国外追放ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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「セイラは俺と結婚したいし、聖女にもなりたいよな!?だから俺と戻って来たんだろ?そうだろ?ミシェルを虐めた件は不問にしよう。なっ!?1ヶ月の聖女候補生の勉強の遅れはセイラならすぐに取り戻せるだろう?ああ、補習を受ければ問題ないよな?ソレに大聖女になれば・・・」

「いいえ。私は聖女にはなりたくありません」

 ハッキリキッパリと言い切る。

「そうだろう、そうだろう。聖女になって、俺とこの国を・・・」

 セイラが言った言葉を理解していないのか、ジェイ王子は語るのを止めない。ソレを止めたのは、

「馬鹿タレッ!セイラは聖女にはなりたくないと言っておるっ!!お前の耳は節穴かっ!?ここまで馬鹿だとは思わなんだっ!!もういい、お前は廃嫡だっ!!グレイを呼べっ!!」

 国王様は、朝から盛大に廃嫡宣言をし、第2王子はであるグレイ様を呼んだ。部屋から騎士が1人出て行った。

「ジェイ、お前は今から平民となりミシェルと言うのと好きに生きるがいい。二度と顔を見せるな!!」

「そんなっ、父上!!あんまりですっ!悪いのは聖女になりたくないと言ったセイラですっ!」

 ジェイ王子は国王様の足に縋り付くが、すぐに騎士に取り押さえられる。

「かまわん、連れて行け。それと、セイラと共に連れて来た者がいるならココへ連れて来る様に」

 国王様が騎士に指示を出すと、部屋を出る騎士と入れ替わりにグレイ王子が、室内に入って来た。

「父上、お呼びでしょうか?」

「ああ、お前が今から王太子だ。ジェイは廃嫡した。次期国王となるべく、今まで以上に勉学・鍛錬に励むように。下がって良い」

「畏まりました。失礼します」

 突然な事なのに動揺を見せず、落ち着いたままグレイ王子は部屋を後にした。

「さて、セイラよ。すまんな、馬鹿が振り回してしまって。ただ、気がついておると思うが、其方が国を出てから魔獣が活発化し、我が国は危機に陥っておる。助けては貰えないだろうか?ジェイはもうおらん。聖女候補生に戻り、ゆくゆくは大聖女となっては貰えないだろうか?セイラ程の聖魔力を持った者はおらん。」

 国王様は必死な顔だ。

 しかし、

「申し訳ありませんが、聖女にはなりたくありません。私はやりたい事があるんです」

 「そ、それは聖女の仕事の合間には出来ないものだろうか?もちろん多少の融通はきくようにーーーーー」

 「申し訳ありません、近々オムレツのお店を開くんです。なので、こちらの国で聖女をする事は出来ません」

 キッパリとお断りする。





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