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遅めの朝食だった割には、前日の夕食を食べ逃していたせいか、お昼には普通にお腹が空いたので昼食を食べていると執事がやって来た。
「ハズキ様午後からお部屋を移動なさるようにと、シリウス様からの伝言で御座います。後程ご案内します」
「は?あの?名前?」
ハズキって確かに言ったよね?
「シリウス様の奥様の名前はハズキ様だと、シリウス様が訂正されました。屋敷の者にも徹底する様に伝えております」
ペコリと頭を下げ、執事は去って行った。
マリナと食後のお茶を飲みながら、執事の言葉を考える。
「なあ、マリア。どういう事だ?」
「わかりません。シリウス様の気が触れたとは思いませんが。バイのシリウス様の元に男のハズキ様がやって来たから、ハズキ様をキチンと嫁に据えようって魂胆でしょうか?」
「いや、でも女装は続行みたいだぞ?」
「女装子が好きなんですかね?ああ、でも、アルフレッド様とはタイプが真逆ですね。う~ん、そのうち何処かで出くわしたら聞いてみたらいいじゃないですか?『どんな男が好みですか?」って」
「ぶふっ!!マリナっ、色んな意味で答えが怖いからっ!!」
俺はアタフタとしながらハンカチを取り出し、口な周りを拭く。
「え~?重要ですよ?アルフレッド様と今後もお付き合いされるのか、妻としてハズキ様をキチンと愛していくのか?ソレによって、侍女は準備しておく事が変わりますからね?事前に知っておかないと」
真剣な顔でマリナは言う。
「準備?事前?」
何がだ?
「勿論、閨の準備ですよ?」
またしても俺は『ブフッ』と紅茶を噴いてしまったのだ。
その後、執事が迎えに来た。
昨日も歩いたシリウスの執務室に向かう道順だ。まさか一旦執務室に行くのか?俺は全く用事は無いし、顔も合わせたくは無いぞ?
執事はシリウスの執務室の少し手前で止まる。
「こちらが本日からのハズキ様のお部屋になります。入って左側に侍女の控え室があります」
そう話しながら室内に入る。
先程までいた部屋とは違い、備品が増えている気がする。ベッド・サイドテーブル・ソファー・ローテーブル・本棚等、室内には浴室やトイレも完備。こちらも豪華な作りになっている。
ふと部屋の右手側を見ると扉がある。
そのドアを開け、俺は硬直する。
何故に2つ目のベッド!?
「こちらはご夫婦の寝室で御座います。広めの浴槽も完備してあります」
と、室内の扉を指した。
「あ、あはっ?使わないかな?」
俺は速攻で部屋の扉を閉めた。
「ハズキ様午後からお部屋を移動なさるようにと、シリウス様からの伝言で御座います。後程ご案内します」
「は?あの?名前?」
ハズキって確かに言ったよね?
「シリウス様の奥様の名前はハズキ様だと、シリウス様が訂正されました。屋敷の者にも徹底する様に伝えております」
ペコリと頭を下げ、執事は去って行った。
マリナと食後のお茶を飲みながら、執事の言葉を考える。
「なあ、マリア。どういう事だ?」
「わかりません。シリウス様の気が触れたとは思いませんが。バイのシリウス様の元に男のハズキ様がやって来たから、ハズキ様をキチンと嫁に据えようって魂胆でしょうか?」
「いや、でも女装は続行みたいだぞ?」
「女装子が好きなんですかね?ああ、でも、アルフレッド様とはタイプが真逆ですね。う~ん、そのうち何処かで出くわしたら聞いてみたらいいじゃないですか?『どんな男が好みですか?」って」
「ぶふっ!!マリナっ、色んな意味で答えが怖いからっ!!」
俺はアタフタとしながらハンカチを取り出し、口な周りを拭く。
「え~?重要ですよ?アルフレッド様と今後もお付き合いされるのか、妻としてハズキ様をキチンと愛していくのか?ソレによって、侍女は準備しておく事が変わりますからね?事前に知っておかないと」
真剣な顔でマリナは言う。
「準備?事前?」
何がだ?
「勿論、閨の準備ですよ?」
またしても俺は『ブフッ』と紅茶を噴いてしまったのだ。
その後、執事が迎えに来た。
昨日も歩いたシリウスの執務室に向かう道順だ。まさか一旦執務室に行くのか?俺は全く用事は無いし、顔も合わせたくは無いぞ?
執事はシリウスの執務室の少し手前で止まる。
「こちらが本日からのハズキ様のお部屋になります。入って左側に侍女の控え室があります」
そう話しながら室内に入る。
先程までいた部屋とは違い、備品が増えている気がする。ベッド・サイドテーブル・ソファー・ローテーブル・本棚等、室内には浴室やトイレも完備。こちらも豪華な作りになっている。
ふと部屋の右手側を見ると扉がある。
そのドアを開け、俺は硬直する。
何故に2つ目のベッド!?
「こちらはご夫婦の寝室で御座います。広めの浴槽も完備してあります」
と、室内の扉を指した。
「あ、あはっ?使わないかな?」
俺は速攻で部屋の扉を閉めた。
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