みんなが蔑ろにしたせいでアレクシアは壊れてしまいました!!!「お前のせいです。あーあ( ・᷄д・᷅ )」

頭フェアリータイプ

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所詮は迷信。あるいは無意識の必然。

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人のたぐいの魂の一部には天秤がある。
良いことをすれば右に傾き、悪いことをすれば左に傾く。良いことをされれば左に傾き、悪いことをされれば右に傾く。
限界を超えて右に傾くと、聖人や聖女となり。限界を超えて左に傾くと悪魔や魔女になる。よって、これらの種族は天秤を持たない。
これは、愚かな人間の為に女神様がお与えになられた恩恵である。





ねえ、あの女の驚いた顔見た?

その言葉は発せられることなく虚空へと消えた。

「ねえ!今日はマリーの岡に行きたい!!」

微笑む侍女の何人かが退出していく、それをとどめる声も出ず。代わりに脳天気な鼻歌が奏でられた。

今まで見た事のある王宮のどの部屋とも、異なる部屋。
冷えきった廊下。
温かい朝食。
朝霧に閉ざされた庭。
あの人たちよりも貧相な、でも今までよりずっと上等な馬車。
穏やかな心の使用人達。
楽しいお出かけ。



かつて、私が望んだもの。





悪魔、魔女は復讐のため呪いを振りまき無辜の民を絶望に落とすという。聖人、聖女が望むものを捧げれば、相応しい対価が与えられるという幾度となく試みて、二人が動かしていないときにだけ体が動くことに気がついた。ほんの僅かな時間にできたことと言えばせいぜい回りを見回すくらい。

微笑ましげな視線に気持ち悪さを感じ。
甘美な食事に苛立ち。
皿をひっくり返そうと出した手は途中で止まる。

また、上手くいかなかった。
苛立ちを込めて睨んでも、実際には申し訳なさげに眉尻が下がる。
また、上手くいかなかった。

今度こそ!





復讐の心は地獄のように燃え、聖女にすら止められない。止めきれない。なぜなら決して諦めることがないならだ。だからこそ魔女は恐れられるのだ。そうなってしまえばもはや人にはどうにも出来ないから。



糸切りばさみの先端は鋭くとがっている。持ち手を握りしめた手は途中で止まる。


動揺し、どうにか押しとどめようとしている様子を私は見ている。

もちろん、捕まるつもりは無い。

私は、、、、










二人とも女の双子の姉は、いずれ悪魔になるという。ならばいっそ使い潰してしまおう。

20年前の誰かの独り言。
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