アスカラナ

圍 杉菜ひ

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第八話 同級生戦隊の誕生?

中編

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 「発見しました」店内に響き渡る英恵の声。

 私は店内を何度も回って探しても見つけられなかったのに英恵は玩具の銃で調べ始めて早々に結果を出した。英恵の示す方向に視線を向けると、そこには野菜の補充をしている店員さんがいるだけだ。

 「英恵、どこにいるのよ」

 「そこ」

 そこと言われましても、いるのは野菜を補充している...。あいつが魔族ってこと?
 私はもう一度英恵の方へ顔を向けると、コクリと英恵は頷いた。
 一生懸命に野菜を補充しているように見えるけど何か悪いことでもしているのかしら。私たち二人は様子を窺った。

 野菜を補充していると見せかけて、一個補充しては一個食べている。まあ、悪い事をしているわね。とても低変な魔族って感じの悪さだ。これ以上は店にも迷惑なのでサッサと退治してこの場から去らねば。

 「そこの魔族、悪さはここまでよ」

 「しゃくしゃく、申し訳ない」

 食べながら謝ってきた。食べるのは止めないのね。
 話せば分かる系の奴か、それとも油断させておいて襲ってくる系か警戒していた。
 私と魔族は警戒し合い互いに間を詰められずにいた。だが、均衡は簡単に崩れた。

 バシューン。

 一瞬にして魔族は消滅した。
 ・・・私は英恵の方へ視線を向けると、玩具の銃の先端から出る煙を左手で煽っている。カッコよく口で息を吹きかけたかったのだろうけどマスクで覆われているからね...。

 そんなに悪い魔族じゃなかったら結構可愛そうな結末だったわね。
 
 「無事倒したし、帰ろうか」

 魔族を倒して気分が良いのか英恵は普段私に見せる姿よりも明るい気がする。帰りもコスプレ姿では恥ずかしいでしょと言って英恵は背中に背負っていたリュックを下して着替えを出してきた。

 用意周到なことで...さすがブルーってところね。
 私たちは店内のお手洗いを借りして着替えを済ました。

 何となく顔を隠すようにして店を後にした。
 きっとこの先、魔族とかと戦う羽目になるのよね。
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