5 / 9
第五話
しおりを挟む――恐ろしい夢を見た。ぷよぷよした水色のスライムが、身体中にぴょんぴょん飛びついて来るのだ。足掻いても足掻いても次から次へと引っ付いて来る。そして、びにょ~んと伸びたスライムが口の中にまで侵入してきて口内を犯す。歯列をなぞられ舌を絡め取られ、まるでディープキスをされているようだった。
「んっ……ふぁっ!やめ……」
えずくギリギリのところまで奥を蠢き、ジュルジュルと唾液を吸収されていく。そうしている間にも、体にへばり付いたスライムは、ウニョウニョと身体中を這い回り、ついには抵抗虚しく服の中にまで入り込んできた。肌を直接撫でられる感覚に、嫌でも性感が刺激される。
「……あ、あぁ……いや……ひっ!」
柔らかいまろみを下から持ち上げられ、そこから小さく分離したスライムの一部が尖りに到達すると、まるで餅をこねるかのように揉みしだかれた。いやらしい愛撫はやめることを知らず触手のように伸びたスライムは、全身を這い回りながら下着の中にまで侵入してきた。
スライムは既に濡れた秘部を上から下へ、下から上へと撫でていく。クチュクチュと音を立てる愛液とスライムが混ざり合う。そして捉えられた足首が左右に引っ張られ、大きく股を開く体勢にさせられた。
「そ、そんなっ、やぁぁ!……」
丸見えとなったあそこに、スライムはぴたりと棒状に変形したモノをあてがい、ゆっくりと侵入していく。浅く出しては入れてを繰り返しながら慎重に挿入していく。それと同時に、再び分離したスライムの一部が赤く勃起した花芯にまとわりつく。クニクニと刺激され、甲高い声で鳴かされた。
「あぁぁぁんっ!!」
ずぷぷぷ……ずぷん!!ついに最奥まで侵入を許してしまった……!挿入の際、良いところを擦られて、私は軽くイッてしまう。
そんな……!スライムにイカされるなんて!!でもどうしてなの、すごく気持ちいい……。ああん、もっと擦って!!
ずん、ずん、ずん、ずん
力強い律動は、上下左右にと腰を使ってあらゆる方向から穿たれる。ペトリと花芯にくっついたままのスライムが、キュッと収縮してさらなる高みへと突き動かす。
「だめっ、イッちゃう!!……あ、あ、あぁ」
絶頂を目前に首の下から全身をスライムで覆われてしまい、完全に身動きが取れなくなってしまった。
「あ、あ、ひあぁぁぁっ~!!」
飛び起きた私は、辺りを見回してようやく夢だということに気がついた。はぁはぁ、怖かったよぅ~。なんて淫猥な夢なの。きっと不安な気持ちが夢に現れたんだろう。やっぱりエドムンドのいう通り、奴隷を買った方が今後のためにも良いのかもしれない。でもなぁ……
ぐちぐちと考えながらベッドから起きた私は、着替えて一階で軽く朝食を済ませると、気分を変えたくて朝市に行ってみることにした。
青空の下、今日も街の大通りはたくさんの人で賑わっていた。どこからか漂ってくる美味しそうな匂いに誘われて進んで行くと、一つの屋台でお饅頭のようなものが蒸し焼きされているのを見つけた。
「すみません、これ一個ください!」
「はい、銅貨四枚だよ」
店頭に昨日見た水晶玉が置いてあったので、腕輪をそこに当ててみる。すると赤い色だった水晶が青に変わって、それを見たお店の人が「まいどあり」と言ってお饅頭をくれた。
なるほど、こういう仕組みになっているのか。私は湯気が立っているお饅頭をもらって早速一口齧った。
「おいひ~!」
中身は細かくしたミンチ肉と野菜が練り込まれた肉まんだった。朝食がボウル一杯のオートミールみたいなものしか食べなかったからか、こういう地球の味に似たものを食べられてとても嬉しかった。
ペロリと平らげた私は、飲み物が売っている屋台でレミンジュースを買ってゴクゴク飲んだ。これが本当に美味しくて、何杯でもいける気がする。
お腹が満たされたところで、今日はこれから必需品を買うため服飾店に行こうと思っている。いろんなものを売っている出店を見ながらしばらく道を歩いていると雑貨屋さんがあったので中に入っていろいろ揃えることにした。
「え~と、下着と服が三セットずつと、歯磨き粉に歯ブラシ……あ、アメニティがある!」
昨日、応急処置で使った香油も悪くはなかったけど、混合肌の私としてはサッパリ系の化粧品の方が使い心地が良い。生理用品もあったのでそれも購入した。支払いになるころには買い物かご一杯で結構な量になってしまったけれど、この世界にはお金以外何も持って来れなかったから仕方がない。私は水晶に腕輪をかざしてお会計を済ませると、大きな袋をよいしょと持って旅館に戻った。
「ふぅ~、やっと着いた~!重かった~!!」
サンタクロースみたいに袋を背負って歩いたせいで肩と腰がバキバキだ。とほほ、これで明日は筋肉痛だな……。こうして、転移して三日目は無事に終わったのだった。
翌日は土砂降りの雨だった。翌々日も雨が続いて、傘を持っていない私は部屋の窓から外の様子をぼんやりと眺めていた。
人に会わないのでフードを被らなくてもいいから楽ちんだけど、手持ち無沙汰で暇を持て余していた。
ベッドに寝転がって天井をぼーっと眺める。
多分だけど、このまま元の世界には戻れない気がした。両親が心配してるだろうなと思うと申し訳なく思うけど、再び社畜に戻る生活は絶対に嫌だった。
けれど、この魔法とかモンスターがいる世界で、一人やっていけるのだろうか。いや、どう考えても無理でしょ。全くもって自信がない。せめて魔法がバンバン使えたら話は違っただろうけど、十五じゃぁねぇ……。
結局、四日間悶々と考えあぐねた結果、私は奴隷商に足を運ぶことに決めた。
71
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【完結】美醜に厳しい異世界に転移してしまいました!
エトカ
恋愛
美醜に厳しい異世界に転移した主人公が、人生のどん底にいる男と出会う話。
ストーリーは一話で完結しています。二話以降、番外編を不定期で更新中。
*タグチェック必須。
*不快な思いをしそうな方はUターンを。
かなりゆる〜い設定です(^^;
よろしくお願いします!
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる