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28 〜グレイ視線〜

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 俺は第2王子なので、当然第1王子がいる。生まれて16年そばにいたので、自分の兄を見間違える事はない。

 例え仮面を着けていたとしても・・・・・・・・・・・・



 講習会初日、モニターに映った仮面の男を見て、衝撃が走った。その男は兄の声にソックリなのだ。ただ、金髪のはずの髪は黒い。染めているのだろうか?それともカツラ?

 もしくは赤の他人か?

 確かめるスベもなく、モニターを見る。俺は今日からソフィーと1週間一緒にいられると内心浮かれていたのに・・・。他に気になる事が出来るなんて。

 と、思っていると、唐突に仮面の男の下半身が写し出される。

 『ギャッ!!』

 隣からカエルが潰れた様な悲鳴が上がる。ソフィーが唖然と画面を見ているのだ。

 ああ、ソフィーには俺の・・形だけを知って欲しかった。仮面の男のソレは極太でかなり長い部類に入ると思う。騎士団の風呂を使う際に団員達が比べ合いをしているのを見た事がある。まあ、俺と同等くらいだがな。



 そして、仮面の男の正体に悶々としながら講習会は進んでいき、最終日も近くなった日。とうとう決定的な印を見つけた。

 兄の右足の付け根には特徴的な黒子がある。3つ並んでいるのだ。ソレがある。

 ああ、この仮面の男は兄に間違いない。第1王子がモニターにでっかいチンチンとケツ晒して何やってんだよ。王子の性交渉見てお勉強って。しかも、パイパンやらアナルが好きって言ってなかったか!?

 勉強も武芸も達者な理想な兄のイメージが崩れて行く。

 今、画面の中では兄がアシスタントにご褒美という名のアナル開発をしている。アナルにチンチンを入れて喘がせているのだ。




 講習が終わり、王城にソフィーと戻り、新しい自室に向かう。ソフィーに新しい部屋を見せている間に自室の確認をする。前の部屋から移動させておいたので問題ない。踵を返そうとし、何だか見覚えのある箱が目に入る。

 講習会の時に部屋に置かれていた木箱だ。

 箱を開けると、まっさらな新しいセットだった。

 ゴクリと喉がなる。

 そして、メッセージがあるのを発見する。

 『可愛い仔猫ちゃんと、淫乱な夜を』

 兄の字だった。



 ああ、ソフィー。君の全て・・を見せてもらわなきゃね。もちろん気持ち良くさせてあげるよ。

 俺はニヤリと笑った。

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