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正人の話 其の陸
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山には多くの化け物がいた。
すべて俺が鱗の力で復活させた化け物たちだった。
皆俺を恐れ、敬った。
夜になった森の闇は深く、むせかえるほどの数多の化け物たちの気配が体に纏わりついた。
居心地は良かったが、時折悪い夢から覚めたような、正体のわからぬ漠然とした焦燥感に襲われることがあった。
血の匂いに誘われ、山を下りた。
川の流れに一滴の血を落としたような、細く微かな匂いだった。
森を抜け、進む道がアスファルトに変わると、そこを境界とするように化け物たちの気配は消え、身を潜めるように暮らす人間たちの呼吸を感じた。
腹の下に感じるアスファルトは、暗くなっても太陽の熱を帯び、硬くざらつく感触に吐き気がした。
血の匂いを辿ると、そこには小学校があった。
分厚いコンクリートの建物を見上げたが、人のいる様子はなかった。
それに血の匂いの出所はそこではなかった。
壁に囲まれているせいで風が止まり、辺り一帯に血の匂いが淀んでいた。
建物を回り込むと、その裏に立つ体育館を見つけた。
屋根が大きくへしゃげ、近くに異質で大きな気配を感じた。
それと同時に、濃い血の匂いを嗅いだ。
「ここだ」と俺は思った。
抗し難い飢餓感に襲われた。
気配は体育館の裏から感じられた。
「ヒューーー、ヒューーー……」と言う化け物の声とともに、人間の声も聞こえた。
猿のような顔をしており、虎のように巨大な脚と鉤爪を持つ化け物だった。
それと人間が戦っている。
人間は、神の力を宿しているようだった。
体から光の粒子を漂わせ、金色の靄を纏っている。
人間と化け物の間にはかなりの距離があったが、人間はそれを地面のたったひと蹴りで縮め、化け物の懐に飛び込んだ。が、化け物はそれを飛び越えるようにしてかわし、後ろに回り込むと鉤爪で人間の背中をえぐった。その勢いで吹き飛ばされた人間は、もはや動けるようには見えなかった。だがさらに化け物はもてあそぶように人間に攻撃を加えた。
人間からは懐かしい匂いがした。
俺はその理由がわからず戸惑った。
その匂いが……、記憶のどこかにあるのに……、見つけられない……。
胸が熱くなった。
その感覚がいったい何なのかわからなかった。
「最初に机蹴り飛ばしたの正人だろ?」
今の声はなんだ? どこからした? 誰だ?
化け物と戦う人間は、コンクリートに叩きつけられ、さらに空に放り投げられると今度は地面に叩きつけられた。
ぼろぼろで、血まみれで、ピクリとも動かず、もはや生きているようには見えない。
金色の靄も消えた。
なんだ……、こいつはなんだ……。
人間だ。
普段俺が食っている物だ。
だがなんだ……。
こいつの匂いは、さっき聞こえた声は、この感覚は……。
「なんなのよ二人とも、恥ずかしかったじゃない!」
こんどは女の声だ。
どこだ、どこから聞こえる?
笑い声も聞こえる。
三人いる。
誰だ、誰だ、誰だ、誰の声だ?
笑い声だ。
俺を笑っているのか?
いや違う。
俺も、笑っているんだ。
懐かしさに胸が痛んだ。
なんだ……、なんだなんだなんだ!
化け物が口を開け、人間を飲み込もうとした瞬間、俺は何の答えも見つけられないまま、その化け物に噛みついていた。
不意に横っ腹に噛みつかれた化け物は、「ひゃああああ!!!」と叫び声をあげ、鉤爪で応戦したが、この化け物程度の鉤爪で傷一つ付くような体ではなかった。化け物は鉤爪で何度も俺の体をひっかき、噛みつき、引き剥がそうとした。
が、俺は横っ腹に噛みついたまま化け物の体を持ち上げ、体をねじると化け物を背中から地面に叩きつけた。
化け物は「ひゅいっ!」と悲鳴を上げ、なんとか立ち上がったが、俺が噛み千切った横っ腹から黒くどろどろとした液体を流していた。
化け物は猿のような顔をさらに赤くし、丸い目をひん剥き、牙を見せて威嚇すると、鉤爪をむき出しにして飛び掛かってきた。
だが化け物は弱かった。
化け物の牙も鉤爪も、俺の体に一ミリも食い込むことはなかった。
そして今度は俺が化け物の首に噛みつき、長く太い体を絡みつかせた。ミシミシと骨が砕け、ゴロゴロと言いながら関節が外れていった。化け物はなす術もなく、さらに俺が捻じるように締め上げると、肺に残った最後の呼吸で「きゅぅぅぅ……」と変な悲鳴を上げ、そのまま抵抗しなくなった。
俺は化け物の息の根が止まったことを知ると、ぐねぐねと力なく伸びきったその体を離した。
見ると裂けた腹から臓器がはみ出し、開けた口から黒い泡を吹いていた。
俺は地面に落ちた人間の方を見た。
生きた物の熱を感じない。
「か、ず、や……」その名前がどうして俺の口から出てきたのかわからない。だが俺は、まるで息を吹き返すことを祈るように、何度もその名を呼んだ。
「か、ず、や……、か、ず、や……、か、ず、や……」
やがて俺は人間が熱を取り戻さないことを知ると、その体にそっと噛みつき、牙が内蔵に達したところで毒を吹き込んだ。
普通の人間や化け物なら、これで一瞬で死ぬ。
だがこいつは、神の力を宿している。
しかもさっき目にした光の靄は、並みならぬ高貴なる神の力だ。
俺の毒もまた、神の世のものだ。
もしこいつが俺を超える神の力を秘めているとするならば、その命を取り留め、さらなる力を手に入れるだろう。
俺は横たわった人間の体から牙を抜き、その顔を一瞥すると、夜空に浮かぶ月に眩しさを感じながら山へと帰っていった。
すべて俺が鱗の力で復活させた化け物たちだった。
皆俺を恐れ、敬った。
夜になった森の闇は深く、むせかえるほどの数多の化け物たちの気配が体に纏わりついた。
居心地は良かったが、時折悪い夢から覚めたような、正体のわからぬ漠然とした焦燥感に襲われることがあった。
血の匂いに誘われ、山を下りた。
川の流れに一滴の血を落としたような、細く微かな匂いだった。
森を抜け、進む道がアスファルトに変わると、そこを境界とするように化け物たちの気配は消え、身を潜めるように暮らす人間たちの呼吸を感じた。
腹の下に感じるアスファルトは、暗くなっても太陽の熱を帯び、硬くざらつく感触に吐き気がした。
血の匂いを辿ると、そこには小学校があった。
分厚いコンクリートの建物を見上げたが、人のいる様子はなかった。
それに血の匂いの出所はそこではなかった。
壁に囲まれているせいで風が止まり、辺り一帯に血の匂いが淀んでいた。
建物を回り込むと、その裏に立つ体育館を見つけた。
屋根が大きくへしゃげ、近くに異質で大きな気配を感じた。
それと同時に、濃い血の匂いを嗅いだ。
「ここだ」と俺は思った。
抗し難い飢餓感に襲われた。
気配は体育館の裏から感じられた。
「ヒューーー、ヒューーー……」と言う化け物の声とともに、人間の声も聞こえた。
猿のような顔をしており、虎のように巨大な脚と鉤爪を持つ化け物だった。
それと人間が戦っている。
人間は、神の力を宿しているようだった。
体から光の粒子を漂わせ、金色の靄を纏っている。
人間と化け物の間にはかなりの距離があったが、人間はそれを地面のたったひと蹴りで縮め、化け物の懐に飛び込んだ。が、化け物はそれを飛び越えるようにしてかわし、後ろに回り込むと鉤爪で人間の背中をえぐった。その勢いで吹き飛ばされた人間は、もはや動けるようには見えなかった。だがさらに化け物はもてあそぶように人間に攻撃を加えた。
人間からは懐かしい匂いがした。
俺はその理由がわからず戸惑った。
その匂いが……、記憶のどこかにあるのに……、見つけられない……。
胸が熱くなった。
その感覚がいったい何なのかわからなかった。
「最初に机蹴り飛ばしたの正人だろ?」
今の声はなんだ? どこからした? 誰だ?
化け物と戦う人間は、コンクリートに叩きつけられ、さらに空に放り投げられると今度は地面に叩きつけられた。
ぼろぼろで、血まみれで、ピクリとも動かず、もはや生きているようには見えない。
金色の靄も消えた。
なんだ……、こいつはなんだ……。
人間だ。
普段俺が食っている物だ。
だがなんだ……。
こいつの匂いは、さっき聞こえた声は、この感覚は……。
「なんなのよ二人とも、恥ずかしかったじゃない!」
こんどは女の声だ。
どこだ、どこから聞こえる?
笑い声も聞こえる。
三人いる。
誰だ、誰だ、誰だ、誰の声だ?
笑い声だ。
俺を笑っているのか?
いや違う。
俺も、笑っているんだ。
懐かしさに胸が痛んだ。
なんだ……、なんだなんだなんだ!
化け物が口を開け、人間を飲み込もうとした瞬間、俺は何の答えも見つけられないまま、その化け物に噛みついていた。
不意に横っ腹に噛みつかれた化け物は、「ひゃああああ!!!」と叫び声をあげ、鉤爪で応戦したが、この化け物程度の鉤爪で傷一つ付くような体ではなかった。化け物は鉤爪で何度も俺の体をひっかき、噛みつき、引き剥がそうとした。
が、俺は横っ腹に噛みついたまま化け物の体を持ち上げ、体をねじると化け物を背中から地面に叩きつけた。
化け物は「ひゅいっ!」と悲鳴を上げ、なんとか立ち上がったが、俺が噛み千切った横っ腹から黒くどろどろとした液体を流していた。
化け物は猿のような顔をさらに赤くし、丸い目をひん剥き、牙を見せて威嚇すると、鉤爪をむき出しにして飛び掛かってきた。
だが化け物は弱かった。
化け物の牙も鉤爪も、俺の体に一ミリも食い込むことはなかった。
そして今度は俺が化け物の首に噛みつき、長く太い体を絡みつかせた。ミシミシと骨が砕け、ゴロゴロと言いながら関節が外れていった。化け物はなす術もなく、さらに俺が捻じるように締め上げると、肺に残った最後の呼吸で「きゅぅぅぅ……」と変な悲鳴を上げ、そのまま抵抗しなくなった。
俺は化け物の息の根が止まったことを知ると、ぐねぐねと力なく伸びきったその体を離した。
見ると裂けた腹から臓器がはみ出し、開けた口から黒い泡を吹いていた。
俺は地面に落ちた人間の方を見た。
生きた物の熱を感じない。
「か、ず、や……」その名前がどうして俺の口から出てきたのかわからない。だが俺は、まるで息を吹き返すことを祈るように、何度もその名を呼んだ。
「か、ず、や……、か、ず、や……、か、ず、や……」
やがて俺は人間が熱を取り戻さないことを知ると、その体にそっと噛みつき、牙が内蔵に達したところで毒を吹き込んだ。
普通の人間や化け物なら、これで一瞬で死ぬ。
だがこいつは、神の力を宿している。
しかもさっき目にした光の靄は、並みならぬ高貴なる神の力だ。
俺の毒もまた、神の世のものだ。
もしこいつが俺を超える神の力を秘めているとするならば、その命を取り留め、さらなる力を手に入れるだろう。
俺は横たわった人間の体から牙を抜き、その顔を一瞥すると、夜空に浮かぶ月に眩しさを感じながら山へと帰っていった。
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