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ピンク色のシャンパンの中にはいちごが一粒入っており、いちごの芳醇な香りがシャンパンに溶け、いちご好きなナツキは幸せな気分になってくる。
普段あまり飲まないアルコールのせいで、何がかほわほわとする。
「ライトは何故仮面舞踏会に参加してるの?ダンスも上手かったし、初対面の私にも親切にしてくれるんだもん。モテるでしょ~?」
今日会ったばかりの男性なのに、何故かナツキは安心感が湧き、砕けた感じで話してしまう。
「ははっ、確かに女性からはよく声をかけられるよ。ただ、俺はずっと探してる人がいるんだ。遠い昔、約束をしたんだ。向こうはもう忘れてるよな。お互いいい歳だから結婚してるかもしれない」
「そうなんだ?でも、待ってるかも知れないし。事情があるのかも?何か特徴とかあるのかしら?髪の色や目の色、出会った場所とかは?」
「君よりも少し茶色がかった金髪で、目は薄いブルーグレーだったな。ああ、双子の姉妹で湖のそばで会ったんだ。時間は短かったが俺の一目惚れでね。『大きくなったらまた、ココで会おう』って指切りしたんだ。だから毎年同じ時期に湖の別荘に行くんだけど、一度も会えてないんだ」
ライトは悲しそうに笑った。
「別荘は大人の事情で予定が変わるから、子供だったらなおさら『また行きたい』と言っても連れて行ってもらえない事もあるわ」
ちなみにナツキの男爵家も借金で別荘は全て売ってしまったのだ。そのうちの一つには愛着があった気がする。何度も父に売らないでとお願いしたが聞き入れてもらえなかった。
「ムーン、どうかしたのか?」
黙り込んでしまったナツキに、ライトは心配そうな声をかけてきた。
「何でもないわ」
そう答えたタイミングで
「ナーシャ!!帰るわよっ!!」
ライラが鬼の形相で近寄って来たかと思うと、腕を引っ張る。
「失礼しますわっ!!」
ライラはライトに言い投げた。
「えっ、ちょっ、ライ・・・」
ライラと本名は言っちゃダメだっ!!
「姉様っ!ライト、また今度ねっ」
ライラがズンズンと腕を引っ張るので、首だけ振り返り、ライトに声を掛けた.
ライトはやれやれ、と言う顔でゆっくり手を振っていた。
あれ?この光景、昔もあったような?
普段あまり飲まないアルコールのせいで、何がかほわほわとする。
「ライトは何故仮面舞踏会に参加してるの?ダンスも上手かったし、初対面の私にも親切にしてくれるんだもん。モテるでしょ~?」
今日会ったばかりの男性なのに、何故かナツキは安心感が湧き、砕けた感じで話してしまう。
「ははっ、確かに女性からはよく声をかけられるよ。ただ、俺はずっと探してる人がいるんだ。遠い昔、約束をしたんだ。向こうはもう忘れてるよな。お互いいい歳だから結婚してるかもしれない」
「そうなんだ?でも、待ってるかも知れないし。事情があるのかも?何か特徴とかあるのかしら?髪の色や目の色、出会った場所とかは?」
「君よりも少し茶色がかった金髪で、目は薄いブルーグレーだったな。ああ、双子の姉妹で湖のそばで会ったんだ。時間は短かったが俺の一目惚れでね。『大きくなったらまた、ココで会おう』って指切りしたんだ。だから毎年同じ時期に湖の別荘に行くんだけど、一度も会えてないんだ」
ライトは悲しそうに笑った。
「別荘は大人の事情で予定が変わるから、子供だったらなおさら『また行きたい』と言っても連れて行ってもらえない事もあるわ」
ちなみにナツキの男爵家も借金で別荘は全て売ってしまったのだ。そのうちの一つには愛着があった気がする。何度も父に売らないでとお願いしたが聞き入れてもらえなかった。
「ムーン、どうかしたのか?」
黙り込んでしまったナツキに、ライトは心配そうな声をかけてきた。
「何でもないわ」
そう答えたタイミングで
「ナーシャ!!帰るわよっ!!」
ライラが鬼の形相で近寄って来たかと思うと、腕を引っ張る。
「失礼しますわっ!!」
ライラはライトに言い投げた。
「えっ、ちょっ、ライ・・・」
ライラと本名は言っちゃダメだっ!!
「姉様っ!ライト、また今度ねっ」
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ライトはやれやれ、と言う顔でゆっくり手を振っていた。
あれ?この光景、昔もあったような?
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