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模擬戦開始
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訓練場を訪れると、すでに、新入生のみんなが揃っていた。
すごいわ……。
お父様や、お母様、それにお姉様には、見せてあげられないのが、残念なくらい、素晴らしい環境が出来上がっていた。
「……ディアナ。頑張ってね」
「ナイザー様……。はい!」
ナイザー様に、頭を撫でてもらえた。
……絶対に、負けるわけにはいかない。
今、オーロラの胃の中には、私が毒魔法を仕込んだ林檎がある。
私の好きなタイミングで、魔法を発動させることができるのだ。
笑みが零れそうだった。
大勢の前で、糞尿を一気に漏らしてしまうオーロラ……。
だけど、田舎娘だし、その方が似合ってるわよね。
私との勝負に負け、試験が不正と認められ、大勢の前で大恥をかく……。
なんて素晴らしいストーリーなの? 我ながら、感動してしまう。
「では、二人とも、ルールを説明しよう」
「はっ、はい」
「はい」
「二人にはそれぞれ、自分の自慢の魔法を、相手に向けて放ってもらう。魔法を受ける側は、避けるでもいいし、シールドを呼び出して、防ぎ切るでもいい。とにかく自由だ。ただし、物理的な攻撃は禁止。いいね?」
「わかりました!」
「……はい」
さぁ。楽しみね。
私が正しいってことを、証明してあげるんだから。
「まずは、ディアナが先行だ。それでいいかい?」
学園長が、オーロラに言った。
……普通、実力者が後攻になるはずなのに。気に食わない。
けど……。
毒魔法のことを考えれば、私が先行の方がいいわよね。
だから、黙って受け入れることにする。
「それでは……。二人の好きなタイミングで、始めてくれ」
学園長がそう言ったので。
私は早速、一番得意な、風の魔法を披露することにした。
他の魔法は、正直言って、一般の生徒と変わらないレベルの私だけど。
この風魔法だけは、唯一自信があった。
「行くわよ!!! オーロラ!!!」
空中に、風を集め……。
大きな塊を作る。
それを、オーロラに向けて、思いっきり投げた。
これをまともにくらえば……。人によっては、死んでしまうかもしれない。
だけど、そうなってしまったら、自分の身を守り切れなかった、相手が悪いと思う。
ごめんね。オーロラ。
毒魔法は、使うまでも……。
……えっ?
「あれ? 消えちゃった」
オーロラが、こちらに向けて、手を突き出している。
風の魔法が、跡形もなく消えていた。
観客の生徒たちが、ざわつき始める。
まさか……。
私の風魔法を、片手で打ち消したっていうの?
「お、驚いた……。シールドを作ることもなく、ただ、片手を突き出しただけで、魔法を打ち消すだなんて」
学園長が、驚いている。
「あの、ごめんなさい……。ついうっかり」
うっかり……?
生意気な女め!!!
……ダメダメ。落ち着きなさい。ディアナ。
今のはまぐれよ。
本当の闘いは、ここからなんだから。
すごいわ……。
お父様や、お母様、それにお姉様には、見せてあげられないのが、残念なくらい、素晴らしい環境が出来上がっていた。
「……ディアナ。頑張ってね」
「ナイザー様……。はい!」
ナイザー様に、頭を撫でてもらえた。
……絶対に、負けるわけにはいかない。
今、オーロラの胃の中には、私が毒魔法を仕込んだ林檎がある。
私の好きなタイミングで、魔法を発動させることができるのだ。
笑みが零れそうだった。
大勢の前で、糞尿を一気に漏らしてしまうオーロラ……。
だけど、田舎娘だし、その方が似合ってるわよね。
私との勝負に負け、試験が不正と認められ、大勢の前で大恥をかく……。
なんて素晴らしいストーリーなの? 我ながら、感動してしまう。
「では、二人とも、ルールを説明しよう」
「はっ、はい」
「はい」
「二人にはそれぞれ、自分の自慢の魔法を、相手に向けて放ってもらう。魔法を受ける側は、避けるでもいいし、シールドを呼び出して、防ぎ切るでもいい。とにかく自由だ。ただし、物理的な攻撃は禁止。いいね?」
「わかりました!」
「……はい」
さぁ。楽しみね。
私が正しいってことを、証明してあげるんだから。
「まずは、ディアナが先行だ。それでいいかい?」
学園長が、オーロラに言った。
……普通、実力者が後攻になるはずなのに。気に食わない。
けど……。
毒魔法のことを考えれば、私が先行の方がいいわよね。
だから、黙って受け入れることにする。
「それでは……。二人の好きなタイミングで、始めてくれ」
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この風魔法だけは、唯一自信があった。
「行くわよ!!! オーロラ!!!」
空中に、風を集め……。
大きな塊を作る。
それを、オーロラに向けて、思いっきり投げた。
これをまともにくらえば……。人によっては、死んでしまうかもしれない。
だけど、そうなってしまったら、自分の身を守り切れなかった、相手が悪いと思う。
ごめんね。オーロラ。
毒魔法は、使うまでも……。
……えっ?
「あれ? 消えちゃった」
オーロラが、こちらに向けて、手を突き出している。
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観客の生徒たちが、ざわつき始める。
まさか……。
私の風魔法を、片手で打ち消したっていうの?
「お、驚いた……。シールドを作ることもなく、ただ、片手を突き出しただけで、魔法を打ち消すだなんて」
学園長が、驚いている。
「あの、ごめんなさい……。ついうっかり」
うっかり……?
生意気な女め!!!
……ダメダメ。落ち着きなさい。ディアナ。
今のはまぐれよ。
本当の闘いは、ここからなんだから。
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