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12 ライラ視点1
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ライラは目的の部屋に向かい、ノックも無しにバンッと乱暴に扉を開けた。既に時刻は2時に近い。相変わらず夜中だ。
「どうした、ライラ。ああ、次のパーティーは1週間後だ。またーーー」
「ナツキはもう行きませんわ」
兄様の言葉を遮り、ナツキの意思を伝える。
「は?楽しそうだったじゃないか」
兄様は意味が分からないとい顔をした。
なので、さっきのナツキの宣言を伝えた。
「まあ、そうだな。状況的には辛くなる一方だよな。アイツには明日、話すよ。ナツキ嬢の事は諦めるしかないからな」
ナツキの宣言を聞いた兄様は納得した様だ。
「でも、ライトラー殿下ならナツキやグローリー男爵家を助ける事が出来たのにね。ホント、悔やまれて仕方ないわ」
「だな、俺もそう思う。もっと早く再開出来ていればとか、公務が忙しくてなければとかな。まあ、運命だと諦めるしかないのがもどかしい。なんとかしてやりたかった。2人の為に」
「ナツキも決心したから、仕方ないわ。今後のナツキの幸せを祈るしかないわ」
「ああ・・・」
会話が途切れたのでライラは兄の部屋を後にした。
翌朝、ナツキはライラに見送られて馬車に乗り込んだ。
「ナツキ、私はいつでもナツキの見方だからいつでも遊びに来てね。楽しみに待ってるわ」
しかし、ナツキもライラも分かっている。ナツキが婚家に行ってしまえば、今迄の様に気楽に遊びに行ったり来たり出来ない事を。
「ありがとう、ライラ。またねっ」
目を真っ赤にしながらもナツキは明らかな作り笑いをした。ライラもあまり寝れなかったが、ナツキはもっと寝れなかっただろう。泣き腫らした目が痛々しかった。
早朝、姉の屋敷に帰ったナツキはゆっくりと貸して貰っている2階の部屋に向かう。しかし、睡眠不足・精神的に不安定だったナツキは階段で躓いてしまい、バランスを崩して、階段のほぼ真ん中なら転がり落ちてしまった。
「キャーッ!!ナツキお嬢様っ!!誰かっ!!」
メイドの叫び声と複数の足音を聞きながら、ナツキの意識は遠のいて行った。
「どうした、ライラ。ああ、次のパーティーは1週間後だ。またーーー」
「ナツキはもう行きませんわ」
兄様の言葉を遮り、ナツキの意思を伝える。
「は?楽しそうだったじゃないか」
兄様は意味が分からないとい顔をした。
なので、さっきのナツキの宣言を伝えた。
「まあ、そうだな。状況的には辛くなる一方だよな。アイツには明日、話すよ。ナツキ嬢の事は諦めるしかないからな」
ナツキの宣言を聞いた兄様は納得した様だ。
「でも、ライトラー殿下ならナツキやグローリー男爵家を助ける事が出来たのにね。ホント、悔やまれて仕方ないわ」
「だな、俺もそう思う。もっと早く再開出来ていればとか、公務が忙しくてなければとかな。まあ、運命だと諦めるしかないのがもどかしい。なんとかしてやりたかった。2人の為に」
「ナツキも決心したから、仕方ないわ。今後のナツキの幸せを祈るしかないわ」
「ああ・・・」
会話が途切れたのでライラは兄の部屋を後にした。
翌朝、ナツキはライラに見送られて馬車に乗り込んだ。
「ナツキ、私はいつでもナツキの見方だからいつでも遊びに来てね。楽しみに待ってるわ」
しかし、ナツキもライラも分かっている。ナツキが婚家に行ってしまえば、今迄の様に気楽に遊びに行ったり来たり出来ない事を。
「ありがとう、ライラ。またねっ」
目を真っ赤にしながらもナツキは明らかな作り笑いをした。ライラもあまり寝れなかったが、ナツキはもっと寝れなかっただろう。泣き腫らした目が痛々しかった。
早朝、姉の屋敷に帰ったナツキはゆっくりと貸して貰っている2階の部屋に向かう。しかし、睡眠不足・精神的に不安定だったナツキは階段で躓いてしまい、バランスを崩して、階段のほぼ真ん中なら転がり落ちてしまった。
「キャーッ!!ナツキお嬢様っ!!誰かっ!!」
メイドの叫び声と複数の足音を聞きながら、ナツキの意識は遠のいて行った。
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