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 部屋の大きさに合わせて家具を選ばなくてはならないのだが、なかなか見当が付かずデュークに1つずつ相談する事になった。2つの部屋にそれぞれベット・サイドテーブルは最低でも欲しい。セイラの部屋は少し広めなのでソファーとローテーブルも。

「俺が借りる部屋にはソファーもローテーブルも不要だな。後は・・・、何がいるかな?2部屋ともクローゼットはあるし?今日は家具は一旦これだけにして、住んでみて欲しい物は後から買い足しに来よう」

 デュークの言葉に従う事にした。

ちなみにセイラの部屋は豪華すぎないアンティーク調の猫脚が付いた可愛い家具にし、デュークの部屋はシンプルになった。カーテンもセイラはピンク系の花柄なのに対し、デュークの部屋はブラウンだ。曰く、お客さん用の部屋なら変に柄物や個性的な物じゃ無い方が良いみたいだ。

 夕方前には届けて貰う手配をした。

 その後、街をフラフラと見ていると可愛い雑貨屋さんを見つけた。前に街に来た時には気がつかなかった。

「デューク、中を見たいのだけど。他のお店を見ててもいいわよ?」

 さすがに花柄やフリルたっぷりの雑貨屋さんに一緒に入ってもらうのは気が引ける。

「いいえ、一緒に行きますよ。もし買い物をして持ち帰れる物だったら運ぶし」

 そう言ってデュークは店のドアを開けてくれた。

「ありがとう、デューク。なるべく早くみるわね」

 宣言通り、サクサク店内を見て、クッションとタオル、お店で使えそうなテーブルクロスなどをカゴに入れ、レジに持って行こうとするとすかさずデュークが持ってくれる。

「コレだけでいいの?」

「ええ、今の所は・・・」

 話しながら花瓶が目に入る。小さな天使がカゴを抱えていて、カゴ部分に花を生ける様だ。いくつもの種類があり、形が違う。

「うわぁ!!可愛いっ!!けど、選べないわね、どれも可愛くて。また今度見に来てもいい?」

「ええ、もちろん」

 ふんわりと笑いながら了承してくれる。

「まあ、優しい彼ですねっ!あっ、もしかして旦那さんですか!?」

 同じ歳くらいの可愛らしい店員さんに声をかけらる。

「えっ!?ちっ、違いますよ~っ!!」

 答えるがどもってしまう。

 お会計をし、更なる追求が出ない内にお店を出ようとするが、

「あっ、うちのお店は午後からしか営業してないので、また午後いらして下さいね~」

 と明るい声が響き、ペコリと頷き店内を出た。

 絶対に今、顔が赤い気がするっ!!




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