乙女ゲームの世界に転生したけど推しのルートじゃなかった件

夜摘

文字の大きさ
上 下
5 / 7

第5話 本当のことなんて言えないのに

しおりを挟む
 何度も何度も息が苦しくなるくらい激しいキスをされて、乳首を指や舌でねちっこいくらいに弄られて、私はもうすっかり身体に力が入らなくなってしまっていた。
 水嶋くんのキスと愛撫は強引なのに凄く凄く気持ち良くて…こんなの駄目なのに…って思えば思うほど余計に感じてしまう…。
 とろけるような甘さと、じりじりとした熱い疼きが身体を少しずつ犯していくような、そんな感覚…。

「んっ…!んぅ、…あっ、…あん!…やぁ、ふぁっ…!」

 水嶋くんは、私の乳首をちゅうちゅうと音を立てながら吸ったり、優しく乳輪を舐めたり、舌先でくにくにと胸の先端をほじくるように刺激したりと、胸を虐め続けるし、反対の乳首も彼の指先でこすこすと擦ったり、きゅっと摘ままれたりと刺激を続けている。
 その不規則で緩急のついた攻めに、私の身体は翻弄されるばかりで快楽に頭がおかしくなってしまいそうだった。
 もう声を我慢も出来ず、一人で立っていることすら出来なくなってしまい、後ろの壁に寄りかかったまま、ずるずると座り込んでしまった。

「…気がついてる…?自分が凄くえっちでいやらしい顔してんの」

「…っ!!」

 顔を上げた水嶋くんが荒い息遣いのまま、熱っぽい吐息を漏らしつつ、ぼそりと呟いて、私の身体は思わずびくんと跳ねてしまう。

「…やだ…見ないで…見ちゃダメ…っ」

 水嶋くんの唾液と自分の汗でべとべとになってしまった乳房も、キスと愛撫でメロメロにされてしまった情けない顔も、座り込んだ時に捲れてしまい、まるで男を誘うようにスカートが捲れて見えてしまっている白い太腿も…。

 とにかく恥ずかしいと言う羞恥心が一気に吹き出してしまい、私は自分の手で必死に顔を隠そうとした。

 でも水嶋くんは、また私の両の手首を掴むと無理やりに顔の前から引き剥がして、私の顔をすぐ近くで見つめてくる。

「お前の恥ずかしい顔も、声も、もう全部俺のモノだ。隠すなんて許さない」

「……っ、あ!」

 真剣な顔でそう言うと、水嶋くんは私が何かを言うより先に、私の手首を掴む手に力を込めて私を強引に立ち上がらせると、私の身体の向きをぐるりと壁の方を見る向きへ変え、後ろから抱き締めてきた…!
 両手は覆い被さるようにして乳房を掴み、そのまま指先は乳首をきゅうっと絞るみたいに強くつねり上げる。

「ひゃぁんッ!!!」

 無理やりに立たされて、身体に力が入らない私は、強い刺激に喘ぎ声をあげながら、水嶋くんに寄りかかって耐えることしか出来ないのに、水嶋くんは止める処か何度も何度も乳首をつねり、こねくり回し続けてしまう。
 その度に、私は必死にいやいやと首を左右に振ったり、背後にいる水嶋くんに腰を擦り付けるみたいに身を捩るのことしかできなかった。

「…ッ、んん!!!…やぁん!…」

「…なぁ、お前何で急に、もう終わりみたいなこと言い出したんだよ」

 水嶋くんは両手で激しく乳首を責め立てながら、私の耳元で切なげに呟く。
 その声に、何処か傷ついたような、悲しそうな、寂しげな雰囲気を感じて、彼の乳首攻めで朦朧とする意識の中ですら私は罪悪感を覚えてしまう。

「…だ、だって…それは…」

「…それは?」

 そんな不安そうな水嶋くんの声に…言葉に…私は酷く動揺してしまった。
 乳首を徹底的に苛めてくる…そんな強引でえっちな態度とは裏腹に何処か余裕の無さそうな今の水嶋くんと、ゲームの中の、好感度最高状態でも何処か余裕ありげで主人公のことをそこまで好きなようには見えなかった小悪魔な水嶋くんは、まるで別人みたいだって思ってしまったんだ。
 だって、こんなの、まるで…ゲームの彼よりずっと…

(…私のこと、好きみたいじゃない…!)

 でも、水嶋くんがゲームのキャラクターで、私は本当は同じ世界の人間ではなくて…なんて、本当のこと、言える訳がない!

「…みずしまくん、には、…わたしより相応しい人がいるって思ったから…」

「…なんだよ、それ。……俺の気持ちなんて、お前はどうでも良いってことか?」

水嶋くんの声は静かで、でも少しだけ震えていた。
私は何も答えられなくて黙ってしまう…。

「……」

「…ふざけるなよ…。俺がどれだけお前のこと…っ!!」

「きゃっ!!」

水嶋くんが激昂したように大きな声を出したから、私も思わず声を上げてしまった。けれど、次の瞬間もっと大変なことになってしまった。
 水嶋くんの片手がするりと私のスカートをまくり上げるようにして私の下肢へと伸びたかと思うと、そのまま私のパンツの中へと潜り込んでしまったのだ。

「やっ…?!!…水嶋くんっ、だめ!」

 誰にも触られたことのない場所を、水嶋くんの無骨な指先が這い回る感覚は、乳首を責められるのとはまた違うゾクゾクとした快感が走った。

「……っ、んぅ!!!」

 水嶋くんの指先は迷いなく私の大事な場所を撫であげ、そこを無遠慮にも激しくかき回す。その度にくちゅくちゅと卑猥な水音がたって、そのいやらしさに思わず私は耳を塞ぎたくなる。
無理やりにされているえっちなことなのに、こんなに感じてしまっているなんて…と悪いことをしてるみたいな気になってしまうのだ。

「…やっ、やぁっ!!…そんなとこ、触らないでぇ…!」

「俺は、お前にずっと触りたかった…ずっと抱きたかった」

「っ…」

「けど、一度手をだしたら自分を抑えられなくなって…お前に嫌われるかもって思ったから、ずっと我慢してたんだ」

「…水嶋くん…」

「…こんな風になるなら、もっと早く抱いてしまえば良かった」

「ま、待って…!!」

 意を決したみたいな声色でぼそりと呟いたかと思うと、すぐにカチャカチャとベルトを緩めるような金属音がして、私の内腿には熱くて硬いモノが押し当てられた。

「…もう待たない」

 それはぐりぐりと無理やりに私の太ももに割り入ってくるように捩じ込まれ、最終的に私が太ももで挟んでいるみたいになってしまっている…!
 下着ごしの秘所へと密着した熱くて硬いモノが、少しでも動く度、私の秘所と下腹部が、ジンジンとした甘い刺激と鈍い疼きに震え、びくりと身体が跳ねてしまう。

「……やめて、お願いだからっ…」

「…お前が俺から離れようとするなら、もう嫌われたって構わない。無理やりにでも俺のものにしてやる」

「…水嶋く…、あっ、だめっ…!…やぁっ…、硬いの、動かさないでっ…」

 必死に制止しようとして声を絞りだしているのに、彼に腰を動かされ、大事な場所がコスコスと擦られてしまうと、思わず媚びたような甘い声が漏れてしまう。
 こんなんじゃ、本気で嫌がってるように見えないよぉ!
 必死に脚を閉じようと力を込めて、脚の間で蠢くそれを止めようとするけど、少しも意味がなかった。
 耳元で聞こえる水嶋くんの熱っぽく荒い息遣いとともに、ゆっくりとそれは前後に動いて、その度に私のクリトリスに硬いモノが擦れて、意識が飛びそうなくらいに感じてしまう。
 ぐちゅ、ぐちゅ、と、下着ごしなのに聞こえてくる私自身のえっちな水音も、もうほとんど消えかけの僅かな理性を削り取ろうとしてくる。

「萌黄…萌黄っ…!」

 はぁはぁと荒い呼吸混じりに何度も"私"の名前を呼んで、腰を動かし、硬くなったモノで私の秘所を擦り付けてくる。
 今はまだ挿入はされていない、擦っているだけ…と言うギリギリ守られている一線が、私の最後の理性をちりちりと焼いている感覚を覚える。
 私の愛液でか、水嶋くんの先走りでか、その両方か…、ぬるりと濡れた熱くて硬いソレは、本の少し位置がズレてしまうだけで、簡単に私の中に入ってきてしまうだろう。

(…そんなのダメっ、ダメなのに…っっっ!)

 推しじゃないから付き合わないようにしようと思ったのに、このままじゃセックスされちゃう…!
 でも、もうこんな状況じゃ逃げることすら出来ないよ…!


「…あんっ!…あ、あッ、はあっ…!…んっ、んんッ!!」

 再び両手で左右の乳首を執拗に弄くり回され、同時に熱くて硬いモノで大事な場所を何度も何度も擦り付けられているうちに、私の身体はすっかり焦らされ、火照りきってしまっていた。

 もっと強く…!もっと激しく…!もっと奥に…!とでも言うように、すっかり濡れそぼった秘所の奥がヒクヒクとひくついているのを自分でも自覚していた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

ヒョロガリ殿下を逞しく育てたのでお暇させていただきます!

冬見 六花
恋愛
突如自分がいる世界が前世で読んだ異世界恋愛小説の中だと気づいたエリシア。婚約者である王太子殿下と自分が死ぬ運命から逃れるため、ガリガリに痩せ細っている殿下に「逞しい体になるため鍛えてほしい」とお願いし、異世界から来る筋肉好きヒロインを迎える準備をして自分はお暇させてもらおうとするのだが……――――もちろん逃げられるわけがなかったお話。 【無自覚ヤンデレ煽りなヒロイン ✖️ ヒロインのためだけに体を鍛えたヒロイン絶対マンの腹黒ヒーロー】 ゆるゆるな世界設定です。

美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける

朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。 お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン 絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。 「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」 「えっ!? ええぇぇえええ!!!」 この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。

義弟の為に悪役令嬢になったけど何故か義弟がヒロインに会う前にヤンデレ化している件。

あの
恋愛
交通事故で死んだら、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった。けど、、ヒロインじゃなくて攻略対象の義姉の悪役令嬢!? ゲームで推しキャラだったヤンデレ義弟に嫌われるのは胸が痛いけど幸せになってもらうために悪役になろう!と思ったのだけれど ヒロインに会う前にヤンデレ化してしまったのです。 ※初めて書くので設定などごちゃごちゃかもしれませんが暖かく見守ってください。

気がついたらメイドになってたんだけど、一体どういう事ですか!?(次男編)

あみにあ
恋愛
講師として大学へ呼ばれ家を出たある日、気が付けば私は薄暗い部屋の中に佇んでいた。 そこは私の知る世界とは全く異なり、物語に出てくるような中世ヨーロッパ風の景色。 そんな私はなぜかメイド服を着せられていて、言われるままにメイドの仕事をさせられた。 何が何だかわからぬまま疲れ切って部屋へ帰ると、鏡に映し出されたのは、可愛らしい顔立ちをした可憐な女性。 ブラウンの髪に、琥珀色の瞳、本来の私の姿とは全く異なる別人になっていた。 元へ戻る方法もわからない現状、私はメイドとして働き始める。 そんな生活の中、元居た世界の知識を利用し仕事を全うしていると、気が付けば優秀なメイドと噂されるようになっていった。 そうして評判を聞きつけた、御屋形様に呼び出されると、御子息様のメイドを頼まれてしまった。 断ることもできず、引き受けると、女遊びが激しい次男のメイドになってしまう。 そんな彼女と次男との恋愛物語です。 ※『気がついたらメイドになってたんだけど、一体どういう事ですか!?長男編』の続編となります。 ※物語の冒頭にあらすじを記載しておりますので、初見の方でも安心してお読み頂けます。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました

ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。

処理中です...