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『ヒール159』

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『ヒール159』



 救われたタップアウトはあせっていて、トリプルアクセルにお礼を言うところは、コンビの良さを感じる。

 火魔法のファイアはタップアウトを外れて地面に当たったら、地面は燃え上がる勢いだった。

 今のを受けたらかなりのダメージは免れないよな。

「タップアウト、無茶をしないで。トリプルアクセルに感謝しなさい」

「おう、ありがとうよ」

「ククク、人にしては中々の速さ。今のは褒めてあげましょう。少しは楽しみたいもの。ファイアじゃなくてフレアにしましょうか。火魔法です。さぁどうしますか?」

 竜神様はフレア魔法をするらしい。

 今の言い方だとファイアの上位魔法だろう。

 ファイアは火魔法の中でも下位魔法に属する。

 竜神様のファイアは魔法レベルは最高のレベルと思われる火力だった。

 そのファイアよりも上位魔法であるのだからフレアは強いに決まっているし、受けたくはない。

 フレア魔法が襲いかかって来た。

 やはり火力はいっそう強くなっていて、熱が伝わる。

 俺は直ぐに後方に下がった。

 みんなも同じく下がるしかなかった。

「レッドペルージュ。あなたの火魔法を見せてあげなさい。あなたの火魔法ファイアはレベル最高でしょ!」

「わかってるけど、フレアなのよ。私のはファイアだ。でも負けられないしファイアする!」

「えっ、ファイアですか。私にファイアとは面白い。ファイアしなさいレッドペルージュさん」

「言われなくても放つわよ、ファイア!」

 レッドペルージュの火魔法ファイアが竜神様に放たれた。

 雷鳴の中でも最高の攻撃魔法使いに位置する彼女。

 効いてくれたらありがたいところ。

 クールキャットからすすめられたのがら、魔法では負けられない。
 
「このファイアはレベルマックスでしょうね。でも残念でしたね。私のフレアもレベルマックスなの。同じ火魔法でも違う」

 対するフレアもレベルマックスだった。

 フレア対ファイアでは火力が違った。

 火の勢いと熱力と熱量がケタ違いに違っていて、一瞬でファイアは飲み込まれた形になった。

 こんなにも違うのか。

 レッドペルージュはショックだろうが、今はそんな気を使っている場合じゃない。

 フレアの火から逃げるのが先決だ。

「みんな逃げて!」

「凄い……これがフレアなのか!」

「レッドペルージュの魔法が!」

 フレアから逃げるも俺も含まて体に少なからず火傷を負ったのはいなめない。

 竜神様のフレアを近距離でノーダメージは無理だろうな。

 素早さのあるローズですら受けているからだ。

 フレアの力はわかった。

 やはり人と神様では力の差があるのは感じる。

 このまま戦いを続けるのが得策なのかな。

「フレアを受けて立っていられる。冒険者としては中級以上の力はありそうね」

「ふん、魔法、魔法てうるさい神様だ。魔法じゃないハンマーならどうかな。トロールハンマーを受けてから言いな!」

 ミヤマがハンマーを振るう。

 魔法は難しいから物理攻撃に出る。

「ミヤマだけに攻撃させない。野獣の爪」

 ローズも続けて爪での攻撃に。



体力を2910回復しました。
経験値を2910獲得しました。
 
レベルが4015にアップしました。
レベルが4016にアップしました。
レベルが4017にアップしました。
レベルが4018にアップしました。



レベルが4069にアップしました。
レベルが4070にアップしました。
レベルが4071にアップしました。




 俺も負けていられないよな。

「俺も剣でいく!」

 ミヤマとローズに続けて俺も剣での攻撃に。

 ミヤマのハンマーとローズの爪は竜神様に襲いかかった。

 俺もも先に攻撃したところ竜神様は剣を出す。

 竜神様も剣を持っていたのは予想外だった。

 尻尾だけかと思ったからだ。

 トロールハンマーは剣で受けてしまい、同時にローズの爪を尻尾で受ける。

 2人の攻撃も簡単に受ける。

「うう……受けたか」

「何がトロールだ。私とトロールを同列にするなよな。トロールてのは記憶では中級魔物だったかな。神と中級程度の魔物を同列とはひどいだろうドワーフ」

「私の爪が!」

「爪で竜の皮膚は切れぬよ。竜の皮膚は鋼鉄よりも硬いのだよ猫人さん」

「ミヤマ、ローズ、離れてくれ。俺の剣を出す」

 ミヤマとローズが俺の意図を察してくれて竜神様から距離を取ってくれると、竜神様と俺の一騎打ちの形になる。

 俺の剣で勝負だ。

 俺のレベルは4014にもなった。

 攻撃ステータスは強力に成長した。

 竜神様で成果を試すことにした。

 自分でもどの程度の力になったかわからないからだ。

 竜神様に剣を当てに行く。

 サリオスとも戦った神様に果たして俺の剣が通じるとは思わない。

 しかしサリオスの半分くらいは与えられると思った。

 竜神様が剣を構えた。

 剣と剣が重なる。

 あれっ、俺の剣て意外にと強いのか?

「ぬぬ……あなたは何者かな……この中でもちょっと違う冒険者だな……」

「俺はトレイル。回復術士だ。剣も使うんだ」

「何? 回復術士でこの剣レベルとは。いい剣の腕をしているな」

 予想外に褒められる俺の剣。

 俺としては少しでもダメージを与えられたらと思ったのに。

 少しは俺の実力が上がったからなのか。

「サリオスと比べてどうだい」

「あの勇者のことか。勇者よりかは下でも回復術士の剣術ではないな」

「それはどうもありがとう」

「トレイル! なにありがとうとか言ってるのよバカっ!」

「ごめん、ごめん」

 パピアナに怒られてしまう。

 確かに今の神様は俺たちにとって驚異の敵だった。

 それをありがとうて言うのは変な話だった。

 直ぐに気持ちを立て直すとした。

「みんなでいっせいに攻撃するんだ!」

「やるぴょん!」

「私も行きます!」

 俺の剣を間近で見て触発されたのか、シシリエンヌやクールキャットも攻撃に果敢に出る。

 防御役のリルキスが全方に出るのが雷鳴のパターンだ。

 防御力は高いから竜神様の魔法も耐えられるだろう。

 その間にパピアナも魔法を使う。

「トレイルだけ活躍するのはごめんよ。ホーリーサークルを撃ってあげます。竜のうろこごと痛くしてあげる!」

「ほほほ、面白い攻撃をしてくるわね。あの勇者と戦うよりも楽しいかな」

 いっせいに攻撃を仕掛けたにも関わらず、竜神様は困った戦いにはならず、余裕があった。

 逆にこちら側の方がダメージを受けてしまう。

「ホーリーサークルが消されたっ!」

「ホーリーサークルも無効とは厳しい」

「尻尾まで攻撃してくるなんてずるいぴょん!」

 パピアナのホーリーサークルもあっさりと防がれていて、悔しい顔を作る。

 パピアナはカウンタから攻撃による尻尾での攻撃を体に受けてしまう。

 ローズとシシリエンヌも剣での攻撃には防御しきれなくなり、ダメージは大きそうだな。

 ローズが剣をかわせない程に速くて正確な剣の切れ味には簡単には見切れそうにない。
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