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『ヒール171』

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『ヒール171』



 俺はじっとサリオスの剣を見ていた。

 ドラゴンは傷をおい動きは鈍った。

 このドラゴンを追い込めるのは、少ないだろうな。

 関心してる場合じゃないけど。

「おおおおおおお、勇者サリオスが来たぞ~~」

「安心だああああああ」

「森の王が城を救いに来てくれたぞおおおおおおおおおおお」

 サリオスの剣技を見て、騎士団兵士は大歓迎する。

 絶望的な時にサリオスが来たら、喜びだろうな。

 もちろんサリオスの正体を知らないからだけど。

 もし知ったら竜神様よりも嫌悪するな。

「よくも私の可愛いドラゴンを痛めつけてくれたな。許せんな。ドラゴンから降りよう」

 ドラゴンが傷をおい、ちょっと怒ってる感じ。

 ドラゴンの首から地面に降りて来た。

 どうやら地上戦が始まりそうだ。

 途中まで破壊された城は、これ以上は破壊されるのは止まるな。

 竜神様が地に来ると、迫力ある。

 魔力がとてつもない量。

 離れていても怖い。

 神様だから当然か。

 対するサリオスも魔力が凄い勢いで上昇してる。

 
「ドラゴンを切った剣。折ってやる」

「折れるかよ。その前にお前を剣にしてやろう。ブレードソード!!」

 ブレードソードが地上に降りて来た竜神様へ。

 竜神様といえ今のブレードソードを見たら、楽にはいかないよな。

 竜神様も剣を取り出した。

 剣を使える?

 剣を持っていたのか、ガチでぶつかるな。

 サリオスの剣が先に行った。

 剣は確実に竜神様をとらえている。

 あああっ、竜神様は受け止めた。

 けど、押されている。

 押されているのを機に、サリオスはブレードソードを押し込んでいった。

 強いなブレードソードは。

 勇者の名前をもらうだけはあるよな。

 竜神様はグイグイと押されてしまい、後ろに下がる。

 サリオスが優勢だ!

「あはははははは、オレのブレードソード無敵だ。神様だろうが関係ないのだ!」

「ほ~、これが勇者の剣ですか。ちょっと痛いわねー」

「サリオス、そのまま竜神様を切ってしまえよ」

「ムジカに言われなくても、終わりにするさ。もう一度ブレードソード!」

 サリオスは自分ひとりで竜神様を倒すつもりだ。

 あの竜神様をもっと押す。

 サリオスのブレードソードの破壊力が際立った。

 圧倒的にブレードソードの勢いが増していく。

 ジェンティルを見ると、戦う姿勢にはない。

 サリオスが余裕だからか。

 しかし竜神様はサリオスが逃げたと話していた。

 これが竜神様の力なのかな?

「どうした、どうした竜神様よ。オレのブレードソードが怖いのか何もできないで引いてるばかりだぜ」

「やれやれサリオス。そのまま一気にやれやれ」

「わかったさムジカ。言われるよりも先に決着つける、次が決着だ竜神様!!!!」

 ついにサリオスが決着させる気だ。

 やはり強い、強い、サリオスは。

 口先だけじゃない。

 竜神の剣を欲しいと言う執念がある!

 敵にしたら危険なのはサリオスだった。

「トレイル、サリオスが勝ちそうよ。負ければいいのに」

「サリオスが勝ちだ。嫌だけど」

 ミヤマも悔しいがサリオスの力を認める言い方だった。

 俺もミヤマと同じ思いになってしまう、悔しいが。

「ええええ」

「どうしたのブレードソードは?」

 決着をつけにいったはずのブレードソードが竜神様の受け止められた。

 しかも軽く受け止めたようにも?

「う、う、う、う、動かせない。ブレードソードが止められた」

「あはははは、さっきまでも余裕はないわね。私があなたのブレードソードに押されていると本気で思った?」

「なに、今の戦いは本気でなかったのか。それはない、お前は本気のはずだ」

「残念でしたサリオス。私は全然余裕です。直ぐに終わりしたら、つまらないでしょ。もう少し楽しみたくて」

 あの状況でサリオス相手に余裕してたとは。

 あり得ないよな。

 サリオスはこの後どうなるのか?

「あああああああああああ」

 考える前にサリオスは逆に剣で切られていて、悲鳴を上げている。

 サリオスが滅多切りにあう。

 信じられない光景だ。

 あの無敵のサリオスが一方的に切られている。

 一緒にいた俺からしたら、信じられないよな。

 サリオスは切られて血だらけの姿に。

「おい、ムジカ、ジェンティル、なぜぼ~と見ている、早く応援頼む!!」

「今から、行くさ。しかしサリオスを切る剣術、恐るべしだ」

 サリオスに応援を言われてムジカが参戦しそうだ。

 ムジカも剣を使う。

 純粋に剣を使う戦いなら、ムジカはサリオスを超えるとも言われる。

 ムジカとサリオスが2人いたら、竜神様は苦戦するはず。

 ムジカとは俺は一度闘技場で戦ってわかる。

 あの剣は異様な剣だった。

 人が使う剣をしてなかった。

 今、思い出しても恐怖だよな。

 剣が重いし強かった。

 手が吹き飛びそうだったからな。

「ほほほ、サリオスとムジカとかいう剣士も加わるのね。どうぞ剣士さん」

「オレを舐めるなよ竜神様。サリオスよりも剣士の腕は上だぜ。渾身の一撃!」

 サリオスとムジカのコンビネーションで攻撃する。

 ハンパない圧力!

 渾身の一撃はムジカの剣技。

 凄まじい破壊力で、切った後はどんな物も切れている。

 魔物も真っ二つ切ったのは驚きだった。

 力技でムジカに勝てるとは思えないが。

 ブレードソードと渾身の一撃が同時に向かう。

 竜神様は動かない。

 まさか、両方を防御する?

「えええええええ、どうして?」

「渾身の一撃をも軽く受けた!」

 なんと竜神様はブレードソードと渾身の一撃を同時に受けていた。

 嘘みたいだが、確実に防御する。

「あはははは、あはははは。2人がかりでも、この程度ですか?」

 竜神様の戦いは、周囲の騎士団兵士や、民衆も見ていた。
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