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あなたはここにいる《後》3
しおりを挟む道を戻り、地面に転がされてしばらく黙って耐えていると、やっと意識にかかっていた雲が晴れ、目に物が映るようになってきた。体もさっきよりは重くない。呼吸が楽になり、エミちゃんが心配そうに俺をのぞき込んでいるのが見えた。
「よかった。本当に死んじゃうんじゃないかと思った」
「こんなところじゃ死ねないよ」
肘をついて何とか上半身を起こす。正面の離れたところに改源が立ち、じっと俺を見下ろしていた。この程度のことで潰れている場合ではない。手足を正しい位置に直し、礼の形をとった。
「第五世界の臝虫(人間)生島鉄哉、紫府(神仙世界)の王にご挨拶申し上げます」
この礼は身を守るための礼、そしてこの男と会話を始めるための礼だ。こんな頭でいいのならいくらでも下げてやる。
そしてこれから行うのは交渉ではない。戦いだ。俺は一歩も譲る気はなかった。
「以前は無知故の無礼な振る舞いの数々、大変失礼を致しました。どうかお許し下さい」
「気にするな。王の一人、というのに過ぎない」
改源は苦笑した。
「それにお前にとっては、そこまで恐れ入るような相手でもないしな」
ひどく疲れた顔をしている。――こんな生気のない男だったろうか? 昔会ったときはあまりにも格が上なので腹を立てるしかなかったが、今はそれほど差を感じない。第七世界の崩壊は、何よりもまず支える者に打撃を与えるのだろう。
そうだ、いい機会だからこいつの真の姿を見ておこう。昔は何も見ることは出来なかったが、今は違う。俺は三番目の目を開けるだけ開き、改源に集中した。
本体を見極めた瞬間、俺は三番目の目を閉じた。下を向いて口を引き結ぶ。
見てはならないものを見てしまった。王として己のすべてを擦り減らし続けた者の末路はこういうものなのか。もはやある種の記号に近かった。
いったいどれだけ長い期間、自分を酷使してきたのだろう。よく焼かれた焼死体や長いこと水に浸かった水死体が人とかけ離れた形をしていながら見る者にはやはり人に他ならないように、その隔たりには愕然とする。気の毒ですぐには彼と視線を合わせられなかった。
「お前の目はあいかわらずよく見えている」
改源は言った。自分がどんな形になり果てているかという自覚は当然あるだろう。彼女が視力を持たないことに、じつは安堵する部分もあったのかもしれない。
この男にとって彼女は今や唯一の生きがいだ。たとえ自分に死を与えることはもうなくても、魂を連れ戻すために持ち場を離れ、規律を曲げ、そして今は嘘をついてでも自分のいる世界にとどめ置こうとしている。この男は俺と同じくらい必死だ。
俺は今から、こいつから生きる支えを完全に奪う。もう二度と失いはしない。
「わたしは第五世界に生まれはしましたが、公主のためについにこの世界にまで至りました。一人安穏として力を恣にしなかったのも、すべてこの方を第五世界に引きとめるためです。
わたしはこの方をこちらへ戻すためならすべてを捨てることもいといません。どんな犠牲も払うことが出来ます。しかし王はどうでしょう。あなたは彼女に手を貸しはしても、自分のすべてを擲つことは出来なかったのでは?」
そう指摘すると、改源は眉をひそめた。俺は続ける。
「あなたとわたしの違うところは、わたしはすべてを明らかにして彼女に接するのに対し、あなたは隠せることはすべて隠して彼女を誘導しようとするところだ。時の流れが違うことを何故教えなかったのです? 何も知らぬままここで過ごさせ、戻る道が塞がるのを待っておられましたか」
何もかも抱え、全部自分一人でのみ込んできたから、最後はそんな姿になるのだ。
「あなたは失敗した。あなたは人道を受け入れるべきだった。そうすれば無駄な血も流れず、こうしてむざむざと民を死なせることもなかった。あなたに受け入れる機根がなかったために、第七世界は変革の好機を失った。他の王たちにも責任はあろうが、まずはあなたの失策です。身近にわたしという者を得ながら、狭量さ故に人道を拒絶した。この人を失うのもその罰だと思って諦めるがいいでしょう」
「すべての者が人道を理解出来るわけではない」
改源が苦々しい表情で言った。
「人道は、理解出来る者・理解は出来ないが賛同する者・まったく理解出来ずその恩恵に与れない者の三種に分けられる。第七世界は恩恵に与れない者が圧倒的大多数を占める世界なのだ。第五世界や第十世界とはそもそも構造と存在意義が違う。
そしてそこにいる…………も、まさしく理解出来ない者の一人だ。今回お前の近くに引き寄せられたのも、お前の命を助けたために、人道の力によって一時的に強く結ばれたからに過ぎない。今生限り、その縁を生かすことが出来ないまま、また人道から離れていく身だ。物の精は人道を必要としないからな。そしてお前との縁も切れかけている」
改源は彼女に視線を向けた。エミちゃんは理解出来ているのかいないのか、普通の表情だ。俺たちが言い争っているとも思っていないのかもしれない。
「あなたは人道の深さを知らない。人道はその教えを一度でも聞けば、相手に種を植えることが出来る。その種はいずれ機会が来れば育ち、その者を人道に導く。だがあなたはその片鱗でさえ民の耳に入れようとはしなかった。自分に機根がなくても、俺たちを妨害すべきではなかった。
あなたにしてみれば民を人道の害から守り、他国に迷惑をかけまいという一心だったろう。しかし他国にも人道に触れて目覚めた者はきっといたはずだ。そうすればあきらかに状況は変わっていた。今回は変われなくても、再編後の第七世界は激変していた」
「その変革は人道を支持する者にとってのみ喜ばしいものだ。第七世界の一闡提の者は、かえってその身分を低くする」
「その通りです。だからあなたは口をつぐんだ。自分の民の蒙を啓こうとはしなかった。あなた自身が人道を理解出来ない身だからだ。
あなたが第七世界を維持する責任に燃えているのは知っている。変えることは捨てるようなものだとも思っておられる。なら捨てないでずっと持っていればいい。この人にこだわらなくとも、あなたは他にこだわりを持っている」
抜け殻はお前にくれてやる。中身は俺が持っていく。
自分でも残酷なことを言っているのはわかっていた。この男は何も好きこのんで王になったわけではないし、強い責任感から己のなすべきことをしているだけだ。俺とは持たされているものが違う。しかしそれは俺の課題ではない。
「この人はあなたにとって生きる支えなんだろう。しかし俺にとっては生きるすべてだ。人道に縁することは出来なくても、俺につけてみせる。あなたこそその手を放して、自分の持ち場に戻って自分のしたことの結末を見届ればいい」
改源は沈黙ののち、深く長いため息をついた。一気に十歳ほど年老いたように見える。エミちゃんが気遣わしげに彼の体に手を添えた。
「改源さん、前に言いましたよね。わたしに『来年お前は、かなり難しい選択をしなくてはならなくなる』って。その選択って何だったんですか? もしかして今、その選択をするときですか? 時間の流れが違うことを黙ってたのは、何か理由があったからなんでしょう? あなたが自分の身勝手でわたしの気持ちを無視するとは思えない」
その様子が男と女というより疲れた父親をいたわる娘のようだったので、何だかホッとした。そういう場合でもないんだが。
「――お前にその話をしたくない」
「どうしてですか?」
「お前が戻ってきたから、そんな選択をさせる気がなくなった。その話を耳に入れないでいいなら、それで済ませたかった」
初めて自分の正直な心情を吐露した。この男にも弱い部分はあるのだ。
「教えて下さい。わたしには知らないことが多過ぎます。情報を与えてくれないと選びようがありません」
「よっぽどの事情があるんだろう。自分の都合というより、エミちゃんがそれを聞いてショックを受けるんじゃないかって、そっちを心配してる」
「大丈夫です。わたし、そんなに子供じゃありません」
その訴えがいかにも幼いので、俺と改源は思わず顔を見合わせた。はたしてこの人に新たな重荷を背負わせていいのかと、お互い思っている。
「だって自分のことじゃないですか。自分のことは自分で決めます」
「――生島鉄哉。お前は、…………がどうなっても最後まで守るか」
改源が俺に尋ねた。
「守ります」
「後悔させないと誓えるのか」
「誓えます」
改源は再び大きく息をついた。肩が動くほどの一息をつくごとに、その生命が削られていくように見える。
「生島鉄哉。私が今から話すことは、お前の耳には聞こえても、内容を理解することは出来ない。お前はもう第五世界の人間だからだ。しかし私が本当のことを言っているかどうかの判断はつくはずだ」
そして彼女に向き直り、話しはじめた。
「第七世界が終わることは、お前もすでにわかっているな?」
エミちゃんは頷いた。
「お前は第七世界で生まれ、いまだ根を生やしている者だ。第七世界が消滅する前に第五世界に生まれ直すことは、もはや時間的に不可能だ。その男でさえ第五世界に生まれ落ちるのにかなりの時間がかかっている。第五世界の衆生は寿命が驚くほど短いにもかかわらず、これがまだ三回目の転生でしかない。
しかも第五世界に生まれるためには人道に縁していなくてはならない。お前も縁しはしたが、あくまでその男を通じてであって、お前自身の知覚や悟達によるものではない。
人道とは思想であり、ある一つの言葉に集約されていると聞いている。彼はその言葉を知っているはずだが、今生ではまだ接していないようだ。だからその言葉をお前に教えてやることが出来ない。教えてやれるとしても、それはこの男が五十二歳のときのようだ。お前はすでに消滅しているな。仮に聞いたとしても物の精には機根がないため、命が染まる可能性はないと言っていい。
本体がこちらにあるから、魂だけがそちらへ行っても、本体が滅びればお前は死ぬしかない。しかも第七世界が消滅するときに肉体と魂の両方が揃っていなくては、再編に立ち会うことも出来ない。
第七世界は滅びるが、容器の中が混沌に戻されるだけで、また生成が始まる。魂の独自性は保たれるので、容器の中にいればお前はまたお前自身として生まれ変わることが出来る。それを再編と私たちは呼んでいる。しかし第五世界へ赴けば、お前はそのまま消滅するしかない。
体ごとそちらへ移してやりたいが、それが出来ないのだ。人道に縁しているとかいないとかいう以前の話で、お前はまだ人の形を不完全にしか得ていない。お前は他の世界へ行くための足をまだ持っていないということだ。もっと第七世界が長く続けばそれも出来たのだが、もはや望めない話だ。
再編を経れば、お前はエミだった頃の記憶をすべて失う。その男――生島鉄哉のことも忘れるだろう。彼と会う以前のお前に戻るだけだ。しかし第五世界にこのまま行けば、近いうちにお前は間違いなく死ぬ。あと数日でこちらは壊れ、衆生は砕かれるから、第五世界の時間で長くて十年、短ければ二、三年のうちにお前は完全に消滅する。第五世界の輪廻の輪に組み込まれていないために無と化すしかない」
改源の言葉に耳を傾ければ傾けるほど、彼女の顔は驚きで引きつっていった。しかし彼は真に彼女が知らなければならない事実のみを語っている。エミちゃんがすがるように俺を見たので頷いた。
「改源が言っていることは本当だ。過剰も不足もないし、一片の嘘もない」
そう言うと彼女は絶望に沈んだ。つらい事実のようだが、これは聞いておかなくてはならない必須事項だ。その上で選ばなくてはならない。
「そしてお前が消えれば、生島鉄哉にはそれがただの死ではないことがわかるだろう。そう生まれついているからな。その苦しみを味わわせることがいいとは私には思えないし、苦痛を抱えながら第五世界を永遠に投胎再生し続けることにもなりかねない」
「鉄哉がまた第七世界に来ることはありますか?」
「ない。人道によって第五世界へ落ちた者は、第十世界へ至ることはあっても、第七世界は素通りする」
「そしてわたしは物の精で人道に縁がないから、第十世界には上がれない。いつか第五世界へ行くことがあっても、鉄哉との縁がないから知り合ったとしてもお互いがわからないし、そもそも会うことがない」
「そうだ。そして第五世界の衆生の一番の特徴は、『忘れる』ということだ。それが彼らの卑しさの原因であり、蔑まれる理由だ。どんな深い知恵も教えも、肝心なときに忘れてしまう。
じつは生島鉄哉はお前をこのまま連れ帰ったらどうなるか、すでに覚知している。しかしそれを忘れ、今こうして私の話を聞いても思い出すことが出来ない。そういうものなのだ。
こんな話を聞かせたくなかった。何も知らせず苦悩することなく、再編に立ち会わせてやりたかった。その体を捨ててエミだったことを忘れ、新しく生まれてくればいいと思っていた」
話は終わったようだ。二人とも黙り、打ちのめされたようにうなだれている。俺はその場で黙って待つしかない立場だった。
やがて彼女のほうが先に顔を上げた。
「鉄哉は生まれ変わっても、わたしのこと忘れてませんでした」
その声はふっ切れたように強かった。
「忘れるなんていやです。それにきっとわたしは忘れきれないと思います。再編を終えて新しい自分になっても、心のどこかで何かが引っかかって、気持ちが晴れることはない気がするんです。疑問を感じても疑問が何かわからないなんて。選んだことの後悔も出来ないなんて。自分が何に苦しんでいるのかもわからないなんて。
わたしは第五世界に降ります」
そうはっきりと言った。しかし俺に訪れたのは歓喜ではなく、重く複雑な不安だった。――本当にこれでいいのか? 俺を選ばせて本当によかったのか? 何故今になってこんな迷いが生じるのだろう。
「わたしのお母さんがどうしてわたしを第五世界に置きたがったのか、ずっと理由がわかりませんでした。どうして子供のとき、母親やきょうだいたちが第七世界にとどまったのに、自分だけが父親と一緒に戻ったのかも。でも今ならわかります。第五世界のほうがずっと生きる価値があると感じたからだったんです」
改源は目を見開いた。
「改源さんは知らないでしょうけど、第五世界の人間の暮らしはとてもけなげで美しいものなんです。みんな自分の命が短くて、無力で、一人じゃ生きられないことを知ってます。だから一生懸命、限りある命と時間を、自分や家族や友達や他の見ず知らずの人たちのために使うんです。
ずっと憧れてました。わたしも人間になりたいって。わたしもあんなふうにはかない命を持ちたいって。すぐに壊れる命を、それでも他の人たちの中で使いながら、年老いていつか死を迎えたいって。
天上の暮らしは何の苦労もないし、病気することも、老いることもなくいつまでも楽しく生きていけるのかもしれないけど、ただそれだけと言えばそれだけです。第七世界はわたしの性に合いません。来て三日でそう思いました」
『ぶった斬ったな……!!』
連れて行こうとする俺が言うのも何だが、さすがに改源が気の毒になった。そういや俺もよくこんなふうに一刀両断されてたな。改源は絶句していた。その気持ち、大変よくわかる。
「遊びに来るぐらいならいいけど、ずっと暮らすのは無理です。だってあの人たち、みんな生きるのに飽き飽きしてるみたい。早く再編が来て、自分たちの人生が終わらないかって待ち遠しく思ってるみたいに見えました。
第五世界へ行った人たちも、わたしみたいに考えたから落ちていったんじゃないでしょうか。自分もあんなふうに光るように生きてみたいって思ったから、第七世界を離れて苦しみを求めたんだと思います。わたしがずっと元の自分のまま生きていたとしても、いずれそう考えるようになったと思います」
エミちゃんが口を閉じた。――これで終わったな。二人が話すことはもう何もない。改源も同じことを感じたらしく、口元をほころばせて言った。
「最初から考えは決まっていたらしい」
「ごめんなさい」
「お前はあまり自分の考えや思うところを口に出さなかったが、いったんこうと決めたら絶対に曲げないところがあった。お前たちはその強情なところがよく似ている。
もう行きなさい。残りの命を思うように使えばいい」
改源は俺に命じた。
「生島鉄哉、早く連れて行け。もたもたしていると、第五世界でお前たちを知る人間は誰もいなくなるぞ。絵美を二度と振り返らせるな」
その通りだ。俺は彼女の背後に回って両肩を握り、体を押して歩かせた。とっさに動いても決して後ろが視界に入らないように。
振り返ると、改源はこちらを見ていた。俺たちには振り返るなと言っておきながら、自分は見送ろうというらしい。その表情はもうほとんど見えなくなっていたが、どんな気分かはわかる気がした。
改源の形が歪み、表皮が溶けて現在の本当の姿が骨格のように残る。振り返るなと言ったのは、今の自分の姿を見たら彼女が動揺するとわかっていたからだろう。女というのは無残で気の毒なものを見ると思わず駆け寄ってしまう情動の生き物だ。
自分の助けや救いを必要とする者がいると察知すると、たとえ身の破滅だとわかっていても手を差し伸べずにはいられない。俺は彼女の肩をいっそう強く握りしめ、完全に第七世界を離れるまで他の物が目に入らないようにした。
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