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 一度自分の部屋に戻り、掃除とか片付けをしてから夕食を食べに行き、その後ジオン様の部屋に行く。手にはパタさんから渡された野菜いっぱいのスープと果物が乗っているトレーがある。

 2人の部屋をノックするが、返事がないのでいつもながら勝手に入る。一旦トレーをミニキッチンに起き、午後作ったお粥をお水を足して温める。

 ジオン様の部屋をノックするが返事がないので、扉を開け様子を見る。呼吸も安定し、汗も午前中ほどはかいていない。

 「ジオン様、夕食の食べれますか?一度起きて下さい?」

 サイドテーブルを見ると、お水が空になっていた。しまった、足りなかったかもしれない。急いでおかわりのお水を水差し汲んで、マグカップにも入れる。

 「ああ、ジュリアすまないな」

 掠れた声で言われ、ドキリとする。

 気怠そうな動きで起き上がるジオン様は、異常に色っぽいのだ。

 起き上がったジオン様に水入りマグカップを渡すとゴクゴクと飲み干す。勢いよく飲んでいるせいで、口の端から少し溢れる。ソレを手の甲でグイッと拭う仕草が男っぽいし、飲み干している時の喉仏の動きもなんだかドキドキした。

 「おかわりのお水入れておきますね」

 マグカップにお水を入れ、水差しにも再び追加しておく。次に、食堂から貰ってきたトレーにお粥のマグカップを追加して、ジオン様に運んでいく。

 「色々世話をかけて本当にすまないな」

 スプーンを手に取り、スープを飲み・お粥を食べる。食べるスピードは午後よりも早い。あっと言う間に食べ終わり、果物も完食だ。

 薬を渡し飲んでいる所で、ラルク様が仕事を終えて帰ってくる。

 「あれ?ジュリアちゃん、どうしたの?」

 「お疲れです、ラルク様。ジオン様が風邪引いちゃって。あ、パジャマお借りしてジオン様に着せちゃいました」

 「ああ、それはいいけど。休みの日に手間かけさせてごめんね?今度またランチでも」

 「いいえ、大丈夫ですっ」

 また張り紙の嫌がらせされちゃう!!

 「ジオン様、お薬は1日3回飲んで下さいね?お医者さんは熱が下がれば大丈夫って言ってましたけと、ある分は飲み切って下さい。ラルク様、もし明日もジオン様が体調悪そうなら仕事の合間に顔出しますので、声かけて下さいね?じゃあ、帰りますね」

 「ジュリア、ありがとう」

 ジオン様の優しい笑顔に心臓はバクバクだ。

 鍋とトレーを持って部屋から出る。

 帰りに調理場に寄り、洗い物をしてから部屋に帰る。マグカップとスプーンは1組、来週返しに行かないとね。

 部屋に帰ったジュリアは、今日1日のジオン様の顔や声、キスの感触を思い出しながらゆっくりと眠りについた。



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