私の結婚式に私は行きません。弟を身代わりにします。だって私は幸せになりたいんだもん！！

プロローグ

私の家、グローリー男爵家ははっきり言って貧乏です。メイドも年々減り、弟は料理・洗濯をやらさせている。私は壊滅的な事になるからやらない。そんな男爵家に昨年、干ばつが襲った。作物はほぼ全滅。農民も暑さにやられ、何人か命を落としてしまった。そんな我が家に救いの手が差し伸べられた。オラハルト伯爵家です。ただし、3男のシリウスと結婚する事。父からその話しを聞いた私は拒否した。

 「シリウスって、バイでしょ！？男も女も見境いないって言うじゃないっ！！私は嫌よっ、絶対嫌っ！！この国は同性婚が、認められてるんだからハズキが結婚すればいいじゃないの！！」

 「ナツキ、頼むっ！伯爵家の援助が無ければ我が領民はこの冬を越えられないんだ！」

 「う～っ」

 ハズキは2人のやり取りに口をはさめず聞いているだけだった。しばらく私は唸っていたけどしばらくして、

 「わかったわ。ウェディングドレスはミツキ姉様にお願いしたいわ」

 ミツキとは1番上の姉である。結婚しているがウェディングドレスのデザイナーをしている。

 「わかった、頼んでおこう。式は２ヶ月後だ」

 私は返事をしないまま、部屋を出て行った。





 そして、結婚式当日。

 ウェディングドレスを着たのは弟だ。

 私だってちゃんとした恋愛を経験したいのよ。幸せになりたいのっ。最初から不幸まっしぐらなんてイヤだわっ！！