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高校生
第78話 大量の宿題に追われる日々
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夏と言えば最初に何が思い浮かぶだろうか。
海、花火、祭りなどがだいたい思い浮かぶと思う。
俺の場合は、夏と言えば、夏休みの宿題。
だって、今年最後の夏休みだよ?!みんな同級生は進路活動で忙しいっていうのに教師たちは容赦もなく宿題をたくさん出すからホント…憂鬱になる。
そんな大量の宿題と進路活動に追われていた8月初旬の頃に遡る。
「ねぇ!今日何の日か知ってる?!」
自分の部屋で宿題をしている最中、勝手に入ってきてそのままベッドに腰かけている水姫が嬉々とした顔でそう聞いてきた。
最初に言っておくが、俺の家には今3人の居候がいる。
その中の1人である水姫は俺が真面目に宿題をしているのも構わず、さっきからいろいろと話しかけてくる。
正直ウザいのだがそれを言ったところで素直に俺の部屋から出ていくのはないだろう。
なのでどうでもいい話はスルーしてきた。
「……」
「ねぇ!なんで無視するの?!」
水姫はとうとうしびれを切らしたのかすねた口調になった。
少し可哀そうだったかな…仕方ない。少し聞いてやるか。
「で、今日は何の日なの?」
すると、水姫の表情がぱっと明るくなったのを錯覚した。
そして嬉しそうに今日が何の日なのか話した。
「えっとね、今日は花火大会があるんだよ!」
「へぇ―」
「え、何そのつまらない反応?!」
「だって、知ってたし。もっと別のあれかと思った」
あれとは誰かの誕生日とか何かのお祝い事のことである。
水姫は、俺の反応を見て、的外れだったのか少し困惑した表情を浮かべていた。
回覧板とか回ってくるから、花火大会の告知とかも自然と目に入ってくるんだよな。
なんか、水姫の表情を見ると罪悪感が出てくるのだが。
「でも、そんなことより!」
水姫はすぐに気持ちを切り替えたのか、さっきまでの表情をもとに戻し、それからすぐに顔が赤くなっていた。
指をもじもじさせながら、視線をあっちこっちに泳がせている。
なんだ?なんか言いにくいことでもあるのか?
「お、お願いがあるんだけど…いい?」
「別に俺ができることならいいんだけど」
そして、水姫は視線を俺の目に向け、ほとんど叫ぶような感じで言った。
「私と花火大会一緒に行こっ!」
「ムリ」
即答で断ってやった。
水姫はあまりの即答に目を大きく見開いて固まってしまった。
「な、なんで…?」
数十秒の硬直から戻ってきた水姫の第一声はそれだった。
よく見ると目には涙が溜まっていて、今にも決壊して流れ出しそうだ。
「だって……宿題あるし」
そう言うと、なぜか水姫は少しホッとしたような表情をした。
こいつコロコロと表情が変わるな。カメレオンか何かなの?
「いいじゃん!行こうよぉー」
「おい、腕を引っ張るな!放せ!」
お前は子どもか!
水姫はまるで駄々をこねる子どものようになっていた。
ふと、よく見るとさっきまで決壊しそうなほどにまで溜まっていた涙がすっかりなくなっている。
一体何を思って泣きそうになってたんだ?
結局このあと花火大会に行くことになり、翌日また大量の宿題と進路活動に追われる吾輩であった。
海、花火、祭りなどがだいたい思い浮かぶと思う。
俺の場合は、夏と言えば、夏休みの宿題。
だって、今年最後の夏休みだよ?!みんな同級生は進路活動で忙しいっていうのに教師たちは容赦もなく宿題をたくさん出すからホント…憂鬱になる。
そんな大量の宿題と進路活動に追われていた8月初旬の頃に遡る。
「ねぇ!今日何の日か知ってる?!」
自分の部屋で宿題をしている最中、勝手に入ってきてそのままベッドに腰かけている水姫が嬉々とした顔でそう聞いてきた。
最初に言っておくが、俺の家には今3人の居候がいる。
その中の1人である水姫は俺が真面目に宿題をしているのも構わず、さっきからいろいろと話しかけてくる。
正直ウザいのだがそれを言ったところで素直に俺の部屋から出ていくのはないだろう。
なのでどうでもいい話はスルーしてきた。
「……」
「ねぇ!なんで無視するの?!」
水姫はとうとうしびれを切らしたのかすねた口調になった。
少し可哀そうだったかな…仕方ない。少し聞いてやるか。
「で、今日は何の日なの?」
すると、水姫の表情がぱっと明るくなったのを錯覚した。
そして嬉しそうに今日が何の日なのか話した。
「えっとね、今日は花火大会があるんだよ!」
「へぇ―」
「え、何そのつまらない反応?!」
「だって、知ってたし。もっと別のあれかと思った」
あれとは誰かの誕生日とか何かのお祝い事のことである。
水姫は、俺の反応を見て、的外れだったのか少し困惑した表情を浮かべていた。
回覧板とか回ってくるから、花火大会の告知とかも自然と目に入ってくるんだよな。
なんか、水姫の表情を見ると罪悪感が出てくるのだが。
「でも、そんなことより!」
水姫はすぐに気持ちを切り替えたのか、さっきまでの表情をもとに戻し、それからすぐに顔が赤くなっていた。
指をもじもじさせながら、視線をあっちこっちに泳がせている。
なんだ?なんか言いにくいことでもあるのか?
「お、お願いがあるんだけど…いい?」
「別に俺ができることならいいんだけど」
そして、水姫は視線を俺の目に向け、ほとんど叫ぶような感じで言った。
「私と花火大会一緒に行こっ!」
「ムリ」
即答で断ってやった。
水姫はあまりの即答に目を大きく見開いて固まってしまった。
「な、なんで…?」
数十秒の硬直から戻ってきた水姫の第一声はそれだった。
よく見ると目には涙が溜まっていて、今にも決壊して流れ出しそうだ。
「だって……宿題あるし」
そう言うと、なぜか水姫は少しホッとしたような表情をした。
こいつコロコロと表情が変わるな。カメレオンか何かなの?
「いいじゃん!行こうよぉー」
「おい、腕を引っ張るな!放せ!」
お前は子どもか!
水姫はまるで駄々をこねる子どものようになっていた。
ふと、よく見るとさっきまで決壊しそうなほどにまで溜まっていた涙がすっかりなくなっている。
一体何を思って泣きそうになってたんだ?
結局このあと花火大会に行くことになり、翌日また大量の宿題と進路活動に追われる吾輩であった。
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