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しおりを挟む 夜になり、玄関の扉が開く音がした後、卯月さんが姿を現わす。
「美緒と言ったか、お前。もう、葉月には抱かれたんだろ?俺にも抱かせろよ」
ジリジリと卯月さんが近寄ってきて、美緒の腕を掴む。そしてグイッ引き寄せ、ズルズルとベッドルームに引きずって行く。当たり前だが、美緒は抵抗している。が、体格差・力の差があるので抗いきれず、卯月の望むベッドルームに辿りついてしまい、ベッド上に放り投げられる。
「うっ・・・・」
ベッドは受け止めてくれたが、それでも痛い。
「いい具合に仕込まれてるのか?脱いでみろよ」
ニヤニヤとイヤな笑いを浮かべながら命令してくる。
「イヤよ。誰が・・・」
「俺は気が短いんだよっ!」
『バシッ』と卯月の右手が美緒の頬を殴りつける。そして美緒の服を乱暴に毟り取っていき、下着姿にする。
「身体中に印を付けられてイヤラシイ眺めだな。アイツが執着する身体だ。俺が存分に抱いてやる」
ブラジャーを外し、乳首を口に含まれる。
うっ!!気持ち悪いっ、吐きそうっ、無理っ、葉月さん助けてっ!
その時、玄関から怒声と何人かの足音がドカドカと室内に入って来る音が聞こえてくる。
『ドカッ』とベッドルームのドアを蹴り開けられた向こうでは、葉月さんが鬼の形相で一瞬立ち尽くした後、近づいて来た。そのまま、卯月さんを足蹴にし、ベッドから落とす。
「美緒っ!!大丈夫かっ!?帰るぞっ!」
しかし、どこに隠していたのか卯月さんはナイフを取り出し、葉月さんに突進して行く。
「葉月さん、危ないっ!」
思わず枕を投げつける。丁度卯月さんの脚にあたり、卯月さんは転び、その際自分で脚を刺してしまう。
「ううっ」
ソコに警察も入って来た。
咄嗟に葉月は自分のジャケットで美緒を包み込む。そのまま抱き上げられ、部屋の外に出る。その状況は凄かった。強面の如何にも一般人じゃ無さそうな人達が、廊下にゴロゴロと転がっていて、ヒモで縛られている。そうでない人は、手錠をかけられ座らされていた。どの人もかなりの怪我をしているようで、血を流していた。
「お前は目を瞑っていろよ」
この場には不似合いな程の、優しい葉月の言葉に美緒は目を瞑る。葉月の胸の暖かさと、安堵で美緒は意識を手放した。
「美緒と言ったか、お前。もう、葉月には抱かれたんだろ?俺にも抱かせろよ」
ジリジリと卯月さんが近寄ってきて、美緒の腕を掴む。そしてグイッ引き寄せ、ズルズルとベッドルームに引きずって行く。当たり前だが、美緒は抵抗している。が、体格差・力の差があるので抗いきれず、卯月の望むベッドルームに辿りついてしまい、ベッド上に放り投げられる。
「うっ・・・・」
ベッドは受け止めてくれたが、それでも痛い。
「いい具合に仕込まれてるのか?脱いでみろよ」
ニヤニヤとイヤな笑いを浮かべながら命令してくる。
「イヤよ。誰が・・・」
「俺は気が短いんだよっ!」
『バシッ』と卯月の右手が美緒の頬を殴りつける。そして美緒の服を乱暴に毟り取っていき、下着姿にする。
「身体中に印を付けられてイヤラシイ眺めだな。アイツが執着する身体だ。俺が存分に抱いてやる」
ブラジャーを外し、乳首を口に含まれる。
うっ!!気持ち悪いっ、吐きそうっ、無理っ、葉月さん助けてっ!
その時、玄関から怒声と何人かの足音がドカドカと室内に入って来る音が聞こえてくる。
『ドカッ』とベッドルームのドアを蹴り開けられた向こうでは、葉月さんが鬼の形相で一瞬立ち尽くした後、近づいて来た。そのまま、卯月さんを足蹴にし、ベッドから落とす。
「美緒っ!!大丈夫かっ!?帰るぞっ!」
しかし、どこに隠していたのか卯月さんはナイフを取り出し、葉月さんに突進して行く。
「葉月さん、危ないっ!」
思わず枕を投げつける。丁度卯月さんの脚にあたり、卯月さんは転び、その際自分で脚を刺してしまう。
「ううっ」
ソコに警察も入って来た。
咄嗟に葉月は自分のジャケットで美緒を包み込む。そのまま抱き上げられ、部屋の外に出る。その状況は凄かった。強面の如何にも一般人じゃ無さそうな人達が、廊下にゴロゴロと転がっていて、ヒモで縛られている。そうでない人は、手錠をかけられ座らされていた。どの人もかなりの怪我をしているようで、血を流していた。
「お前は目を瞑っていろよ」
この場には不似合いな程の、優しい葉月の言葉に美緒は目を瞑る。葉月の胸の暖かさと、安堵で美緒は意識を手放した。
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