仔犬だと思ってたのに

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#幕間 そして仔犬は剣をとる

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 破壊の夢を見る。
 怒りと憎しみでできた闇。終わりのない慟哭が嵐のように吼え狂う。
 それが『魔王』と呼ばれる存在であることはすぐにわかった。初めて魔法を使ったときグローリアの心を支配した恐ろしいものと同じ気配だったからだ。

(いやだ…)
 
 そんなことでは逃げられないとわかっているけれど、グローリアはかぶりをふる。
 人が死んでいく。世界が闇におおわれて草木が枯れていく。いのちに宿る精霊たちが弱って消えていく。精霊王たちですら日に日に削られて。
 不思議なのは、そうまでなっても誰も彼を止めないことだった。恐れているのではない、ただ見守っている。命の限り続くだろう凶行に神々ですら沈黙している。見守り、ただ黙って手を貸し続ける。まるで彼の痛みに寄り添おうとするように。
 そしてグローリアは、ユースケを殺すのだ。
 
「どう……し、て…」

 あらがおうとしても彼の領域である夢のなかでは、グローリアにはどうすることもできない。そうして何度も何度も心を絶望に引き裂かれる。つらいだろう、悲しいだろうと問われて、グローリアは頭を抱えた。胸の割れるような悲しみはいっそ死んだ方がましなほどだった。

 ――俺がこの子を英雄にする! 

 命を救ってくれた人。抱きしめてくれた。名前をくれた。
 グローリア。はじめはこそばゆくて居心地の悪かった音が、彼の声で呼ばれるたびに身になじんでいくのがわかった。髪に、頬にふれられるたび、水の潤うように心が幸福になっていった。
 なくしたくない。
 亡骸となった彼の前で、グローリアは絶叫する。

 生きていけない。
 このひとのいなくなった世界で、自分は一秒だって呼吸をしていたくない。

「ユースケ…!」
「いるよ」

 伸ばした手をそっと握られた。驚いて、グローリアは目を開く。
「…いるよ」
 二段ベッドの下段にある自分の寝床。カプリース村にある兵舎で割り当てられた四人部屋。
 確認するように心の中で唱えて、グローリアはあらためて自身の左手を見る。あたたかい手。自身の存在を教えるように、ユースケがグローリアの手をなでる。揉む。グローリアのすぐそば、頬杖をつきながらくりかえした。ここにいるよ。

「怖い夢を、見た?」
「……」
「うなされてた。すごく」

 それで心配して、わざわざ上の段から降りてきてくれたらしい。基本的に一度ベッドに入ったら朝まで目を覚まさない彼が。
 ごめん。
 体を起こさないまま、グローリアは呟く。どうして。ユースケがさもないことのようにわらうから、上掛けに隠れるように引き上げた。この前アデアルドが洗ってくれたので太陽のにおいがする。
「一回寝たら朝まで起きないだろ、あんた。それに、…疲れてるのに」
「グローリアのそういうとこ、俺、えらいと思ってるけど、甘えてくれた方が俺はうれしいなあ」
「……」
 上掛けの下、グローリアはぐ、と息を詰めた。
 またそうやって子ども扱いする。
(とはいえ、正直に言うわけにはいかねーし…)
 胸の内でくさりながら、グローリアは反対側に設置されている二段ベッドをうかがった。そちらではアデアルドとランドルが眠っているはずだ。耳を澄ますと二人分の寝息が聞こえる。ふむ、とグローリアは一人うなずいた。
 言う。

「腹の下が…その…なんだかじんじんするんだ」
「”じんじん”?」

 ユースケが復唱した。グローリアは恥じらうように口をすぼめる。
「腹の下っていうか……ち、…ちんこが」
「!?」
 半ば閉じていたユースケの目が嘘のように開眼した。とたんに向こう側のベッドが不自然に咳き込みだす。二つ。
 やっぱり。
 思いながら、グローリアは声を震わせる。すん、と鼻をすすった。
「どうしよう、ユースケ…おれ、病気なのかな……ばいきんが、入ったのかな」
「病気じゃないぞ!?」
 ユースケが大音声に言った。目を剥かんばかりにグローリアの両肩を掴むのへ、咳が援護するようにゴホゴホと続く。

「大丈夫! 断じて病気じゃないから! 自然なことだから!!」
「ゴホゴホゴホ!」
「ゴホゴホ!」
「大丈夫だから! 俺が保証するから!」
「ゴホゴホ!」
「ゴホゴホゴホ!!」

 グローリアが何も知らないと頭から信じているのだろう、男三人はグローリアの不安をとりのぞこうと必死だ。しどろもどろになりながら、ユースケなんかは現象の原理について語りだしている。
(スラム育ちって言ったはずなんだけど…)
 なにせ専門のプロが身近にいたのだ。そのテの知識ならこの部屋の誰より詳しい自信がある。

(話題選びを失敗したかな…)

 ランドルとアデアルドがひそかに聞き耳をたてていることは気づいていた。ので、グローリアの目的としてはこの部屋をユースケと自然に出て話をすることだったのだが。
 ちょっぴり罪悪感に駆られながら、グローリアはそしらぬ顔で目をうるうるさせる。

「こわい……」
「こわくないから! 俺が知ってる時期よりだいぶ早いけどな!?」
 
 とにかく、とユースケが言った。ランドルたちのベッドを見、声をひそめる。
「えーと、いったん部屋を出るか。ランドルとアデアルド起こしちゃったらかわいそうだろ」
「ぐー!」
「ぐうー!」
 ユースケの言葉を肯定するように、今度は不自然な寝息が続いた。自分たちに構わず行ってこい、ということらしい。動きの悪い蝶番を気にしながら部屋をでるユースケについていきながら、グローリアは心配になってしまう。
 ユースケはもとよりだが、ランドルもアデアルドも簡単すぎやしないか。
(やっぱりおれがしっかりしないと)
 改めて思いながら、グローリアは部屋の扉をそっと閉めた。


         *


「えっと、…大丈夫か?」
 とりあえず廊下に出たところで、ユースケが振り返る。途中見張りの兵がいたが、落ち着き払っているグローリアとこれみよがしにそわそわしているユースケに察するところがあったらしい、「さっさと行け」とばかりに片手を振った。
 回廊をわたり浴場のある棟に入る。グローリアはまず偵察をするように脱衣所内をのぞいた。
(人がいる気配は…ないな)
 カプリースにはその道を職業とした女性たちの店が存在するが、世の中にはさまざまな恋愛のかたちがあり、性的欲求を解消する方法もまた人それぞれであることを、グローリアは知っている。そしてプライベートのほぼ存在しない生活空間のなかではその場所が限られてくることも。

 よし、とグローリアは一人うなずいた。その後ろではユースケがきょとんとしている。グローリアの行動の意味がわかっていないようだ。あんな目に遭った場所なのに。
(ユースケはあれをただの嫌がらせだと思ってるみたいだからなあ)
 尻を揉まれたり股間を触られたり、そういう類のアプローチを彼はすべて「陰険な嫌がらせ」と切って捨てている。自分の立場を正しく理解しているといえばそうなのだが、見目も性格も悪くない上ステゴロで勝つことのできるユースケの評価を初対面時より大幅に変更しているカプリース兵は少なくない。
(余計なことは言わない方がいいか。単純にユースケの尻にだけ興味があるっていうやつもいるみたいだし)
 マリー・カンタビレの宗教は同性同士の恋愛も認めているが、同性からの性的アプローチを除外しているということは、ユースケ本人にはそういった恋愛観はないのだろう。

(でも、あの赤毛のこと、嫌がってなかったよな。本当に嫌なら、ユースケなら蹴るなり殴るなりできたはずだから…)

 赤毛男とユースケが絡み合っているのを見た瞬間、グローリアなんか頭が真っ白になってしまったというのに。
 ちくん、と心の奥が痛む。グローリアはため息をついた。
(ガキってめんどくせー)
 気を取り直すようにうなじを掻く。ユースケ、と呼んだ。早く誤解をとかなければならない。
 のに。

「わかった。俺も覚悟を決める」

 ユースケはおおまじめな顔でそんなことを言う。覚悟? 今度はグローリアがきょとんとした。
(覚悟って、なんだ?)
 湯の冷めた浴場内からはピチョンピチョンと、水滴の落ちる音が聞こえる。グローリアの見る前、ユースケがズボンのボタンをはずした。すこしためらって、右手を下着の中に入れる。

 なにしてるんだ、あんた。

 グローリアの顔が真っ赤になった。けれどユースケは言葉の通り、胆の据わった目つきでグローリアを見つめる。羞恥に折れまいとするような熱いひとみ。気弱そうな声がグローリア、と呼ぶ。

「やり方…教えるから」
「!?」
「うち、ねえちゃんいるし。かといって父さんにも聞けなくてさ。友達の家集まって、とか、部活の先輩とかに聞いてのりきったんだ」

 待って、とグローリアは口の中で言う。何がどう誤解されてムラムラの処理方法(通称オナニー)を実演する流れになった?
 混乱する反面、けれど、グローリアの中で好奇心がうずいたのも否定することはできない。顔を赤くしながらも唇をひきむすび、きりりと顔を上げようとする彼がこれから何を自分に見せてくれるのか。
(違う…そうじゃなくて…)
 下腹云々はただの方便だったのだと言いたかったのに。
 ごく、とグローリアは喉を鳴らしてしまう。違う言葉が口を出る。

「…見せて」
「じゃあ、あっち行こ」
 
 ユースケが浴場を指さした。


                *


 ピチョン、ピチョンと一定の間隔で落ちる水滴の音がやけに生々しく、大きく聞こえる。換気用の小窓からは冷たい風が吹きこんでいるようだったが、ユースケには気にならないようだった。
 ハ、と湿った息を吐く。

「もともと俺自身そこまで強い方じゃないし、こっち来てからはいろいろ大変で忘れてたくらいなんだけど、」

 部活の先輩なる人物や彼の友人たちから得たという情報をグローリアに話して聞かせながらも彼のペニスが着々と育っていくさまを、グローリアは食い入るように見てしまう。思い返してみればアーサーとの道中でも、彼が下半身を処理した気配は一度もなかった。
 ユースケが手を止めた。

「あんまり見られると恥ずかしいんだけど…自慢できるようなのじゃないし」
「ごめん、…」

 言いながらも、グローリアはユースケ自身の体液で濡れた手から目を離すことができない。ときおりもどかしそうに動く彼の膝、微細な振動からも刺激をかきあつめようとしているかのようなちょっとした腰の動きや足の動きを見つけるたび、ドキドキと鼓動が高鳴っていくようだった。
 これは講義であって自分の欲求を追求するものではないから、グローリアという”子供”がいるから。
 さまざまに理由をつけて自分を押さえつけているだろう彼の欲望をもしも解放してあげたら、彼はどんな顔をするだろう。グローリアは膨張していくような意識の中で考える。
「…っ」
 ユースケが眉根を寄せた。苦しそうだ。グローリアは思う。
 頭の動いた拍子、ユースケの額から汗がすべり落ちた。眉間から鼻横をつたってきたそれがユースケの唇のおうとつを濡らす。肉厚ではないし際立って薄いわけでもない、血色のいい唇。ふつふつと皮膚をぬらしていた汗とまざって、すこしだけ開いたそこに水を引くようにひろがる。鮮度を強調するような生々しい光沢。グローリアは自身の喉がひどく乾いていることに気づく。

「さわって、いい?」 
 
 ユースケの講義が終わった。様相を変えた彼のペニスはそれ以上の刺激を与えられないまま所在なさげにしている。グローリアはそこから目を離さないままくりかえす。

「おれが、ユースケにさわってもいい?」
「……」

 ユースケがぼんやりと視線をあげた。汗に透けたシャツ。肩がゆっくりと上下する。
 熱をたたえた黒いひとみ。何にもとらわれないような健康的な彼を知っているからか、生臭い情欲をまとってけだるげにしている姿が、グローリアにはひどくいやらしく映る。
 甘い甘い性のにおい。誘われるように、グローリアは床に両手をつく。獲物に刺激をあたえないように、こわがらせないように、ゆっくりと時間をかけて近づく。おずおずとその顔を間近に仰ぐ。
 天井からふたつ、水滴が落ちた。
 昂奮の籠ったユースケの目を、グローリアはじっと見つめる。言う。

「さわりたい」
「え、でも、」
「さわってみたい」

 強い口調で言い切ると、ユースケが小さく息を呑んだ。それを了解ととり、グローリアはユースケのペニスに手を伸ばす。驚いた彼に殴られても突かれてもかまわないと思った。あぐらをかいた肢の間ですっかり剥けているそれを、グローリアはおそるおそる両手で包む。

「…かたい」
「!」
「あ、大きくなった」
「グ、グローリアっ」

 ユースケが逃げるように身をよじる。赤くなって困りきった彼の顔を見た瞬間、グローリアの心臓がギュ、としぼられた。嫌がられてない。これまで感じたことのない大きなうずきに下腹を掴まれて、グローリアはとっさに奥歯を噛み締める。
(今、の)
 いぶかしく思いながらも、グローリアはユースケに実演講義された通りに手を動かした。ユースケが小さくうめく。

「そ……こ、」

 だめ、と言われて、グローリアは喉を鳴らした。そんなに甘い声で「だめ」と言われたって「もっとして」にしか聞こえない。眩暈のような衝撃に理性をゆさぶられながら、グローリアはユースケの股間にかがみこむ。くすぐったいような不思議な多幸感に鼻奥がツンと痛む。

「え!? ちょ、」

 グローリア、と呼ばれたけれど聞こえないふりをした。たっぷりと唾液をふくませた口内にユースケのペニスを迎え入れる。もっと見たい。もっと聞きたい。
(知りたい)
 よくしてあげたい。乱れさせたい。
 激情のような奔流につきうごかされるまま、グローリアは舌で彼の先端のかたちをたどる。面積でくるむようにしながら、くぼみをくすぐってやると、ユースケの膝が大きく跳ねた。両手で腿をつかみながらいっそう上体をのりだす。裏筋をくすぐる。また先端を吸って喉奥までのみこむ。

「ぅ、あッ!?」

 ユースケの声が裏返った。気持ちいいんだ。グローリアは確信する。多幸感がいっそう強く大きくふくらんでいく。奥までのみこんだユースケのペニスを口内でやさしくこすってやる。
「ん、ぁ、ちょっと…だめ! だめ、だって……ぁ、!」
 ユースケが体をよじるように左右に動かす。だめ、だめ、とうわごとのようにくりかえした。甘い甘い、とろけるような声に、グローリアは聞きいる。さらにやさしく丁重に彼のペニスをもてなす。よろこんでほしくてもっと乱れてほしくて、口の中が勝手にうるおっていく。
「だ…ッ、やだ…っもう、ちょっと、本当に、だめ、」
 ユースケの内股がグローリアの頭部を挟んでこする。両手がグローリアの髪を混ぜた。時折爪が頭皮をひっかく。グローリアは彼のペニスを往復する唇のスピードを上げた。せっぱつまったユースケの声に煽られるように先端を吸い上げる。

「あ、あ、……ぁッ」

 ユースケの声が浴場内にこだました。湯気の減った静寂の中に気配をひきながら消えていく。
 天井から水滴が落ちる。
 グローリアはおもむろに、ユースケの股間から顔をあげた。ぱちぱちとしばたたく頬からどろりとした精液がしたたる。額から流れたそれが口元に落ちたとき、グローリアはうすく口をひらいた。舌をだして舐めると、ユースケがあられもない声でわめく。
「グローリアッ!!」
 ペッしてペッてして!
 あわてふためいたユースケグローリアの口を開けさせようとするのを、グローリアは意地悪な気持ちで見上げる。顔についたままの彼の精液を手でぬぐって、わざわざ彼の目の前でなめあげてやった。ユースケの湯だったような顔が、今度は真っ青になる。

「そんなもの舐めちゃいけません!」

 ユースケが悲痛な声で言った。


                *
 

 数日後。
 ふと、グローリアは重苦しいような予感とともに目を開ける。深夜。
 気持ちは欝々としているのに、体はひどくすっきりしていた。グローリアは深いため息をつく。
 望まないプレゼントを開けるような気持ちで上掛けを除くと、はたして想像通りの惨状があった。早すぎると狼狽していたその人を思いだして、グローリアはくすんとわらう。天井を仰ぐ。少し前までは、板越しにやすらかな寝息が聞こえていた。
 グローリアは膝をかかえる。

(…ユースケ)

 今も鮮明に覚えている。その人を連れ去った金髪の男。赤毛の青年。
 何もできなかった自分。無力な子どものように泣きわめくしかできなかった自分。苦しげに髪を混ぜた痛みをひとり指先でたどって、グローリアは湿った息を吐く。
(とりかえす)
 みっともないくらい悔いて泣いた。自分を責め尽くした。
 たとえばグローリアが文字通りに無力な”子ども”だったなら、泣いていれば誰かがなんとかしてくれるかもしれない。あるいはかわりのものを見つけることができるかもしれない。”時間が癒してくれる”?

 無二のものだから唯一と呼ぶ。

 奪われたなら取り返すしかないのだ。この手で。
(相手に不足なしだろ)
 アーサーがどれだけ強かろうが、ロマネ・ワイゼンがどれだけ強い指導者を抱えていようが関係ない。
 ほしいのはその人だけ。グローリアが望むのも手に入れたいものも、全部全部彼だけが持っている。

(『二度もおまえをくれてやるつもりはない』)

 闇の中、金色の光がグローリアの周囲をほのめいて消えた。

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