私の結婚式に私は行きません。弟を身代わりにします。だって私は幸せになりたいんだもん!!

ゆきりん(安室 雪)

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「えっ・・・!?な、何でライトがここにっ!?そ、それに、結婚っ!?何でっ!?」

 ライトが何故ココにいるのか、それに何故結婚!?

「俺はナツキの事で、今迄に無い後悔をした。だからこれ以上後悔しないように、独身・婚約者無しのナツキに結婚を申し込むことにしてた」

 エメラルドグリーンの瞳が真っ直ぐに告げてくる。

「わ、私、ライトに嘘をついてたの・・・。とても結婚を申し込んで貰える様な人間ではないわ」

 結婚式を逃げ出し、弟に押し付けたのだ。

「ライトに出会った時には既に結婚してたはずで、嘘をついて」

「俺は、事情を知ってるし、ナツキから既婚者では無いとを言われた訳でもない。何度婚約・結婚が無かった事にならないかと思いたかったか!!俺はナツキが欲しい。ナツキ、どうか俺と結婚してくれ!!」

「で、でも。私、ライトの事を何も知らないし・・・。それに跡取りだった弟が嫁?に行ってしまったから、グローリー男爵家は私が継ぐ事になると思うの。これ以上、家族に迷惑はかけられないわ。」

「大丈夫だ、俺が婿に入ると話しは着いている。俺は3男だからな。」

「え、えっと~」

 それなら、大丈夫なのかな?

「ナツキ、とりあえず今は頷くだけでいい。頷いてくれ」

 懇願され頷いてしまった。

「ありがとう、ナツキ!!愛してる!!そんな訳で皆、これから頼む!!」

 ナツキを抱きしめながら、ライトは首を入り口に向ける。

 空いたままになっていた扉からは、ミツキ姉・ハズキ・ライラが涙を浮かべながら微笑んでいた。




 
「あ~、所でライトラー殿下。本当に男爵家の婿で宜しいのですか?」

 つい先程、ミツキ姉・ハズキ・ライラの3人から祝福を受け、父が応接室にライトを呼んでいると伝言があったので、ライトと共に向かった。

 まだ体調が万全では無く、フラフラとベッドから起きるとライトがお姫様抱っこで運んでくれた。

 3人からの視線が恥ずかしかったが、これからもライトといられる事が嬉しくもあった。

 なのだが・・・。

「殿下って何っ!?ライトって王子様なのっ!?」

「ナツキ、聞いてないのか?て言うか、知らなかったのか?」

 父が呆れた声をあげるが。

「名前がライトラーなのも、王族ってのも初めて聞いたしっ!!殿下って3人とも金髪のはずじゃ?」

 ライトは銀髪よ?

「ああ、コレは仮面舞踏会用に用意したカツラだ」

 そう言ってライトは両手を使い、銀髪の中に指を入れガサガサと小刻みに揺らしてから、カパッと銀髪を外し金髪を現した。

 金髪とエメラルドグリーンの瞳はまるで・・・。

「ライ・・・?もしかしなくても、ライなの?」

 あの別荘で会った子なのだろうか?


 



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