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 階段から落ちた翌日、目を覚ますとすぐにミツキ姉とライラがやって来た。何故ライラがいるんだろう?と思ったが、ナツキの親友であるライラはミツキ姉と共に、オラハルト伯爵家にいるハズキの元に遊び(偵察)に行き、予期せぬ方向に話しが纏まっていたと聞き、ビックリした。それと共に安堵し後悔もした。ライラからはハズキはオラハルト伯爵に愛(執着)されているようだとマリナが話してした内容を話してくれた。

 しかし、ハズキには好きな子は居なかったのだろうか?大変な事をしでかしてしまったナツキは、ハズキにあっとにかく謝りたかった。


 ミツキ姉にもその事を伝えたけれど、今は怪我を治す事が最優先だと言われてしまう。確かに多少の打撲はあるが、その他は元気なのでとにかく謝りたい。

 仕事から帰って来たミツキ姉に、再度お願いする。

「分かったわ、ナツキ。ただ、ハズキも忙しいみたいなのよ。それで、1週間後に王宮で建国記念パーティーがあるでしょ?ハズキもオラハルト伯爵も参加予定だから、人気の無いところでコッソリ誤っちゃいましょう。伯爵はハッキリ言って気にしてないわ。ハズキは分からないわ。あなたの謝罪次第かしらね?」

「そ、そうよね。ハズキの人生設計壊しちゃったんだもんね。その日で許してもらえなくても、何度でも謝るわ」

 そんな話しをしていると、ノックする音がして侍女が手紙を持って来た。明日の午前中、ライラがやってくる様だ。




「ねえ、ナツキ!!聞いた!?今度の建国記念パーティーは仮面舞踏会も兼ねるらしいわよ。日頃爵位にとらわれてしまいがちだから、節度を保ちつつ色んな人と交流するのが目的ですって!!勿論、今後の事も考えて身分を明かすのもいいんですって!!今まで参加してた仮面パーティーよりも、いい出逢いがありそうじゃ無い?って事で、ナツキにはコレ渡しておくわ。私と色違いの仮面と扇。後、ジャジャーンッ!!独身だったお祝いにドレスよっ♪当日はコレを着て欲しいわっ♪」

 ライラはウキウキしながら箱からドレスを取り出した。

「あっ、勿論デザインはミツキ様よ」

「ライラは楽しそうね。でも、仮面舞踏会か・・・。ライトには合わせる顔が無いわ」

 暗い声で呟いてしまった。

「大丈夫よ~っ!!国内どころか諸外国の貴族も呼ばれてる舞踏会でなおかつ仮面被ってるのよ~。探したって見つかる訳ないわよ~」

 ベッドに腰掛けているライラは、ベッドをバシバシ叩いた。

「そうよね。当日、ドレスを着るの楽しみにしてるわ。ありがとう、ライラ」

 その後、ライラは兄からダンスに誘われた際の寒イボの話しや、キモイ男の話しを面白可笑しく話して帰って行った。




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