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「で、涼。まだ真理亜ランチは続くの?」
真理亜ランチとは、真理亜もどきで婚約者を演じる事だ。
「ああ、まだやってくるだろうな。なるべく土日両方は避けたいんだけどな」
溜息を吐くが、
「マトリョーシカ・・・」
ブフッと、突然笑い出す。
余程ツボだった様だ。
週が明け、のんびりした平日が始まる。
小説を書いたり、料理教室に通ったり。案外綾美は楽しんでいる。今迄必死で生きてきた。充電期間と綾美は割り切る事にしている。
充電期間にバイト代迄もらえて、何だか涼には感謝だなと、最近思う事もある。なので、夕食に手間をかけるのも苦痛ではない。料理教室で覚えたものを涼に食べてもらい、美味しいと言ってもらえると凄く嬉しい。
今日は何にしようかな?
う~ん、トンカツ食べたいなぁ?
うんうん、普通は千切りキャベツだけど、ザワークラウト風のちょっと酸っぱいの添えようかな?冷蔵庫の中を確認し、足りないもねをメモしてスーパーに出かける。
比較的高級なスーパーしか近くにないので、毎回そこに行くのだが、案外このスーパーは楽しい。季節の野菜がいっぱいあるし、海外の変わった食材もある。見るだけでも楽しい。それに試食も頻繁にやっている。
「奥様、こちら新商品のベーコンです。ご試食いかがですかぁ?」
明るいおばちゃんの声がする。
「奥様、どうぞ~っ」
ん?こっちに向かって言ってない?
声の方を向くと、おばちゃんが爪楊枝に刺した厚切りベーコンを差し出していた。
「いただきます」
にっこり笑いながらもらうが、内心ドキドキした。『奥様」だって。
そんな試食話を夕食を食べながら、笑い話として涼に話す。
「じゃあもう、嫁に来るか?綾美」
笑いながら涼は言うのだ。
真理亜ランチとは、真理亜もどきで婚約者を演じる事だ。
「ああ、まだやってくるだろうな。なるべく土日両方は避けたいんだけどな」
溜息を吐くが、
「マトリョーシカ・・・」
ブフッと、突然笑い出す。
余程ツボだった様だ。
週が明け、のんびりした平日が始まる。
小説を書いたり、料理教室に通ったり。案外綾美は楽しんでいる。今迄必死で生きてきた。充電期間と綾美は割り切る事にしている。
充電期間にバイト代迄もらえて、何だか涼には感謝だなと、最近思う事もある。なので、夕食に手間をかけるのも苦痛ではない。料理教室で覚えたものを涼に食べてもらい、美味しいと言ってもらえると凄く嬉しい。
今日は何にしようかな?
う~ん、トンカツ食べたいなぁ?
うんうん、普通は千切りキャベツだけど、ザワークラウト風のちょっと酸っぱいの添えようかな?冷蔵庫の中を確認し、足りないもねをメモしてスーパーに出かける。
比較的高級なスーパーしか近くにないので、毎回そこに行くのだが、案外このスーパーは楽しい。季節の野菜がいっぱいあるし、海外の変わった食材もある。見るだけでも楽しい。それに試食も頻繁にやっている。
「奥様、こちら新商品のベーコンです。ご試食いかがですかぁ?」
明るいおばちゃんの声がする。
「奥様、どうぞ~っ」
ん?こっちに向かって言ってない?
声の方を向くと、おばちゃんが爪楊枝に刺した厚切りベーコンを差し出していた。
「いただきます」
にっこり笑いながらもらうが、内心ドキドキした。『奥様」だって。
そんな試食話を夕食を食べながら、笑い話として涼に話す。
「じゃあもう、嫁に来るか?綾美」
笑いながら涼は言うのだ。
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