39 / 80
39
しおりを挟む
ライ様が式を飛ばし昼食を待つ間、先程の軍の会議で決定した事項をざっくりまとめて話してくれる。まずは地理から。ストニアはラビリオ国の首都ラビリンから見ると北西にあり、エトニア北東にあり、丁度3国の交わる所に山がある。その山から尾根が北に伸びており、尾根の東西でストニア・エトニアが分断されている。
今回の遠征では、まずエトニア全土の作物や土地、川、山の状態をグリフィン騎士団が空から確認する。そして4ブロックに分け1番深刻な地域から優が虹色の雨を降らせる。その間に日照りの原因を突き止め今後の対策を練る。
「一応、こんな感じかな。アレク補足ある?」
いつのまにかアレク様が入り口のドアにもたれかかりながら聞いている。
「特には」
アレク様が首を振りながら答える。
「ストニアの特産物のが知りたいです。もし種も厳しい状態なら持って行った方が良いと思います」
「穀物類はあまり変わらないかな。特産物は綿花だな。あと、草木染めの染料か。あの国の服は草木染めがかなり発達していて、服の色も豊かだ」
優の質問にライ様が答えながら、いくつかの本の挿絵を見せてくれる。そこには綺麗な色の草木やそれを使って染められた布が説明付きで書いてある。
その後は、遠征チームの編成を行う。マークとベテラン竜騎士合わせて4人が選出され、ライ様・アレク様・優の合計7人が今回の遠征チームになる。
ストニア側から食料類の提供は無いが、国王の離宮を借りられる様だ。テント生活にならないのは良かった。持って行く物も厳選するが。
「ま、いざとなれば『願いの箱』があるから心強いな」
ライ様の言葉に優は。
「生きてる物は出せないので、鳥とか牛とかの動物系は必要ですよ?穀物がダメなら多分家畜系も持って行った方がいいと思うな?」
優はブツブツ言う。
「実際問題、家畜をどう運ぶかだな。数頭ならグリフィンに運ばせれない事は無いが。やはり、陸路か。陸路だと約1週間、先に行かせるか」
アレク様も真剣に考える。
うっ、アレク様の真剣な顔、素敵だっ!
「そうだな、ヒナや子牛・子豚・仔馬はグリフィンで一括で運んで育っているものは陸路にしてもらおう」
ふむふむ、と紙に書きライ様は式を飛ばす。
いつの間にか届いていた昼食を食べながら、話はまとまって行く。
「で、いつから行く?」
ライ様がアレクにたずねる。
「明日の午後は早いですか?正午に出れば日没までにグリフィンなら着きます」
「陛下も早く片付けて欲しそうだったから、明日の正午出発にしよう。そうと決まれば今日は早く仕事を片付けよう。明日は朝から荷物の取りまとめがあるからな」
ライ様の言葉に頷き、アレク様は騎士塔に向かう。
「優も今日はもういいよ。明日からの荷造り頑張って」
ライ様は手をヒラヒラ振りながら、色々な所に式を飛ばすのだった。
今回の遠征では、まずエトニア全土の作物や土地、川、山の状態をグリフィン騎士団が空から確認する。そして4ブロックに分け1番深刻な地域から優が虹色の雨を降らせる。その間に日照りの原因を突き止め今後の対策を練る。
「一応、こんな感じかな。アレク補足ある?」
いつのまにかアレク様が入り口のドアにもたれかかりながら聞いている。
「特には」
アレク様が首を振りながら答える。
「ストニアの特産物のが知りたいです。もし種も厳しい状態なら持って行った方が良いと思います」
「穀物類はあまり変わらないかな。特産物は綿花だな。あと、草木染めの染料か。あの国の服は草木染めがかなり発達していて、服の色も豊かだ」
優の質問にライ様が答えながら、いくつかの本の挿絵を見せてくれる。そこには綺麗な色の草木やそれを使って染められた布が説明付きで書いてある。
その後は、遠征チームの編成を行う。マークとベテラン竜騎士合わせて4人が選出され、ライ様・アレク様・優の合計7人が今回の遠征チームになる。
ストニア側から食料類の提供は無いが、国王の離宮を借りられる様だ。テント生活にならないのは良かった。持って行く物も厳選するが。
「ま、いざとなれば『願いの箱』があるから心強いな」
ライ様の言葉に優は。
「生きてる物は出せないので、鳥とか牛とかの動物系は必要ですよ?穀物がダメなら多分家畜系も持って行った方がいいと思うな?」
優はブツブツ言う。
「実際問題、家畜をどう運ぶかだな。数頭ならグリフィンに運ばせれない事は無いが。やはり、陸路か。陸路だと約1週間、先に行かせるか」
アレク様も真剣に考える。
うっ、アレク様の真剣な顔、素敵だっ!
「そうだな、ヒナや子牛・子豚・仔馬はグリフィンで一括で運んで育っているものは陸路にしてもらおう」
ふむふむ、と紙に書きライ様は式を飛ばす。
いつの間にか届いていた昼食を食べながら、話はまとまって行く。
「で、いつから行く?」
ライ様がアレクにたずねる。
「明日の午後は早いですか?正午に出れば日没までにグリフィンなら着きます」
「陛下も早く片付けて欲しそうだったから、明日の正午出発にしよう。そうと決まれば今日は早く仕事を片付けよう。明日は朝から荷物の取りまとめがあるからな」
ライ様の言葉に頷き、アレク様は騎士塔に向かう。
「優も今日はもういいよ。明日からの荷造り頑張って」
ライ様は手をヒラヒラ振りながら、色々な所に式を飛ばすのだった。
0
お気に入りに追加
319
あなたにおすすめの小説
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
総長、私のリボンほどいて。⋈
空野瑠理子
恋愛
髪が金髪っぽい私。
暑い夏の真夜中、ベランダに出たら……
「…髪の色、綺麗だな」
隣のベランダに白髪の男の子、月沢(つきさわ)くんが立っていました。
だめだって分かってるのに……
白いサワー味のアイスキャンディーは刺激的で、
一度食べたらやめられない。
秘密な白髪の総長×秘密な金髪のアリス
お願い。
心に絡まったリボンほどいて。
⋈・。⋈ -匚切なく弾ける甘い夏……リボきゅん物語⋈・。⋈
イラスト*子兎。(許可済み)
【R18】少年のフリした聖女は触手にアンアン喘がされ、ついでに後ろで想い人もアンアンしています
アマンダ
恋愛
女神さまからのご命令により、男のフリして聖女として召喚されたミコトは、世界を救う旅の途中、ダンジョン内のエロモンスターの餌食となる。
想い人の獣人騎士と共に。
彼の運命の番いに選ばれなかった聖女は必死で快楽を堪えようと耐えるが、その姿を見た獣人騎士が……?
連載中の『世界のピンチが救われるまで本能に従ってはいけません!!〜少年聖女と獣人騎士の攻防戦〜』のR18ver.となっています!本編を見なくてもわかるようになっています。前後編です!!
ご好評につき続編『触手に犯される少年聖女を見て興奮した俺はヒトとして獣人として最低です』もUPしましたのでよかったらお読みください!!
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
アンラベルオペレーション
ruth
ファンタジー
ボックスヤードと呼ばれる世界で目覚めた主人公ヨウと仲間たち。「中央区域にある『扉』を目指せ。『扉』の向こうへ行けるのは勝ち残った者たちのみ」――自分たちが何者なのかも分からないまま彷徨い、どこにあるかも分からない中央区域を目指していたある日、突如強烈な耳鳴りに襲われる。そしてその耳鳴りをきっかけに、様々な「変化」がヨウたちに訪れ、彼らを取り巻く状況も急速に変化していく。
※この小説は小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる