国外追放ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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29 〜ジェイ視点2〜

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 俺は、セイラがこの国に2度と戻って来ない様に、仕事が丁寧な騎士をセイラに同行させた。貴族令嬢のセイラだ、きちんと行った先で根を下ろして貰わないと、俺に迷惑をかけてくる可能性が高い。

 そう考え、同行させる騎士にはセイラが今後生活をしていく為に、働きに出るのであれば周りの環境を整えてやる。事業を興すのであれば軌道に乗りやすい事業を勧めてやる。ちなみに、成果が出て安定するまでは面倒を見てやる様に言ってある。状況は週に一度報告する様にしていた。

 そして、新しい住まい。

 しばらくは宿屋での仮住まいだが、定住する家もきちんと見つけてやる様に言ってあったのだ。だから、セイラの状況は手に取る様に分かっていた。

 父からセイラを1か月以内に戻す様に言われ、俺はすぐにデュークに手紙を送った。しかし、デュークからは『セイラは新しい生活に向けて一生懸命準備しているので、戻らせません』と返事が来たきり、こちらが手紙を送っても返事が来なくなった。

 ふざけるなっ!!

 結婚云々は置いておいても、まずはセイラが戻らなければ俺は廃嫡されてしまうのだ

 父は一度言ったら必ずやる。

 デュークとの連絡が途絶えて2週間、残りの猶予も半分だ。俺は我慢の限界が来て、セイラが泊まっている宿屋へと向かった。

 しかし、そこはすでに引き払われていたが、俺は権力を使い、セイラの行き先を聞き出した。比較的近くに家を買ったらしい。

 手間をかけさせやがって!!

 すぐにでも捕まえて、夜には帰路についてやるっ!!




 俺を見たセイラは唖然とした。

 デュークからは何も聞いて無いようだが、デュークを人質にとり、大人しく従わせた。
 



 早く父にセイラが戻る事を知らせなければ。

 俺達は寝ずに一晩中馬を走らせ、国に戻った。


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