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 そして何度も絶頂を迎える中、左手に違和感を覚える。

 「えっ!?」

 ソコにはキラキラと光る指輪がはまっていたのだ。

 「リョウさん、えっ!?」

 「プロポーズには、やっぱり指輪が必要だろう?ん?」

 「ありがとうっ、リョウさんっ!!大事にしますっ!!」
 
「ああ。結婚指輪は2人で選ぼうな。それでな・・・、ちょっと確認があるんだが。お前、最近月のモノ来てないよな?遅れるタチなのか?」

 「え?毎月ちゃんと来てて・・・、来てないっ!えっ、何で?」

 何で?

 「可能性は2つだな。単に遅れてるのか、それとも俺の子を孕んだのか。出来るの早いが、あれだけ注げば出来たのかもな。俺の子」

 リョウさんはゆっくりと亜美のお腹を撫でる。

 「明日は朝から病院だなぁ、亜美?」

 ニヤリとリョウさんは笑う。なんで、この話題でニヤリと笑われるのだろう?




 そして翌日産婦人科にて。

 「おめでとうございますっ!若いママさんですが、色々相談に乗りますので、いつでも来てくださいねっ」

 看護師さんに、ニッコリ言われるが、今の私の心境は

 『まじか~っ!新卒で入ってまだ半年なんだけど!?仕事、どうするの~っ!』

 てな感じなんだよ。

 待合室にいるリョウさんの所に向かう。

 「どうだった?」

 期待いっぱいの眼差しだ。

 「出来てた」

 「うっしゃ~っ!でかした俺っ!でかした亜美っ!婚姻届出しに行くぞっ!!」

 リョウさんはスキップしそうな勢いだ。

 親に何て話せばいい?




 とりあえず婚姻届の提出は待ってもらい、実家の親に2人で話に行った。当初、びっくり・怒った親だが子供が出来たで渋々了解だった。亜美の職場を根室物産と話していたので、リョウさんも同じ会社の別部署と話した。それに、借金なしの土地と家があるとリョウさんが話すと完全にリョウさんは優良物件扱いになり、親は当初と打って変わってご機嫌になり、今日にでも入籍する様に勧めてきたのでそうする事にした。何故かリョウさんは婚姻届を持っていた。

 「亜美との子供が欲しいと思った瞬間に取りに行った」

 との事だ。親にもサインしてもらい、リョウさんの親にも書いてもらおうとはなしたが、両親は亡くなっているとの事で、彩さんに書いて貰う事にし、実家を後にした。

 

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