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24 鬼退治、もう一度
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夕刻になると、村人たちはまだ明るいうちから村の至る所で松明に火をつけ始めた。
「なんだ。祭りでもやるのか?」
「あ、スサノオ、起きてたの?」
「ああ。いま目が覚めた」そう言ってスサノオは大きなあくびをした。「それよりこりゃなんだ。まだこんな明るいってーのに松明なんかつけやがって」
「鬼が出るらしいんだよ」
「鬼? やっぱりか」
「あの人が言ってた」僕のその言葉に、スサノオは少し離れて眠る真治さんに目をやった。
「誰だあれ?」
「あの人も、鬼と間違えられてあそこに縛られてるらしいんだ」
「変な格好してるな。和也と同じだ」
「うん。そうなんだ。どうやらあの人も、僕と同じ世界から来たようなんだ」
「和也と同じってことは、未来って場所からかい?」
「うん。そうだ」
「怪しい奴か?」
「そんなことはないと思う」
なにを思っているのか、スサノオはしばらく真治さんのことをじっと見つめた。
その真治さんは、今は眠っているようだ。
「和也と、あの男と、二人この世界にいるってことは……」
「どうしたの? 何を考えているの?」
「三人目も四人目もいるかも知れねーと思ってな」
「そ、そう言われれば、そう言うことになるね……」それは思ってもみなかった。
「ま、俺には関係ねーこったが。それよりもだ……」
「それよりも?」
「この村に出る鬼ってのは、いったいどんな鬼だい」
「そこまではわかんないけど、村人を襲うって言ってた」
「村の家がいくつか壊れてたのは、そのせいだろうな」
「うん、きっとそう思う」
そんな会話をしていると、村の家から女の人が三人出てきて、僕らのところにやってきた。二人は大人で、一人は僕と変わらない子供のように見えた。三人とも顔が似ている。姉妹だろうか。
「食べるものを持ってきました」一番年上とみられる女の人が言った。
「おっと、優しいねえ。けど俺らのこと、鬼だと思ってるんじゃないのかい?」
「私たちにはわかりません。それを判断するのは男たちの役目ですから」
「ただ私たちには、あなた方は人に見えます。変な格好をされてはいますが……」そう言ってもう一人の女の人は僕を見た。
「ああ、こいつはあれだ、異国から来たんだ。一緒に旅をしている。害はない」
「そうですか、やはり。けれどそれを男たちに言っても多分聞いてもらえません。村の人間たちはみな、鬼を恐れて何も信じられなくなっています」
「そんなのべつに構やしないよ。どうせ通りすがりだ。それよりじゃあ、なんで俺たちを生かしておくことを許すんだい」
「殺すのが怖いからでしょう」
「殺すのが怖い?」
「はい。もしあなた方が死んで、仲間の鬼がそれに怒ったら、この村などひとたまりもないと考えているのです」
「それじゃあ何かい、ここの村人は、鬼に襲われるのをわかってて、何もせずに指をくわえてるのかい」
「ええ」
「でもじゃあ、僕たちに槍を向けてきたのは? あれで鬼を攻撃すればいいんじゃない?」僕は聞いた。
「あんなものでは鬼は殺せません。もっと大きくて、強いですから」
「やれやれだな」
「それに武器もありません。あなたたちを捕まえる時に使った木の槍だけです」
「なるほどな。けどそれでよく今まで生き残ってこれたもんだな」
「今までは、鬼が出れば剣士を雇って退治してもらっていました」
「今はどうなんだい?」
「その剣士様が、どこかに行ってしまわれたのです」
「どこかに行った? 帰ってこないのかい?」
「はい……」
「そりゃ化け物にやられたな。で、この松明は? 今日にでも鬼が出るってことかい?」
「松明は、毎日今ごろから火をつけています。気休めにしかなりませんが。鬼の方は、ここ数日姿を見せていません。なので今日か明日にでも、また村を襲うと思われます」
女たちが持って来てくれた食事は、麦餅に野菜を練り込んだような物だった。
味はしなかったけれど、腹が減っていた僕たちは、何も言わずに口に運ばれるままそれらを平らげた。
僕たちの食事が終わると、いつ目が覚めたのか、真治さんも同じように食事をもらっていた。
食事を終えると三人いた女の人のうち、二人は家の中に入って行った。
一人残った女の人は、どうやら真治さんと親しいらしい。笑い声をあげながら談笑している。
ここからでは遠くて何を話しているかはわからない。
「ありゃ恋仲か?」とスサノオは肩をすくめて呟いた。
やがてその女の人も家の中に姿を消すと、スサノオは真治さんに話しかけた。
「なあ、あんた。こっちに来てどれくらいになる?」
「やあ。そうだな、三か月くらいかな」
「おい和也、三か月ってのはなんだ?」とスサノオは聞いた。
そうか、一か月の単位がまだないんだなと思い、僕はだいたい九十日くらいのことだと説明した。
「そんなに長くここにいて、よく生き延びることができたな。あんた、独りでいたんだろ?」
「ああ。武術の心得があってね、たまたま拾った剣で、なんとか生き延びてきた」
「和也、武術ってのはなんだ?」
「剣の使い方を知ってるってことだよ」僕はだいぶ省略してそう答えた。
「そいつは大したもんだ」
そんな話をするうちに、日が暮れ、辺りはだんだん暗くなってきた。
と同時に、遠く村の入り口付近がなにやら騒々しくなってきた。
ここからでは何も見えない。
が、恐らく家が壊される音と、人々の悲鳴が聞こえる。
鬼が出たのか……。
他の家の住人は、それを恐れてか、まったく家から出てくる様子がない。
息を潜めている感じだ。
と、胸の辺りをくすぐるように、八岐大蛇が蛇へと姿を変えてきた。
いつもなら手の平の上で見守ってやるのだが、今は縛られていてそうもいかない。
八岐大蛇はある程度大きくなると、僕のシャツを下にすり抜け、地面にぼとりと落ちて大きくなっていった。
「お、おいっ! そいつはなんだ!?」真治さんが驚いて聞いた。
「心配ないよ。八岐大蛇って言うんだ。僕たちの味方さ」
「味方っておい……」
「八岐大蛇、すまんが俺たちの剣を持って来てくれ」スサノオがそう言う必要も無かったかのように、八岐大蛇は剣を持って行かれた家に忍び込み……、と言うか、堂々と扉を壊して強引に入り込み、住人の悲鳴を浴びながら剣を三本持ってきた。どうやら見慣れない三本目の剣は、真治さんが拾ったと言う剣らしかった。
「助かった。八岐大蛇、今度は俺の縄を解いてくれ」
言われずともわかっていると言う風に八岐大蛇は僕たちに近づき、縛られた僕の縄を食いちぎった。
「おい、まず俺を助けろ。鬼が来たらどうするんだ」と言うスサノオの言葉は八岐大蛇に届いているはずだったが、八岐大蛇はそれを無視して今度は真治さんの縄を食いちぎって自由にした。
「なんだよおい、俺はどうすんだ」
八岐大蛇は「いいから見てろ」とでも言いたげに、スサノオの横にとぐろを巻いて落ち着いた。
やがてせまる闇とともに鬼は現れた。
顔はまるで、酒に酔ったかのように真っ赤だ。そしてでかい。普通の人間の五倍くらいはあるだろうか。老婆のようだ。そして頭から体、指の先まで、真っ黒な長い毛で覆われていた。さながら毛の長いクマのようだ。四つん這いで、体を引きずるようにしてやってくる。
「和也の匂いに誘われたのかもな」
「僕の匂い?」
「ああ。あいつは『苧うに』と言う化け物だ」
「オウニ?」
「ああ。食いもんが無くなって山に捨てられた年寄りが恨みを持って化け物になったものだ。若い男の肉を食う」
「僕を食いに来たんだね」
「冗談まで言えるようになったか」そう言ってスサノオは笑った。
「違うよ。私が呼んだの。こっちに来て一緒に遊ぼって」いつの間にかコトネが足元にいて、そう言った。
「コトネが?」
「そうだよ。お兄ちゃん、また鬼退治してくれるでしょ?」コトネは無邪気にそう言った。
「あっはっは!」と言ってスサノオは笑った。「どうだ和也、やれるか?」スサノオはちょっといたずらな目を向け、挑発するようにそう言った。
「やってみるよ」そう言って僕は自分の剣を持った。
最初これを持った時はあんなに重かったのに……。僕はそれを思い出しながら、今は片手ですんなり振れるようになった剣を携え、鬼の向かってくる方に歩き出した。
思えば最初にコトネに鬼退治をしてくれと連れていかれた時、あんな小さな化け物相手に僕は震えて腰を抜かしていた。あの時は弓矢の亡霊に助けられたけど……、今日は僕の力で戦うんだ。
鬼退治、もう一度だ。
「あんたはどうする……」とスサノオは真治さんに声をかけようとしたが、すでに八岐大蛇を見て腰を抜かしている姿を見て、それ以上言うのをやめた。
「なんだ。祭りでもやるのか?」
「あ、スサノオ、起きてたの?」
「ああ。いま目が覚めた」そう言ってスサノオは大きなあくびをした。「それよりこりゃなんだ。まだこんな明るいってーのに松明なんかつけやがって」
「鬼が出るらしいんだよ」
「鬼? やっぱりか」
「あの人が言ってた」僕のその言葉に、スサノオは少し離れて眠る真治さんに目をやった。
「誰だあれ?」
「あの人も、鬼と間違えられてあそこに縛られてるらしいんだ」
「変な格好してるな。和也と同じだ」
「うん。そうなんだ。どうやらあの人も、僕と同じ世界から来たようなんだ」
「和也と同じってことは、未来って場所からかい?」
「うん。そうだ」
「怪しい奴か?」
「そんなことはないと思う」
なにを思っているのか、スサノオはしばらく真治さんのことをじっと見つめた。
その真治さんは、今は眠っているようだ。
「和也と、あの男と、二人この世界にいるってことは……」
「どうしたの? 何を考えているの?」
「三人目も四人目もいるかも知れねーと思ってな」
「そ、そう言われれば、そう言うことになるね……」それは思ってもみなかった。
「ま、俺には関係ねーこったが。それよりもだ……」
「それよりも?」
「この村に出る鬼ってのは、いったいどんな鬼だい」
「そこまではわかんないけど、村人を襲うって言ってた」
「村の家がいくつか壊れてたのは、そのせいだろうな」
「うん、きっとそう思う」
そんな会話をしていると、村の家から女の人が三人出てきて、僕らのところにやってきた。二人は大人で、一人は僕と変わらない子供のように見えた。三人とも顔が似ている。姉妹だろうか。
「食べるものを持ってきました」一番年上とみられる女の人が言った。
「おっと、優しいねえ。けど俺らのこと、鬼だと思ってるんじゃないのかい?」
「私たちにはわかりません。それを判断するのは男たちの役目ですから」
「ただ私たちには、あなた方は人に見えます。変な格好をされてはいますが……」そう言ってもう一人の女の人は僕を見た。
「ああ、こいつはあれだ、異国から来たんだ。一緒に旅をしている。害はない」
「そうですか、やはり。けれどそれを男たちに言っても多分聞いてもらえません。村の人間たちはみな、鬼を恐れて何も信じられなくなっています」
「そんなのべつに構やしないよ。どうせ通りすがりだ。それよりじゃあ、なんで俺たちを生かしておくことを許すんだい」
「殺すのが怖いからでしょう」
「殺すのが怖い?」
「はい。もしあなた方が死んで、仲間の鬼がそれに怒ったら、この村などひとたまりもないと考えているのです」
「それじゃあ何かい、ここの村人は、鬼に襲われるのをわかってて、何もせずに指をくわえてるのかい」
「ええ」
「でもじゃあ、僕たちに槍を向けてきたのは? あれで鬼を攻撃すればいいんじゃない?」僕は聞いた。
「あんなものでは鬼は殺せません。もっと大きくて、強いですから」
「やれやれだな」
「それに武器もありません。あなたたちを捕まえる時に使った木の槍だけです」
「なるほどな。けどそれでよく今まで生き残ってこれたもんだな」
「今までは、鬼が出れば剣士を雇って退治してもらっていました」
「今はどうなんだい?」
「その剣士様が、どこかに行ってしまわれたのです」
「どこかに行った? 帰ってこないのかい?」
「はい……」
「そりゃ化け物にやられたな。で、この松明は? 今日にでも鬼が出るってことかい?」
「松明は、毎日今ごろから火をつけています。気休めにしかなりませんが。鬼の方は、ここ数日姿を見せていません。なので今日か明日にでも、また村を襲うと思われます」
女たちが持って来てくれた食事は、麦餅に野菜を練り込んだような物だった。
味はしなかったけれど、腹が減っていた僕たちは、何も言わずに口に運ばれるままそれらを平らげた。
僕たちの食事が終わると、いつ目が覚めたのか、真治さんも同じように食事をもらっていた。
食事を終えると三人いた女の人のうち、二人は家の中に入って行った。
一人残った女の人は、どうやら真治さんと親しいらしい。笑い声をあげながら談笑している。
ここからでは遠くて何を話しているかはわからない。
「ありゃ恋仲か?」とスサノオは肩をすくめて呟いた。
やがてその女の人も家の中に姿を消すと、スサノオは真治さんに話しかけた。
「なあ、あんた。こっちに来てどれくらいになる?」
「やあ。そうだな、三か月くらいかな」
「おい和也、三か月ってのはなんだ?」とスサノオは聞いた。
そうか、一か月の単位がまだないんだなと思い、僕はだいたい九十日くらいのことだと説明した。
「そんなに長くここにいて、よく生き延びることができたな。あんた、独りでいたんだろ?」
「ああ。武術の心得があってね、たまたま拾った剣で、なんとか生き延びてきた」
「和也、武術ってのはなんだ?」
「剣の使い方を知ってるってことだよ」僕はだいぶ省略してそう答えた。
「そいつは大したもんだ」
そんな話をするうちに、日が暮れ、辺りはだんだん暗くなってきた。
と同時に、遠く村の入り口付近がなにやら騒々しくなってきた。
ここからでは何も見えない。
が、恐らく家が壊される音と、人々の悲鳴が聞こえる。
鬼が出たのか……。
他の家の住人は、それを恐れてか、まったく家から出てくる様子がない。
息を潜めている感じだ。
と、胸の辺りをくすぐるように、八岐大蛇が蛇へと姿を変えてきた。
いつもなら手の平の上で見守ってやるのだが、今は縛られていてそうもいかない。
八岐大蛇はある程度大きくなると、僕のシャツを下にすり抜け、地面にぼとりと落ちて大きくなっていった。
「お、おいっ! そいつはなんだ!?」真治さんが驚いて聞いた。
「心配ないよ。八岐大蛇って言うんだ。僕たちの味方さ」
「味方っておい……」
「八岐大蛇、すまんが俺たちの剣を持って来てくれ」スサノオがそう言う必要も無かったかのように、八岐大蛇は剣を持って行かれた家に忍び込み……、と言うか、堂々と扉を壊して強引に入り込み、住人の悲鳴を浴びながら剣を三本持ってきた。どうやら見慣れない三本目の剣は、真治さんが拾ったと言う剣らしかった。
「助かった。八岐大蛇、今度は俺の縄を解いてくれ」
言われずともわかっていると言う風に八岐大蛇は僕たちに近づき、縛られた僕の縄を食いちぎった。
「おい、まず俺を助けろ。鬼が来たらどうするんだ」と言うスサノオの言葉は八岐大蛇に届いているはずだったが、八岐大蛇はそれを無視して今度は真治さんの縄を食いちぎって自由にした。
「なんだよおい、俺はどうすんだ」
八岐大蛇は「いいから見てろ」とでも言いたげに、スサノオの横にとぐろを巻いて落ち着いた。
やがてせまる闇とともに鬼は現れた。
顔はまるで、酒に酔ったかのように真っ赤だ。そしてでかい。普通の人間の五倍くらいはあるだろうか。老婆のようだ。そして頭から体、指の先まで、真っ黒な長い毛で覆われていた。さながら毛の長いクマのようだ。四つん這いで、体を引きずるようにしてやってくる。
「和也の匂いに誘われたのかもな」
「僕の匂い?」
「ああ。あいつは『苧うに』と言う化け物だ」
「オウニ?」
「ああ。食いもんが無くなって山に捨てられた年寄りが恨みを持って化け物になったものだ。若い男の肉を食う」
「僕を食いに来たんだね」
「冗談まで言えるようになったか」そう言ってスサノオは笑った。
「違うよ。私が呼んだの。こっちに来て一緒に遊ぼって」いつの間にかコトネが足元にいて、そう言った。
「コトネが?」
「そうだよ。お兄ちゃん、また鬼退治してくれるでしょ?」コトネは無邪気にそう言った。
「あっはっは!」と言ってスサノオは笑った。「どうだ和也、やれるか?」スサノオはちょっといたずらな目を向け、挑発するようにそう言った。
「やってみるよ」そう言って僕は自分の剣を持った。
最初これを持った時はあんなに重かったのに……。僕はそれを思い出しながら、今は片手ですんなり振れるようになった剣を携え、鬼の向かってくる方に歩き出した。
思えば最初にコトネに鬼退治をしてくれと連れていかれた時、あんな小さな化け物相手に僕は震えて腰を抜かしていた。あの時は弓矢の亡霊に助けられたけど……、今日は僕の力で戦うんだ。
鬼退治、もう一度だ。
「あんたはどうする……」とスサノオは真治さんに声をかけようとしたが、すでに八岐大蛇を見て腰を抜かしている姿を見て、それ以上言うのをやめた。
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