私が知ってる貴方

ゆきりん(安室 雪)

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 顔を近づけて来た響也様は理沙の首筋に 口付けるとチクリと痛みを残して離れる。その部分を指で撫でながら。

「ふっ、俺はいきなり喰いやしないさ。だが、理沙。お前は気に入ったから、俺の妻に迎える」

!?

「嬉しくて声が出ないか?」

「あ、の・・・。拒否権は・・・」

「ああ?が言ってるんだ。わからないのか?わかったよな!?」

 はうっ、どうしたら。

 俺様だよ、この人。

 だって、この人の家業ヤバイし。

 頤を掴まれ、至近距離で見つめられる。

「わかったよな」
 
 もう1度念を押される。

「・・・、はぃ」

 消え入りそうな声だがちゃんと、届いたみたいで。満面の笑みで離れていく。

 部屋に1人になり、夜になったら絶対に逃げるっ!と拳を握る。

 ハクさんが運んできてくれた御飯を、食欲がないからと食べずに下げてもらう。逃げる事を考える事で精一杯で、御飯なんて食べてられないっ。響也様が1度様子を見に来るが寝たふりをする。



 そして深夜、物音がしなくなったので、理沙はコソコソと音を立てずに動き出す。しかし、何度廊下を曲がっても玄関に辿り着けない。部屋への帰り方もわからない。どうしたらいいんだろう?と、途方に暮れた時、いきなり口を塞がれ部屋の中に引きずり込まれる。

 !?

「理沙、夜這いか?そんなに早く俺のモノ・・・・になりたいのか?」

 くくっ、と笑われベッドの上に投げ出さる。

「きゃっ」

「今日はやめといてやろうと思ったが、お前が悪いな」

 言いながら首筋に顔を埋め、理沙の着衣を剥ぎ取っていく。

「やだっ、やめっ・・・」

 唇を奪い、身体中に愛撫を施し甘い声を上げされる。

「うっ・・・、あっ!あんっ」

「理沙の声は甘いな。ココはどんな味だ?」

  蜜壺にも舌を這わせ、理沙を味わう。

 顔を上げた響也様は理沙と目が合うと、愛液に濡れた唇をペロリと舐める。理沙はそれを見ただけでゾクゾクする。

「これだけ濡れれば大丈夫だろ?理沙、味わえよ」

 理沙の中に自身を挿入し、理沙を喘がせ、何度も中に精を放つ。そして理沙の耳元で甘く囁くのだ。

『早く孕めよ、理沙』

 
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