国外追放ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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 翌日は朝食後、すぐに馬を借り周辺を見て回るく事にした。セイラは馬に乗れないのでデュークに乗せてもらう。最初は恥ずかしかったけど、慣れてくると移動も早く快適だ。

 そんな移動中、ウサギとタヌキがどうしているかと言うと、セイラの肩にちょこんと乗っている。さすが精霊と言うべきか、スピードが出ても多少揺れてもしっかりとセイラの肩にいる。

 街から隣街に行く道を馬で5分位走ると家が疎らになってくる。その疎らな家のうち一軒、人が住んでならそうな比較的綺麗な家を見つけた。隣家とはそれなりに距離があり、鶏小屋を建てて、飼っても迷惑はかけなさそうだ。家の裏に回ると井戸もある。それに荒れてはいるが畑だった痕跡もある広い地面もある。

 「いいわね、ココ。家の中もみたいけど今日は無理そうね。とりあえず候補に入れて次行きましょう」

 「ええ。沢山見た方がいいですよ。あと周りの環境も」

 「そうね、デュークがいてくれて本当に助かるわ」

 「気にしないで。さ、次行きますよ」

 再び馬に乗り、空き家を探し始めた。




 「やっぱり最初に見た家が、今日は1番良かったわね。環境も良さそうだったし。一応持ち主を探しつつ他も探してみましょう」

 「そうですね。ただし家の持ち主は国家権力に頼り、私が手配して探します」

 「えっ、そんな事に国家権力・・・」

 無駄に使っていいのかな?

 「全てはあの方のわがままによりセイラが迷惑を被ったのです。外交だろうが国家権力だろうが使えるモノは使いましょう」

 「ふふっ、ありがと。頼もしいわ」

 「いえ、お気になさらずに」



 翌日はまた違う道を馬で見て回る。

 昨日よりも少し治安が悪そうだ。

 「ねぇ、デューク。この辺りはちょっとイヤかも」

 「私もそう思います。引き返しましょう」

 大人しく来た道を引き返した。

 そしてまた違う道に進んだ。しかし、なかなかいい物件は見つからず、その日は宿に帰った。

 2人はレストランで夕食を食べながら、家の話しをするけ。

 「う~ん。やっぱり一押しは昨日の所ね」

 「そうですね。まだ持ち主の返事は来てないので、しばらくは待ちですね~」

 2人がそんな話しをしていると、

 「家を探しているなら仲介屋に聞いてみるといいよ。ちなみにどこの家なの?」

 ウェイターが気さくに話しかけてくる。家の場所を説明すると、

 「その家は王都に引っ越した兄の家なんですよ。元々は祖母がレストランをやってて。丁度売りたいって言ってたから、多分売ると思いますよ?」

 「えっ?偶然だわ。私もレストランをやりたいと思っていたのよ。中を見せてもらえないかしら?まだ物件わ探し始めたばかりなの」

 「構わないですよ。俺が鍵を預かってますし。一応兄には買いたい人に見せるって手紙は書いておきます。明日の午後とか都合はどうですか?俺、明日は休みなんで」

 「大丈夫よ。お願いします」

 話しはまとまり、明日見に行く事になった。




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