ラブレターズ

あなたは私に気付いていますか？

仕事虫の彼

｢本日の打ち合わせは4時からです。｣
……

また返事もしない。

社長はデスクに向かったまま私の顔すら見てくれない。
私がスターカンパニーに入社したのは、5年前。
秘書として勤務するようになったのは2年前。

お恥ずかしながら、社長に片想い中である！
星野智徳。

しかしこの社長、仕事しか頭にない仕事虫。
まともに話した事も無ければ、労いの言葉もない。

バッカじゃなかろか！！

いつも心の中でそう呟いていたりする。
ま、私と社長では釣り合わないのはわかってる。
年商50億、秘書も私だけではない。

それにしてもだ！ありがとうくらい
言いなさいよ……

｢中島くん。｣
｢は！はい！｣

｢いつまでいるの。邪魔｣

バカッたれ！！！！！

でも、初めて会った時から気になっていた。
綺麗な長い指、180cmの身長、クールな顔。
なんであんな冷たい男を好きになったのかな？

｢中ちゃんおつかれ！｣
｢お疲れ様です！先輩！｣

今日も一日が終わる。社長はまだオフィス。
残業したいなぁ……

行きつけのラーメン屋で、今日も餃子と
ラーメン。ビール！女捨ててるよなぁ。
そしてラーメン屋から10分が家。

会社→ラーメン屋→家

虚しい29歳。
社長は27歳。厳しいねー
でも、空想では私の恋人！

｢さて、日記つけますか｣

…………

今日は少ししかお話出来ませんでした。
でも、ほんの少しでもお話出来て
私は満足です。

明日はもう少しお近づきになれるでしょうか？
あまりお仕事無理しないで下さい。

おやすみなさい。智徳さん。

…………

へへっ