魔王統譚レオサーガ・ジェフリー伝 ~流刑の獅子と島の守り人~

 獅子王レオナルドが伝説を残したあの聖戦から、およそ六百年――

 アレクジェリア大陸の諸国は今や他の様々な大陸に進出して植民地を広げ、その強大な武力で世界を席巻していた。そんな列強国の一つ、フィリーゼ王国は遥か遠い南洋のセントロビン島を征服し、罪人の流刑地として利用しつつ島流しにされた囚人たちを労働力に使って開拓を進めさせる。フィリーゼの侵略に平和を脅かされた島の先住民マノルア族を守るため、島の守り神である竜神ケオラは三人の若者を選び、彼らの中に眠っていた特別な力を目覚めさせることにした。一方その頃、殺人の罪を着せられて島へと追放されてきたフィリーゼ人の青年ジェフリー・ウォルコットの体内でも、彼らと同じ秘められた力が騒ぎ出そうとしていた……。

 かつて聖地を巡る戦乱でも現れたという、恐るべき力を持った魔人たちの存在。そして神話の時代から歴史の陰で語り継がれてきた、使徒レオニダスの背神と彼が犯した原罪の真実。人外の超戦士【ゼノク】たちの戦いが、世界の片隅に浮かぶこの小さな美しい南の島を舞台に再び始まる。

『ラシード伝 ~聖戦の獅子王~』の六百年後の続編となる、近世オセアニア風異世界ファンタジー小説!
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