚してる」
あーなるほど。
多分前作のイベでの話ね。
「おーし、そこまではわかった。じゃぁテントの話は?」
「あれはバラバラで一夜を過ごしたら危険だったのを知っているだろ。
各チームのテントに結界を張ったから仕方が無くだな、君が思っているような事は一切ない」
「おうよ、こっちなんて小さいテントに美青年とおっさん二人だぞ」
「はいはいはいー、その美青年ってだれ」
「もちろん俺だ」
「なわけないでしょうかっー!」
私は笑いながら突っ込むと、カルロスもそりゃねえよと答えてくれた。
お酒が美味しい。
「とにかく、鳳凰の死期に関しては考えても仕方が無い、仮に死んだとしたら別な贈り物を考えるとしよう」
「そうだな、それがいい」
褒められたディーオは常識だ。と真顔で言う。
あんまり嬉しくないのかしら? ほどほどにお腹も満たされると、再び睡魔が襲ってきた。
早めに部屋を取ろうという事で、私達はそれぞれの部屋にはいる。
流石に今回は早く寝て次の日に備える。
夜酒を飲んでから寝るとしましょう。
今回は派手に寝坊した……ってか、一人で起きられるから起しに来なくていいって言ったけどさ、昼過ぎまで寝かせる事ないじゃないっ! ディーオの馬鹿野郎め。
0
お気に入りに追加
69
あなたにおすすめの小説
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
【完結】記憶を失くした貴方には、わたし達家族は要らないようです
たろ
恋愛
騎士であった夫が突然川に落ちて死んだと聞かされたラフェ。
お腹には赤ちゃんがいることが分かったばかりなのに。
これからどうやって暮らしていけばいいのか……
子供と二人で何とか頑張って暮らし始めたのに……
そして………
「あなたのことはもう忘れることにします。 探さないでください」〜 お飾りの妻だなんてまっぴらごめんです!
友坂 悠
恋愛
あなたのことはもう忘れることにします。
探さないでください。
そう置き手紙を残して妻セリーヌは姿を消した。
政略結婚で結ばれた公爵令嬢セリーヌと、公爵であるパトリック。
しかし婚姻の初夜で語られたのは「私は君を愛することができない」という夫パトリックの言葉。
それでも、いつかは穏やかな夫婦になれるとそう信じてきたのに。
よりにもよって妹マリアンネとの浮気現場を目撃してしまったセリーヌは。
泣き崩れ寝て転生前の記憶を夢に見た拍子に自分が生前日本人であったという意識が蘇り。
もう何もかも捨てて家出をする決意をするのです。
全てを捨てて家を出て、まったり自由に生きようと頑張るセリーヌ。
そんな彼女が新しい恋を見つけて幸せになるまでの物語。
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる