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第一章
第29話 サブ? 少し話があるから、妾のところまでいらっしゃい。
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「ハァ……やっぱり来たか……」
さて、早速サブタイトルが乗っ取られている昼下がりの今日この頃。
呼び出しを受けたサブロウは嫌々ながらも、『よっこらせおじさんムーブ』で素直に立ち上がり、玄関横に植えられている一番左の黒い蕾へと手をかざす。
くぱぁ……
もう一度言います。
くぱぁ……
「何で二回言うの……」
そんな擬音が聞こえてきそうなほどの開きっぷりを見せる【昇華】のModel-T。
その能力は別の場所に点在するModel-Tと連結し、対象者をその場所へと転移させるものであった。
「あぁーぁ……行くのめんどくさいなぁー……」
そう言いつつもサブロウの身体は正直だった。
呼び出した主には逆らえず、快楽を求めるように開いた昇華の中へ、その熟れた上半身を委ねていく。
「なんでそんな官能的な表現なんだか……」
サブロウが気だるげに吸い込まれていくと、いつもの如く勝手に扉が開く。
「おっはよー、サブロウくん。聞いてよ~、今朝出したう〇こがメッチャデカくて――って、サブロウくんが吸い込まれてるぅうううッ⁉」
驚き桃の木リリスの木が、スカトロチックに登場。
すぐさま救出態勢に移行したリリスは、サブロウの腰を掴んでは激しく前後に揺する。
「まっ、待っててサブロウくんッ! 今すぐ助け……出すからッ……!」
「いや、僕は大丈夫だからっ! 僕は大丈夫だけど絵面が全然、大丈夫じゃないからっ!」
「大丈夫っ……すぐに……出すからッ……もう……出すからねっ⁉」
「いや、もう2アウト! 絵面と台詞で2アウトだからッ! あーもう! しょうがない!」
このままではマズい……サブロウはそう思った。
逆のシチュエーションならまだしも、おじさんの壁尻は世界広しといえど需要なんてないからだ。
なので奇天烈なこの状況を打破せねばと、サブロウは断腸の思いで行動に移す。それは――
「――え?」
リリスの腰に両足を回し、ドッキングしたまま一緒に吸い込まれることだった。
「いやあぁぁああぁああぁああぁぁあぁ‼――あぁぁ‼――ぁぁ!――ぁ――」
◆
「ぁぁぁあああ――ぶへぇあッ⁉」
転移されて早々、【昇華】から吐き出されたリリスは、顔面から大地へと熱い接吻をかます。
対するサブロウは当然慣れており、イギリス貴族へ養子としてきた、悪の救世主が如き着地っぷりを見せる。
「また戻ってきちゃったか……この場所に」
呟くように言ったサブロウは、眼前に聳え立つ漆黒を見上げる。
先程まで昼間の陽気が漂っていた空は暗闇に包まれ、巨大な柵の隙間からは荘厳な佇まいの居城が見て取れる。
横にはこれ見よがしに厳ついスキンヘッドをお持ちの、黒スーツとサングラスでビシッと決めた、筋肉モリモリマッチョマンの門番が睨みを利かせていた。
「オヒサシブリデス、サブロウサン。マスターカラハナシ、キイテマス。ドウゾ、ナカヘ」
門番の真っ直ぐな片言をトリガーに、柵がひとりでに軋む音を立てる。
「ああ……」
そのロードを堂々と歩いていくサブロウ。
置いてけぼりのリリスはというと、顔をくしくしさせながら立ち上がり、門番を訝しげに見つつサブロウの後へ続く。
「ちょっとサブロウくん! 何なのよここは? 説明しなさいよ!」
「あんまり騒がない方がいいよ。ここは【常世の居城】。世界中で名のある精鋭たちが集う――傭兵の総本山だからね」
サブロウが扉を開けるとその先には――言葉とは裏腹な、傭兵とは名ばかりの殺し屋のような集団が待ち構えていた。
さて、早速サブタイトルが乗っ取られている昼下がりの今日この頃。
呼び出しを受けたサブロウは嫌々ながらも、『よっこらせおじさんムーブ』で素直に立ち上がり、玄関横に植えられている一番左の黒い蕾へと手をかざす。
くぱぁ……
もう一度言います。
くぱぁ……
「何で二回言うの……」
そんな擬音が聞こえてきそうなほどの開きっぷりを見せる【昇華】のModel-T。
その能力は別の場所に点在するModel-Tと連結し、対象者をその場所へと転移させるものであった。
「あぁーぁ……行くのめんどくさいなぁー……」
そう言いつつもサブロウの身体は正直だった。
呼び出した主には逆らえず、快楽を求めるように開いた昇華の中へ、その熟れた上半身を委ねていく。
「なんでそんな官能的な表現なんだか……」
サブロウが気だるげに吸い込まれていくと、いつもの如く勝手に扉が開く。
「おっはよー、サブロウくん。聞いてよ~、今朝出したう〇こがメッチャデカくて――って、サブロウくんが吸い込まれてるぅうううッ⁉」
驚き桃の木リリスの木が、スカトロチックに登場。
すぐさま救出態勢に移行したリリスは、サブロウの腰を掴んでは激しく前後に揺する。
「まっ、待っててサブロウくんッ! 今すぐ助け……出すからッ……!」
「いや、僕は大丈夫だからっ! 僕は大丈夫だけど絵面が全然、大丈夫じゃないからっ!」
「大丈夫っ……すぐに……出すからッ……もう……出すからねっ⁉」
「いや、もう2アウト! 絵面と台詞で2アウトだからッ! あーもう! しょうがない!」
このままではマズい……サブロウはそう思った。
逆のシチュエーションならまだしも、おじさんの壁尻は世界広しといえど需要なんてないからだ。
なので奇天烈なこの状況を打破せねばと、サブロウは断腸の思いで行動に移す。それは――
「――え?」
リリスの腰に両足を回し、ドッキングしたまま一緒に吸い込まれることだった。
「いやあぁぁああぁああぁああぁぁあぁ‼――あぁぁ‼――ぁぁ!――ぁ――」
◆
「ぁぁぁあああ――ぶへぇあッ⁉」
転移されて早々、【昇華】から吐き出されたリリスは、顔面から大地へと熱い接吻をかます。
対するサブロウは当然慣れており、イギリス貴族へ養子としてきた、悪の救世主が如き着地っぷりを見せる。
「また戻ってきちゃったか……この場所に」
呟くように言ったサブロウは、眼前に聳え立つ漆黒を見上げる。
先程まで昼間の陽気が漂っていた空は暗闇に包まれ、巨大な柵の隙間からは荘厳な佇まいの居城が見て取れる。
横にはこれ見よがしに厳ついスキンヘッドをお持ちの、黒スーツとサングラスでビシッと決めた、筋肉モリモリマッチョマンの門番が睨みを利かせていた。
「オヒサシブリデス、サブロウサン。マスターカラハナシ、キイテマス。ドウゾ、ナカヘ」
門番の真っ直ぐな片言をトリガーに、柵がひとりでに軋む音を立てる。
「ああ……」
そのロードを堂々と歩いていくサブロウ。
置いてけぼりのリリスはというと、顔をくしくしさせながら立ち上がり、門番を訝しげに見つつサブロウの後へ続く。
「ちょっとサブロウくん! 何なのよここは? 説明しなさいよ!」
「あんまり騒がない方がいいよ。ここは【常世の居城】。世界中で名のある精鋭たちが集う――傭兵の総本山だからね」
サブロウが扉を開けるとその先には――言葉とは裏腹な、傭兵とは名ばかりの殺し屋のような集団が待ち構えていた。
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