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高校生
第18話 学校イチ美少女とクリスマス
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今日は十二月二十五日、クリスマスである。
俺たちは昼ごろ家に帰り着いた。
「六花……忘れてないよな……」
「……うん」
六花は辛そうな顔をして頷いた。
まあ、無理はない。だって、昨日は六花は眠れなかったみたいだし。
「少し寝るか?クリスマスパーティーの準備は俺がやっとくから」
そう。今日は、俺の家でクリスマスパーティーを開くことになっている。参加メンバーは俺と六花はもちろんのこと、美月と奈々、瑠璃の合計五人だ。
「……うん、お願い」
六花は今すぐにでも寝てしまいそうだ。
「ちょっと待って!交換用のクリスマスプレゼント買ってなくね?六花、買ってきてほしいプレゼントとかあるか?」
パーティーのあと、みんなでプレゼント交換をする約束をしていたことを思い出した。
だが、六花はもう準備していたらしく、
「……もう準備してるから……ふあー」
と、眠たそうにあくびをした。
なんか、人のあくびを見ると、自分まで眠くなるのは俺だけかな?
六花が自室で睡眠をとっている間、俺は部屋の掃除や飾り付けなどをし、気がつけば午後三時を回っていた。
「そろそろ、交換用のプレゼントでも買いに行くか……」
俺は家を出ると、近くのショッピングモールに向かった。
「やっぱ人多いなー……」
ショッピングモールに着くと、クリスマスということもあり、人がうじゃうじゃいた。これが俗にいう『人がゴミのようだ』だな。
とりあえず、プレゼントにぴったりな品などを見たが、なぜかピンとこない。
「んー……」
悩んでいると、店員さんがこちらに向かってきた。
正直、店員さんが近寄ってくるのって嫌じゃない?人が一生懸命悩んでいる最中に「こちらはいかがでしょう?」とか接客されるの嫌なんだよね僕は!なので、逃げました。
「やっぱ、あいつらと言ったら課金カードだな」
クリスマスプレゼントに課金カードはどうかなと思うが、それしかピンとこなかった。だって、他に趣味なさそうじゃん!
……いや、待てよ。六花は違うよな。六花だけ一生懸命選ぼう。
家に帰り着いたのは午後六時ごろだった。
あと一時間であいつらが来る。
そのころ六花はというと、睡眠をとったおかげか、すっかりいつも通りに戻っていた。そして、豪華な料理まで作っている。
「六花、このケーキはどうしたの?!」
ウエディングケーキ並の大きいケーキがダイニングテーブルの上にのせられていた。
「これさっき私が作ったんだよ!」
六花はすごいでしょ!と言わんばかりに自慢げにそう言った。
「……天才かよ」
なんか、上手く表現はできないけど、とにかくすごかった。プロが作ったみたいだった。
「そ、そこまで褒めないでよ!」
六花は顔を赤くしてそう言った。
ははぁん。お主照れておるの。
「そ、そーいえばプレゼント買えた?」
「うん、なんとか買えたよ」
「そっか」
そう言うと、六花は残りの食材を切り始め、それ以降料理に集中してしまった。
それから約一時間後、テレビを見ている最中でインターホンが鳴った。
俺は急いで玄関ドアを開けると、ゾンビと化したサンタがいた。
一旦、閉めよう。たぶん何かの見間違いだろう。
玄関ドアを閉めると再びインターホンが鳴り、玄関ドアを開けるとサンタの格好をした奈々と瑠璃がいた。そして、後ろにはやはりゾンビと化したサンタがいた。
とりあえず、二人だけを中に入れ、再び閉めた。
「お前らゾンビのサンタにでも取り憑かれてんじゃねーか?」
そう言うと、二人は不思議そうに「なんで?」と聞いてきた。
「だって、玄関ドアの目の前にゾンビのサンタがいるぞ」
俺はそう言い、玄関ドアを開けた。
「……隼人……酷いじゃないか」
ゾンビサンタが喋った。……というより、なぜ俺の名前をしっているんだ?!
俺は恐怖に慄いていると、
「ああ、なるほどですね。美月ですよ?」
奈々が納得してそう言った。
マジで?……そーいえば、顔をよくよく見たら美月に似てなくもない。
「お、お前なんでそんな姿になってるの?!」
ハロウィンと間違えているのか?
「奈々にボッコボコにされた…」
良かった!ハロウィンと間違えたわけじゃないんだね!
「わたくしは何もしてないですわ!」
「私も何もしてないです」
俺にとってはどうでもいいから誰がやったとかは気にしないけど。てか、瑠璃はいきなりどうしたの?!話の流れで君がやってないことは証明されてるのに!
こうして、なんやかんやでパーティーは始まり、六花の手料理をみんなで楽しくワイワイやりながら食べたのだった。
そして、プレゼント交換。
俺は美月と奈々、瑠璃に課金カードを渡すと喜んでいた。俺もみんなから貰ったプレゼントを開けてみると、課金カードだった。全員課金カードかよ!
午後十時を回るところでみんなはそれぞれ家に帰っていった。
途中、六花は帰らないのかと三人に聞かれていたが、なんとか切り抜けた。
六花は今、皿を洗っている。
「今日は楽しかったな」
「そーだね」
六花はまだ皿を洗っている。
「六花、プレゼントがあるんだけど……」
六花の手が止まり、顔を上げて驚いたような表情でこちらを見る。
「これ似合うと思って買ってきた」
俺が見せたのは、シンプルなデザインのネックレスだ。
なんとなくだが、これを付けたら似合うだろうなと思って即買いした。
俺は六花に付けてあげると、六花は顔を赤くして、俯いてしまった。
「隼人……あ、ああありがと」
小さい声でそう言った。
そのあと六花はなんだか嬉しそうににやけていた。
もしかして……俺のことが好きなのかな?…………いやいや、やっぱりそれはないな!
俺たちは昼ごろ家に帰り着いた。
「六花……忘れてないよな……」
「……うん」
六花は辛そうな顔をして頷いた。
まあ、無理はない。だって、昨日は六花は眠れなかったみたいだし。
「少し寝るか?クリスマスパーティーの準備は俺がやっとくから」
そう。今日は、俺の家でクリスマスパーティーを開くことになっている。参加メンバーは俺と六花はもちろんのこと、美月と奈々、瑠璃の合計五人だ。
「……うん、お願い」
六花は今すぐにでも寝てしまいそうだ。
「ちょっと待って!交換用のクリスマスプレゼント買ってなくね?六花、買ってきてほしいプレゼントとかあるか?」
パーティーのあと、みんなでプレゼント交換をする約束をしていたことを思い出した。
だが、六花はもう準備していたらしく、
「……もう準備してるから……ふあー」
と、眠たそうにあくびをした。
なんか、人のあくびを見ると、自分まで眠くなるのは俺だけかな?
六花が自室で睡眠をとっている間、俺は部屋の掃除や飾り付けなどをし、気がつけば午後三時を回っていた。
「そろそろ、交換用のプレゼントでも買いに行くか……」
俺は家を出ると、近くのショッピングモールに向かった。
「やっぱ人多いなー……」
ショッピングモールに着くと、クリスマスということもあり、人がうじゃうじゃいた。これが俗にいう『人がゴミのようだ』だな。
とりあえず、プレゼントにぴったりな品などを見たが、なぜかピンとこない。
「んー……」
悩んでいると、店員さんがこちらに向かってきた。
正直、店員さんが近寄ってくるのって嫌じゃない?人が一生懸命悩んでいる最中に「こちらはいかがでしょう?」とか接客されるの嫌なんだよね僕は!なので、逃げました。
「やっぱ、あいつらと言ったら課金カードだな」
クリスマスプレゼントに課金カードはどうかなと思うが、それしかピンとこなかった。だって、他に趣味なさそうじゃん!
……いや、待てよ。六花は違うよな。六花だけ一生懸命選ぼう。
家に帰り着いたのは午後六時ごろだった。
あと一時間であいつらが来る。
そのころ六花はというと、睡眠をとったおかげか、すっかりいつも通りに戻っていた。そして、豪華な料理まで作っている。
「六花、このケーキはどうしたの?!」
ウエディングケーキ並の大きいケーキがダイニングテーブルの上にのせられていた。
「これさっき私が作ったんだよ!」
六花はすごいでしょ!と言わんばかりに自慢げにそう言った。
「……天才かよ」
なんか、上手く表現はできないけど、とにかくすごかった。プロが作ったみたいだった。
「そ、そこまで褒めないでよ!」
六花は顔を赤くしてそう言った。
ははぁん。お主照れておるの。
「そ、そーいえばプレゼント買えた?」
「うん、なんとか買えたよ」
「そっか」
そう言うと、六花は残りの食材を切り始め、それ以降料理に集中してしまった。
それから約一時間後、テレビを見ている最中でインターホンが鳴った。
俺は急いで玄関ドアを開けると、ゾンビと化したサンタがいた。
一旦、閉めよう。たぶん何かの見間違いだろう。
玄関ドアを閉めると再びインターホンが鳴り、玄関ドアを開けるとサンタの格好をした奈々と瑠璃がいた。そして、後ろにはやはりゾンビと化したサンタがいた。
とりあえず、二人だけを中に入れ、再び閉めた。
「お前らゾンビのサンタにでも取り憑かれてんじゃねーか?」
そう言うと、二人は不思議そうに「なんで?」と聞いてきた。
「だって、玄関ドアの目の前にゾンビのサンタがいるぞ」
俺はそう言い、玄関ドアを開けた。
「……隼人……酷いじゃないか」
ゾンビサンタが喋った。……というより、なぜ俺の名前をしっているんだ?!
俺は恐怖に慄いていると、
「ああ、なるほどですね。美月ですよ?」
奈々が納得してそう言った。
マジで?……そーいえば、顔をよくよく見たら美月に似てなくもない。
「お、お前なんでそんな姿になってるの?!」
ハロウィンと間違えているのか?
「奈々にボッコボコにされた…」
良かった!ハロウィンと間違えたわけじゃないんだね!
「わたくしは何もしてないですわ!」
「私も何もしてないです」
俺にとってはどうでもいいから誰がやったとかは気にしないけど。てか、瑠璃はいきなりどうしたの?!話の流れで君がやってないことは証明されてるのに!
こうして、なんやかんやでパーティーは始まり、六花の手料理をみんなで楽しくワイワイやりながら食べたのだった。
そして、プレゼント交換。
俺は美月と奈々、瑠璃に課金カードを渡すと喜んでいた。俺もみんなから貰ったプレゼントを開けてみると、課金カードだった。全員課金カードかよ!
午後十時を回るところでみんなはそれぞれ家に帰っていった。
途中、六花は帰らないのかと三人に聞かれていたが、なんとか切り抜けた。
六花は今、皿を洗っている。
「今日は楽しかったな」
「そーだね」
六花はまだ皿を洗っている。
「六花、プレゼントがあるんだけど……」
六花の手が止まり、顔を上げて驚いたような表情でこちらを見る。
「これ似合うと思って買ってきた」
俺が見せたのは、シンプルなデザインのネックレスだ。
なんとなくだが、これを付けたら似合うだろうなと思って即買いした。
俺は六花に付けてあげると、六花は顔を赤くして、俯いてしまった。
「隼人……あ、ああありがと」
小さい声でそう言った。
そのあと六花はなんだか嬉しそうににやけていた。
もしかして……俺のことが好きなのかな?…………いやいや、やっぱりそれはないな!
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