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 ゴリーの手が、アリアの肩に触れる寸前、手を払いのけ、身体がグラついた隙に思いっきり肩から体当たりし、ゴリーを後ろに倒す。

 ゴリーは白目を剥いてしまった。

 「あ~、アリア。やり過ぎ?」

 部屋の外にいた侍女から、一応用意していた毛布を受け取り、アリアは服を破られた侍女み包む。そして、外の侍女にゆっくり休みを取るように託した。
 
 外にいたランチェスの騎士を呼び、今の事の顛末を伝える。そして、ゴリーの目が覚める前に馬車にでも詰め込んで、帰路に着くように言う。勿論次回からは出入り禁止だ。

 騎士達はバタバタと支度をし、数分後には城から出て行った。そして騎士隊長が、

 「この度は誠に申し訳ありませんでした」
 
 と、頭を下げて帰って行った。




 やらかしてくれたお陰で、1日早くマリーに戻ってきてもらった。入れ替わり2日目の夜だ。

 「まあ、大変だったのね」

 マリーにも記憶に留めておいて欲しい出来事なので、ゴリーがやらかした事の説明をした。

 「2度と来ないといいんだけど」

 マリーは心配そうな顔で呟く。

 「そうね、でも今回の事は父様も諸外国に話すつもりだと言っていたからね。説得されても次は無いわ」

 そう。

 諸外国から爪弾きにあってしまえ!と思う。




 そして、特にその後はアリアの見習い騎士生活で困る事は無く、無事、騎士団候補生を卒業し、見習い騎士団の3年も無事に終える事が出来たのだ。

 16歳になったアリアは明日から、グリフィン騎士団員になる。


 
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