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ゆっくり馬車が停まり御者が屋敷に着いた旨を伝えてくる。
シリウスはハズキの唇をゆっくり離し、じっと目を見つめらる。思わずハズキは涙目のまま睨みつける。
俺のファーストキスを奪いやがって~っ!!
シリウスは扉を開け、ハズキを抱き上げながら馬車を降りた。足の裏が痛いハズキは大人しくしているが、先程のキスで力が抜けているのもある。
「シリウス様、お帰りなさいませ。ナツキ様はどうされたのですか?」
執事は心配そうに聞いてくる。
「ああ。足を怪我した。部屋に運ぶ」
「かしこまりました」
執事は答え、マリナに目配せする。マリナは先に部屋の準備に行ったのだ。
ハズキを抱き上げているシリウスは、ハズキの重みを感じさせない足取りでスタスタと部屋まで運び、ベッドの上に降ろした。そして、ハズキの頬を撫で唇に軽いキスをし、部屋から出て行った。
シリウスの行動を室内で見ていたマリナは一瞬固まった後、ハズキに駆け寄って来た。
「ハズキ様っ!!一体何が起こったのですか!?ハズキ様ってゲイでした!?」
「ち、違うっ!!シリウスがおかしいんだっ!!何とかしてくれっ!!俺のファーストキスもセカンドキスも~っ!!」
ぐっ~!!と握り拳で叫んでしまう。
「とりあえず、落ち着きましょう。何があったんですか?」
俺は一連の事件を説明した。
しかし、シリウスがああなってしまった理由がわからないのだ。マリナも首を傾げている。
「シリウス様はバイじゃなくてゲイなんですよね?もしかして、本能的にハズキ様が男って嗅ぎ分けたんじゃないですか?」
「マリナ、呼び方がハズキになってるぞ。気をつけろよ。シリウスは俺が男ってわかったのか?」
「いえ、行動からは女性扱いでしたよね。やっぱりバイなんじゃないですか?」
「う~ん。アルフレッドと仲良さそうだったけどな?」
「バレ無いように気をつけて下さいね?ナツキ様」
その会話を部屋の外で聞いている者がいる事に2人は気づく事は無かった。
シリウスはハズキの唇をゆっくり離し、じっと目を見つめらる。思わずハズキは涙目のまま睨みつける。
俺のファーストキスを奪いやがって~っ!!
シリウスは扉を開け、ハズキを抱き上げながら馬車を降りた。足の裏が痛いハズキは大人しくしているが、先程のキスで力が抜けているのもある。
「シリウス様、お帰りなさいませ。ナツキ様はどうされたのですか?」
執事は心配そうに聞いてくる。
「ああ。足を怪我した。部屋に運ぶ」
「かしこまりました」
執事は答え、マリナに目配せする。マリナは先に部屋の準備に行ったのだ。
ハズキを抱き上げているシリウスは、ハズキの重みを感じさせない足取りでスタスタと部屋まで運び、ベッドの上に降ろした。そして、ハズキの頬を撫で唇に軽いキスをし、部屋から出て行った。
シリウスの行動を室内で見ていたマリナは一瞬固まった後、ハズキに駆け寄って来た。
「ハズキ様っ!!一体何が起こったのですか!?ハズキ様ってゲイでした!?」
「ち、違うっ!!シリウスがおかしいんだっ!!何とかしてくれっ!!俺のファーストキスもセカンドキスも~っ!!」
ぐっ~!!と握り拳で叫んでしまう。
「とりあえず、落ち着きましょう。何があったんですか?」
俺は一連の事件を説明した。
しかし、シリウスがああなってしまった理由がわからないのだ。マリナも首を傾げている。
「シリウス様はバイじゃなくてゲイなんですよね?もしかして、本能的にハズキ様が男って嗅ぎ分けたんじゃないですか?」
「マリナ、呼び方がハズキになってるぞ。気をつけろよ。シリウスは俺が男ってわかったのか?」
「いえ、行動からは女性扱いでしたよね。やっぱりバイなんじゃないですか?」
「う~ん。アルフレッドと仲良さそうだったけどな?」
「バレ無いように気をつけて下さいね?ナツキ様」
その会話を部屋の外で聞いている者がいる事に2人は気づく事は無かった。
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