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28 〜ジェイ視点1〜
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セイラに聖女候補生を降りてもらうお願いをしたところ、了承してくれ俺は安堵するが、セイラから条件を突きつけられた。
『では、契約書を書いてください。国外追放される対価の金額、家の準備費用と当座の生活費を3,000万ルビーとそれとは別に銀行の口座に毎月一定額を振り込んでくれる旨を。そうですね、聖女の給料相当100万ルビーを毎月下さい。それが条件です』
まあ、ミシェルと結婚したい俺としては痛い出費ではあるが、仕方がない。それにつくづく思うが、金に意地汚いセイラとは今、婚約を潰せる。好きでも無い女だし、2度と関わる事が無い様に払ってやる事にした。
ミシェルを虐めたと嘘ぶいたのは、ちょっとした嫌がらせだ。
その週末、セイラを追い出す事に成功した。
そもそも、今期の聖女候補生の中で1番優秀な成績をおさめた者を第一王子である俺の妃に迎えるなんて話が出なければセイラを追い出す事なく、ミシェルと婚約出来たのだ。
偶然神殿を訪れた際、聖女候補生のミシェルとぶつかった。涙目になりながらも俺に怪我は無いかと心配してくれたミシェルに恋に落ちてしまった。自分も手のひらを擦りむいていたのに、何て優しいのだろう。
それまで俺は、結婚相手は自分の気持ちだけで決められるものではなく、国で決められた相手とするものだと漠然と理解し、大して不満も無かった。
でも、ミシェルに出会ってしまった。
もう、ミシェル以外と結婚するなど出来ない。彼女以外は愛せないのだ。
だから金を渡し、今期トップ成績のセイラを排除した。ミシェルはいつも、セイラがいなければ、自分が俺の婚約者・ゆくゆくは結婚出来るのにといつも呟いていた。
だから俺は、ミシェルは次席なのだと思っていたのだ。
しかし、いざ、セイラが居なくなってもミシェルが首席になる事はなかった。だから、ミシェルは3番手だったのか?と考え、首席になった多額の借金がある男爵家の娘には金と良い嫁ぎ先を斡旋し、学園を去らせた。
ようやくミシェルが首席にっ!!
と、思ったのにまたもや主席は他の者だった。
そんな時、父である国王に俺がミシェルと結婚したいが為に、成績優秀な聖女候補生を辞めさせていると言う噂を聞きつけた。最初のうちはとぼけてみたが、男爵家の娘の父親がポロリと口を滑らせたらしい。
元々、今期の聖女候補生はセイラ以外は大した力を持っていなかったらしく、父はカンカンに怒り、セイラを1か月以内に連れ戻さなくては、俺を廃嫡すると言いだしたのだ。
『では、契約書を書いてください。国外追放される対価の金額、家の準備費用と当座の生活費を3,000万ルビーとそれとは別に銀行の口座に毎月一定額を振り込んでくれる旨を。そうですね、聖女の給料相当100万ルビーを毎月下さい。それが条件です』
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ようやくミシェルが首席にっ!!
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元々、今期の聖女候補生はセイラ以外は大した力を持っていなかったらしく、父はカンカンに怒り、セイラを1か月以内に連れ戻さなくては、俺を廃嫡すると言いだしたのだ。
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