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『ヒール85』
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『ヒール85』
小屋は森の中にあった。
周りは木々に囲まれている。
そこにムカつく男達が居るらしい。
パピアナとシシリエンヌは予想では見動き出来ない状態と思える。
「小屋を破壊してやる。そうしたら出てくる」
「ミヤマ、破壊してやるは不味い。シシリエンヌも危なくなる」
ローズに止められるも、気持ちは伝わった。
許せない想いが。
短い間でもパピアナとシシリエンヌに想いがある。
「あっ、中から男が出てくる。こっちを見てる感じ」
男は小屋から一人であった。
そして俺のいる方向に振り向くと、
「トレイルだろ、居るのはわかっている。さぁ隠れてないで出てこい」
「トレイルだって」
「ご指名ですね」
「俺が答える」
相手は俺たちが居るのは知っていた。
隠れているつもりはなかったが、男の見える位置に行く。
「パピアナとシシリエンヌを返せ。目的を教えてくれ」
「そう簡単に返すわけにはいかないんだ。ある人に頼まれているからな。トレイルが今回のクエストに失敗するように。だから2人は変えせない。返すには条件がある」
「ある人とは誰だ?」
1番気になる点。
手の込んだことをしてくるからには俺に恨みのある者。
領主か、領主に近い存在か。
または戦ったパーティーの恨みもあり得る。
俺の質問に困るかと思いきや直ぐに返事を。
「残念ながら教えられない。しかし理解はしたろう。バゲットは倒せないお前らの力では。金を置いていけ。バゲットは俺たちが倒す。金を置いて下山しろ。女2人は返す」
「ふざけるな~。金を出せとか、もう我慢ならない。トレイル、こんな奴らぶっ飛ばすぞ!」
「私も今回は止めない。ミヤマと同じ、許せないもん!」
ミヤマとローズが興奮して言った。
金を払う気はなさそうだ。
俺も同意見だ。
なぜ下山するのか意味がわからないからな。
「払う気はないか。バカが」
「バカはお前らだ。バゲットは倒せないとか言ってるけど、もうバゲットは倒したもん」
「何? バゲットをすでに倒したと」
「倒してある」
「あはははは、こいつら傑作だ。みんな聞いたか!」
男が笑うと小屋から仲間が笑って出てきた。
「あははは、カイトレッド、傑作だよ!」
「あははは、笑えるーーー」
「笑えるぜーーー」
仲間からカイトレッドと呼ばれたから、この男の名前だろう。
そして笑っているのは決してバゲットを倒せないと確信してるからに他ならない。
だがあいにくにも俺たちがバゲットは拘束中。
ミヤマがバゲットを連れて来て、露出させる。
拘束されたバゲットを。
「こいつがバゲットだ。よく見てみなよ」
「えっお前はバゲットか?」
「俺がバゲットだ」
質問されて自分だと答えたが、まだカイトレッドの方は信じられない顔をしている。
「なぜ拘束されている?」
「単純な理由だ。負けたからだ。野草の近くに多くいたのを襲った。そしたら逆にトレイル達に負けた。その後に拘束された。言っておくがコイツラと戦うのは止めた方がいいぜ。Cランクだと思ったら負けるぜ」
「嘘つけ。バゲットは指名手配中の窃盗犯。それも高額の懸賞金付き。こんなヒヨッコに負けるか。だからお前は偽物のバゲットだ。偽物で騙す気だな。そうやってCランクにまで上がり詰めたんだな。汚い連中だ」
「汚いのはあんただろ」
ミヤマは思わずツッコミを入れる。
俺も言いたかった。
完全にミヤマを信じていなくて、偽物だと断定した。
本物なんだが。
「早く金を出せ。それで解決だ」
「金は出さない。俺は出す気ない」
「どうするカイトレッド?」
「決まっている力ずくで金を奪えぱいい。俺たちの力をみせてやればいい。戦う準備をしろ。あいつらを軽く叩いてやろう」
「おお!」
「ドワーフはダンジョンで採掘してろや!」
会話ではカイトレッドが戦う意思をしていて、パピアナとシシリエンヌは返す気なしとわかる。
ミヤマなどそもそも相手にしてない感じ。
面倒だが戦うしかなさそうだ。
「どうする。剣を持って来たよ。数は多いし」
「ドワーフをバカにしてるなあいつら」
「採掘してろってさ」
「全員叩いている」
「私も戦えます。もう意識は戻りました」
「ブーケドールもいたら助かるわよ」
ブーケドールは意識がもうろうとしていたのは頭を叩かれたからで、時間がたち回復していた。
ブーケドールの協力も嬉しいが俺には考えがある。
カイトレッド達を上手く倒し、しかもこちらの被害も少なくて済む方法が。
戦いに行きそうなミヤマを捕まえて話す。
「待ってくれ、ミヤマ、ローズ。俺に考えがある。聞いて欲しい」
「トレイルの考え?」
「何かしら。聞いてもいい」
「俺は回復術士。回復術士流の戦い方をしたいと思ったんだ」
「回復術士流とは」
「どんな戦い方かな?」
「拘束したバゲットを使って戦う方法だ。バゲットに魔物をテイマーさせる。その魔物がカイトレッド達に襲わせる戦法だ。そしたらミヤマもローズもブーケドールもケガはしなくて済む。効率的な戦い方になる」
「なるほど、自分達の手を汚さずに勝つ方法ですね。トレイルなら出来るかも」
「どういう事、ローズ?」
「トレイルのヒールを使うのよ。カイトレッドはびっくりするわ」
「ヒールを魔物に。よくわからない」
ミヤマはまだ俺の意図を理解していなくて、ローズは伝わっていたらしい。
「トレイルのヒールて魔物にも使えるの。そんはヒールあるのかしら」
「トレイルのヒールは特別だから、出来ちゃう」
「しかし問題がある。バゲットの魔物のサラマンダーは私らで倒したから、テイマー出来ないでしょ」
「そこが俺も知りたかった。バゲットに聞きたい、魔物をここでテイマー出来るか?」
「えっ、サラマンダーはダメだ。死んでる。他には森にいる魔物が居たらテイマー可能だ。出来るかわからないけど」
どうやら可能はあるらしい。
可能ならやってみる価値はある。
「わからないじゃない、やれよっ!」
「ひえっ、やります、やります、ミヤマ」
ミヤマがハンマーで叩く素振りをバゲットにしたら、やる気を出した。
半分脅しだったが。
小屋は森の中にあった。
周りは木々に囲まれている。
そこにムカつく男達が居るらしい。
パピアナとシシリエンヌは予想では見動き出来ない状態と思える。
「小屋を破壊してやる。そうしたら出てくる」
「ミヤマ、破壊してやるは不味い。シシリエンヌも危なくなる」
ローズに止められるも、気持ちは伝わった。
許せない想いが。
短い間でもパピアナとシシリエンヌに想いがある。
「あっ、中から男が出てくる。こっちを見てる感じ」
男は小屋から一人であった。
そして俺のいる方向に振り向くと、
「トレイルだろ、居るのはわかっている。さぁ隠れてないで出てこい」
「トレイルだって」
「ご指名ですね」
「俺が答える」
相手は俺たちが居るのは知っていた。
隠れているつもりはなかったが、男の見える位置に行く。
「パピアナとシシリエンヌを返せ。目的を教えてくれ」
「そう簡単に返すわけにはいかないんだ。ある人に頼まれているからな。トレイルが今回のクエストに失敗するように。だから2人は変えせない。返すには条件がある」
「ある人とは誰だ?」
1番気になる点。
手の込んだことをしてくるからには俺に恨みのある者。
領主か、領主に近い存在か。
または戦ったパーティーの恨みもあり得る。
俺の質問に困るかと思いきや直ぐに返事を。
「残念ながら教えられない。しかし理解はしたろう。バゲットは倒せないお前らの力では。金を置いていけ。バゲットは俺たちが倒す。金を置いて下山しろ。女2人は返す」
「ふざけるな~。金を出せとか、もう我慢ならない。トレイル、こんな奴らぶっ飛ばすぞ!」
「私も今回は止めない。ミヤマと同じ、許せないもん!」
ミヤマとローズが興奮して言った。
金を払う気はなさそうだ。
俺も同意見だ。
なぜ下山するのか意味がわからないからな。
「払う気はないか。バカが」
「バカはお前らだ。バゲットは倒せないとか言ってるけど、もうバゲットは倒したもん」
「何? バゲットをすでに倒したと」
「倒してある」
「あはははは、こいつら傑作だ。みんな聞いたか!」
男が笑うと小屋から仲間が笑って出てきた。
「あははは、カイトレッド、傑作だよ!」
「あははは、笑えるーーー」
「笑えるぜーーー」
仲間からカイトレッドと呼ばれたから、この男の名前だろう。
そして笑っているのは決してバゲットを倒せないと確信してるからに他ならない。
だがあいにくにも俺たちがバゲットは拘束中。
ミヤマがバゲットを連れて来て、露出させる。
拘束されたバゲットを。
「こいつがバゲットだ。よく見てみなよ」
「えっお前はバゲットか?」
「俺がバゲットだ」
質問されて自分だと答えたが、まだカイトレッドの方は信じられない顔をしている。
「なぜ拘束されている?」
「単純な理由だ。負けたからだ。野草の近くに多くいたのを襲った。そしたら逆にトレイル達に負けた。その後に拘束された。言っておくがコイツラと戦うのは止めた方がいいぜ。Cランクだと思ったら負けるぜ」
「嘘つけ。バゲットは指名手配中の窃盗犯。それも高額の懸賞金付き。こんなヒヨッコに負けるか。だからお前は偽物のバゲットだ。偽物で騙す気だな。そうやってCランクにまで上がり詰めたんだな。汚い連中だ」
「汚いのはあんただろ」
ミヤマは思わずツッコミを入れる。
俺も言いたかった。
完全にミヤマを信じていなくて、偽物だと断定した。
本物なんだが。
「早く金を出せ。それで解決だ」
「金は出さない。俺は出す気ない」
「どうするカイトレッド?」
「決まっている力ずくで金を奪えぱいい。俺たちの力をみせてやればいい。戦う準備をしろ。あいつらを軽く叩いてやろう」
「おお!」
「ドワーフはダンジョンで採掘してろや!」
会話ではカイトレッドが戦う意思をしていて、パピアナとシシリエンヌは返す気なしとわかる。
ミヤマなどそもそも相手にしてない感じ。
面倒だが戦うしかなさそうだ。
「どうする。剣を持って来たよ。数は多いし」
「ドワーフをバカにしてるなあいつら」
「採掘してろってさ」
「全員叩いている」
「私も戦えます。もう意識は戻りました」
「ブーケドールもいたら助かるわよ」
ブーケドールは意識がもうろうとしていたのは頭を叩かれたからで、時間がたち回復していた。
ブーケドールの協力も嬉しいが俺には考えがある。
カイトレッド達を上手く倒し、しかもこちらの被害も少なくて済む方法が。
戦いに行きそうなミヤマを捕まえて話す。
「待ってくれ、ミヤマ、ローズ。俺に考えがある。聞いて欲しい」
「トレイルの考え?」
「何かしら。聞いてもいい」
「俺は回復術士。回復術士流の戦い方をしたいと思ったんだ」
「回復術士流とは」
「どんな戦い方かな?」
「拘束したバゲットを使って戦う方法だ。バゲットに魔物をテイマーさせる。その魔物がカイトレッド達に襲わせる戦法だ。そしたらミヤマもローズもブーケドールもケガはしなくて済む。効率的な戦い方になる」
「なるほど、自分達の手を汚さずに勝つ方法ですね。トレイルなら出来るかも」
「どういう事、ローズ?」
「トレイルのヒールを使うのよ。カイトレッドはびっくりするわ」
「ヒールを魔物に。よくわからない」
ミヤマはまだ俺の意図を理解していなくて、ローズは伝わっていたらしい。
「トレイルのヒールて魔物にも使えるの。そんはヒールあるのかしら」
「トレイルのヒールは特別だから、出来ちゃう」
「しかし問題がある。バゲットの魔物のサラマンダーは私らで倒したから、テイマー出来ないでしょ」
「そこが俺も知りたかった。バゲットに聞きたい、魔物をここでテイマー出来るか?」
「えっ、サラマンダーはダメだ。死んでる。他には森にいる魔物が居たらテイマー可能だ。出来るかわからないけど」
どうやら可能はあるらしい。
可能ならやってみる価値はある。
「わからないじゃない、やれよっ!」
「ひえっ、やります、やります、ミヤマ」
ミヤマがハンマーで叩く素振りをバゲットにしたら、やる気を出した。
半分脅しだったが。
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