42 / 52
42
しおりを挟む
涼に全身洗われながら、くまなく愛撫もされ、お風呂から上がる頃には綾美はぐったりしてしまっていた。そんな綾美の髪を乾かしたり、冷たい飲み物を飲ませたりと甲斐甲斐しくお世話をし、ウトウトしはじめた綾美をベッドに運んだ。
「今日はゆっくり休もうな?綾美、おやすみ」
綾美の頭をゆっくりと撫でながら涼が言うと
綾美はコクリと頷いたが、すでに夢の中の様だった。
そして数日後、綾美と涼は一条さんの招待旅行で、京都の旅館でチェックインの手続きをしようと、旅館に足を踏み入れたのだが、そこにいたのは・・・。
「えっ!?真理亜さん?」
真理亜さんが旅館の庭にある石のそばに佇んでいる。
「綾美さん、こんな所まで押しかけてごめんなさい。実は困った事が起きてしまって。いつもならそのままにしておくのだけど、今年は少し様子が違って・・・」
と、俯いてしまった真理亜さんにてを伸ばした所で聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「綾美さんっ、新婚旅行中に申し訳無いが助けてもらえないだろうか?」
・・・、真理亜パパさんの一条さん、お願いを通り越して強制に聞こえるのは気のせいかな?後ろからはゆっくり一条の奥さんといつも見かけるお手伝いさんも歩いて来る。
え~っと?
場所は違うけど、一条家にいるみたいだ・・・
。
「ココでは何ですので、移動願います」
と、一条秘書さんに連れられ、まだチェックインしていない旅館を後にする。外には一条家の車とタクシーが停められており、綾美と涼、真理亜さんがタクシーに乗り、他の人は一条家の車に乗る。タクシーの中で真理亜さんから何か説明があるかと思ったけれど、説明は無く『後ほど父から説明があります』と真理亜さんは黙ってしまった。
重苦しい沈黙の中、旅館の様な建物の前で一条家の車は停まり、その後ろにタクシーも停まる。一条家の人達が車から降りたので、綾美達も降りる。
「ここは?」
ボソリと呟いた綾美に真理亜さんが
「一条家の本家です」
と答え、一条家の人達の後を追って門をくぐり、広い庭を歩き家の中に入る。
そして、
「真理亜様、ようこそいらっしゃいました」
と、お辞儀から顔を上げたお手伝いさん達から、悲鳴が上がったのだった。
「ひいっ!!真理亜様がお2人っ!」
・・・、お化粧して来なければ良かった。
「今日はゆっくり休もうな?綾美、おやすみ」
綾美の頭をゆっくりと撫でながら涼が言うと
綾美はコクリと頷いたが、すでに夢の中の様だった。
そして数日後、綾美と涼は一条さんの招待旅行で、京都の旅館でチェックインの手続きをしようと、旅館に足を踏み入れたのだが、そこにいたのは・・・。
「えっ!?真理亜さん?」
真理亜さんが旅館の庭にある石のそばに佇んでいる。
「綾美さん、こんな所まで押しかけてごめんなさい。実は困った事が起きてしまって。いつもならそのままにしておくのだけど、今年は少し様子が違って・・・」
と、俯いてしまった真理亜さんにてを伸ばした所で聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「綾美さんっ、新婚旅行中に申し訳無いが助けてもらえないだろうか?」
・・・、真理亜パパさんの一条さん、お願いを通り越して強制に聞こえるのは気のせいかな?後ろからはゆっくり一条の奥さんといつも見かけるお手伝いさんも歩いて来る。
え~っと?
場所は違うけど、一条家にいるみたいだ・・・
。
「ココでは何ですので、移動願います」
と、一条秘書さんに連れられ、まだチェックインしていない旅館を後にする。外には一条家の車とタクシーが停められており、綾美と涼、真理亜さんがタクシーに乗り、他の人は一条家の車に乗る。タクシーの中で真理亜さんから何か説明があるかと思ったけれど、説明は無く『後ほど父から説明があります』と真理亜さんは黙ってしまった。
重苦しい沈黙の中、旅館の様な建物の前で一条家の車は停まり、その後ろにタクシーも停まる。一条家の人達が車から降りたので、綾美達も降りる。
「ここは?」
ボソリと呟いた綾美に真理亜さんが
「一条家の本家です」
と答え、一条家の人達の後を追って門をくぐり、広い庭を歩き家の中に入る。
そして、
「真理亜様、ようこそいらっしゃいました」
と、お辞儀から顔を上げたお手伝いさん達から、悲鳴が上がったのだった。
「ひいっ!!真理亜様がお2人っ!」
・・・、お化粧して来なければ良かった。
10
お気に入りに追加
570
あなたにおすすめの小説

普通のOLは猛獣使いにはなれない
ピロ子
恋愛
恋人と親友に裏切られ自棄酒中のOL有季子は、バーで偶然出会った猛獣(みたいな男)と意気投合して酔った勢いで彼と一夜を共にしてしまう。
あの日の事は“一夜の過ち”だと思えるようになった頃、自宅へ不法侵入してきた猛獣と再会し、過ちで終われない関係となっていく。
普通のOLとマフィアな男の、体から始まる関係。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた
ピロ子
恋愛
飲み会に参加した後、酔い潰れていた私を押し倒していたのは社内の女子社員が憧れるエリート課長でした。
普段は冷静沈着な課長の脳内は、私には斜め上過ぎて理解不能です。
※課長の脳内は変態です。
なとみさん主催、「#足フェチ祭り」参加作品です。完結しました。

旦那様が素敵すぎて困ります
秋風からこ
恋愛
私には重大な秘密があります。実は…大学一のイケメンが旦那様なのです!
ドジで間抜けな奥様×クールでイケメン、だけどヤキモチ妬きな旦那様のいちゃラブストーリー。

彼と私と甘い月
藤谷藍
恋愛
白河花蓮は26歳のOL。いつも通りの出勤のはずが駅で偶然、橘俊幸、31歳、弁護士に助けられたことからお互い一目惚れ。優しいけれど強引な彼の誘いに花蓮は彼の家でバイトを始めることになる。バイトの上司は花蓮の超好みの独身男性、勤務先は彼の家、こんな好条件な副業は滅多にない。気になる彼と一緒に一つ屋根の下で過ごす、彼と花蓮の甘い日々が始まる。偶然が必然になり急速に近づく二人の距離はもう誰にも止められない?
二人の糖度200%いちゃつきぶりを、こんな偶然あるわけないと突っ込みながら(小説ならではの非日常の世界を)お楽しみ下さい。この作品はムーンライトノベルズにも掲載された作品です。
番外編「彼と私と甘い月 番外編 ーその後の二人の甘い日々ー」も別掲載しました。あわせてお楽しみください。


女性執事は公爵に一夜の思い出を希う
石里 唯
恋愛
ある日の深夜、フォンド公爵家で女性でありながら執事を務めるアマリーは、涙を堪えながら10年以上暮らした屋敷から出ていこうとしていた。
けれども、たどり着いた出口には立ち塞がるように佇む人影があった。
それは、アマリーが逃げ出したかった相手、フォンド公爵リチャードその人だった。
本編4話、結婚式編10話です。

婚活に失敗したら第四王子の家庭教師になりました
春浦ディスコ
恋愛
王立学院に勤めていた二十五歳の子爵令嬢のマーサは婚活のために辞職するが、中々相手が見つからない。そんなときに王城から家庭教師の依頼が来て……。見目麗しの第四王子シルヴァンに家庭教師のマーサが陥落されるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる