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第4ワン 勇者と聖剣
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よ!」
しのぶはハッセに向かって聖剣を放り投げた。
「聖剣に何てことを…ゲェーーっ!?」
両手で剣を受け止めたハッセはそのまま後方に倒れ、剣の重みを支えられずにのたうち回る。
「ほら、持ち上げる事すら出来ないじゃん!人をハズレ扱いしやがって!」
しのぶは苦しそうにもがくハッセを見下ろす。
「しかし、どうしてシノブ様には剣を抜けないのでしょう?」
「レベルが足りないからフラグが立ってないとか?序盤からチートアイテム持たせるわけにはいかないからさ……」
「れべる?ふらぐ?」
困惑する女王はしのぶが羅列するゲーム用語に更に首を傾げる。 因みにこの世界はゲームの中ではない為、そんなシステムは無い。
「クゥーン」
先ほどまで伏せていたジローがハッセの胸の上にある聖剣の柄を咥えようとしていた。
「こらジロー、危ないぞ……」
しのぶが鞘を持ち、 ハッセの上から剣をどかすと、ジローの咥えた柄を起点に、刀身がするりと鞘から滑り抜け、その輝く白刃を露わにした。
しのぶはハッセに向かって聖剣を放り投げた。
「聖剣に何てことを…ゲェーーっ!?」
両手で剣を受け止めたハッセはそのまま後方に倒れ、剣の重みを支えられずにのたうち回る。
「ほら、持ち上げる事すら出来ないじゃん!人をハズレ扱いしやがって!」
しのぶは苦しそうにもがくハッセを見下ろす。
「しかし、どうしてシノブ様には剣を抜けないのでしょう?」
「レベルが足りないからフラグが立ってないとか?序盤からチートアイテム持たせるわけにはいかないからさ……」
「れべる?ふらぐ?」
困惑する女王はしのぶが羅列するゲーム用語に更に首を傾げる。 因みにこの世界はゲームの中ではない為、そんなシステムは無い。
「クゥーン」
先ほどまで伏せていたジローがハッセの胸の上にある聖剣の柄を咥えようとしていた。
「こらジロー、危ないぞ……」
しのぶが鞘を持ち、 ハッセの上から剣をどかすと、ジローの咥えた柄を起点に、刀身がするりと鞘から滑り抜け、その輝く白刃を露わにした。
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