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1巻
1-1
しおりを挟むとある一軒家の話。
「そろそろ昼だけど、ご飯はなにかい?」
「あら、もうそんな時間でした?」
廊下続きの縁側で、乾燥させた青豆を選り分けていたおばあさんにおじいさんが声をかけた。
「ちょっと待ってくださいねぇ……そうね、焼きうどんでも作りますから」
「ああ、ゆっくりでいいぞ」
時計の針はもうすぐ正午を指そうとしていた。おばあさんはゆっくり立ち上がると、仕事を中断して台所に入っていく。
この、一軒家には、仲睦まじい老夫婦が住んでいた。
いつもにこにこと笑う、はつらつとした中にも凜とした芯を感じさせる若々しいおばあさんと、ハイカラで冗談の得意な愉快なおじいさん。二人は近所でも評判のおしどり夫婦だった。
おばあさんは料理が大変上手で、近所の奥様方の相談役であり知恵袋でもあった。
そんなおばあさんをとても大切にしているおじいさんは、新しもの好きでひょうきんな所が近所の旦那様方に人気の人物だ。
そして二人の共通の趣味はドライブという、活動的な老夫婦だった。
毎日のように朝から近所の人が訪ねてきてはお茶を飲んだり話をしたり、お土産を届けてくれたりと、充実した日々を送っていた。
「ばあさん、ネギは控えめに頼むよ」
「この歳で好き嫌いとか恥ずかしいですよ。おじいさん」
おじいさんは苦笑いで読んでいた新聞から顔を上げた。それはいたずらをした後のような子供っぽい表情で、料理をするおばあさんの背中を見つめていた。
「おじいさん、味付けはどうしますか? 醤油ですか?」
「出汁醤油が残っていたら、それがいいなぁ」
「ありますよ」
おばあさんは手際よく野菜とかまぼこを刻み、玉うどんを電子レンジで加熱し、具材とともにさっとフライパンに入れ、炒めて味をつける。
その慣れた手つきは、焼きうどんがおじいさんの好物であるのを物語っていて、実に軽快だった。
最後に油抜きした油揚げを刻んで加え、出汁醤油で味を整え皿に盛る。
その間に居間の座卓をおじいさんが、いそいそと片付け布巾で綺麗に拭いた。
「できましたよ」
「今日はかまぼこ入りか」
そうして二人一緒に昼食を食べ始めたのだった。
これが、二人が和やかに過ごした最後の時間の話である。
それからすぐ、おじいさんは軽めの風邪を引いた。
近所のかかりつけの医者に診てはもらったものの、翌週のなかばに体調は悪化して起き上がれなくなり、週明けには大きな病院に入院することになった。
「おじいさん、大丈夫ですか?」
「なぁに、ちょっと疲れが溜まってたんだろうよ。退院したら焼きうどんが食べたいなぁ」
そう言って力なく微笑むおじいさんは、その翌日に容態が急激に悪化して、そのまま帰らぬ人ととなった。
おじいさんの葬儀にはたくさんの人が参列し、温かく華やかに送り出すことができた。
おばあさんは気丈にしっかりと喪主を務めて、一人一人に今までの付き合いに対する感謝の言葉をかけていた。
それから、おばあさんはその家でひとり暮らしをすることになった。
今まで以上に慎ましやかな生活。それでも精一杯、毎日を大切に過ごす。
そんな生活が二年ほど続き、孫がこちらの大学に進学することが決まり同居の話が出た矢先に、今度はおばあさんが倒れた。……心不全だった。
それが近所に住む人々の知る老夫婦の最後である。
春になり、引っ越してきたのは老夫婦の孫娘だ。
「祖父母が生前、大変お世話になりました。今度こちらに住むことになりました、柊木すみかと申します。どうぞよろしくお願いします」
一軒、一軒、丁寧に挨拶に回る姿が初々しい。
孫娘は、会えば必ず挨拶をする。
大学生だというのに、町内会の集まりなどにはできるだけ参加する。そんな若い女性は珍しいので町内でも自然と話題になり、近所中のみんなが孫娘とおばあさんの姿を重ねては可愛がった。
そして最近は、よく訪ねてくる孫娘と同年代の青年にも近所の注目が寄せられていた。青年は孫娘を手伝って、町内会の力仕事やゴミ拾いに参加する。なにより人懐っこく、屈託のない笑顔がいい。
近所の者はみな言うのだ。「あの一軒家は笑顔を呼ぶ家だ」と。
孫娘は今日も幸せそうに挨拶をする。
訪ねてくる青年も笑顔で、二人の姿がとても微笑ましく見えるのだ。
あの一軒家の周りだけ、時間がゆっくり流れているようだと、みなが言う。
それを知らぬは、家の住人だけ。
一年目 春
一、おばあちゃんのレシピノート
その日はおばあちゃんが亡くなった日と同じ雨模様だった。しとしと降る雨が空気を冷やし、部屋の温度も下がって肌寒い。
大学への進学が決まり、私がおばあちゃんの家に移り住もうとしていた矢先におばあちゃんが亡くなった。
春からの同居を楽しみにしていた私は、とても悲しくて苦しかった。その気持ちを整理できぬまま、慌ただしさが落ち着き始めた頃に大学生になった。
かくして、おばあちゃんの家で、私のひとり暮らしが始まった。
柊木は母方の姓である。父は婿であり、家を継いだのは、二人姉妹の妹である母だった。
古くなってくすんだ「柊木」という表札に自分の名前を書き込んだ時、線で消されたおじいちゃんとおばあちゃんの名前を見て、一層ひとり暮らしを寂しく思った。
家はおばあちゃんの手で綺麗に整理されてはいたが、もう使わないであろう荷物が残されていて、引っ越してすぐに遺品の片付けを母から頼まれることになった。
実家からは新幹線で二時間半の距離。年の離れた小学五年生の弟がいることもあって、母はなかなかこちらへ通うことも難しい。
現在、この家の住人となった私が片付けを引き受けるのは必然だった。
家電や家具、食器類は私がそのまま使うことにしたので、あとは衣類の処分くらいでそれほど手間はかからなかった。
あらかた片付いて、残すはおばあちゃんの部屋だけになり、それまでと同様に遺品を整理していた私は、地袋の中から飾り気のない文箱のような桐の箱を見つけた。
その桐箱は他の荷物とは違ってホコリ一つなく、綺麗で丁寧に使い込まれている感じがした。
箱の中身に興味を覚え、それをおばあちゃんが愛用していた文机の上で開くと、中には何冊もの大学ノートが入っていた。
古ぼけて表紙の色が薄くなっているものもある。
「わあ、ずいぶん年季の入ったノート」
そっと手にとってページをめくる。
「なにこれ。凄い……」
ページいっぱいにびっしりと書かれているおばあちゃんの文字は、その性格をよく表していて、きっちりとした文字の並びに背筋が伸びる。
そのノートに書かれていたもの、それは料理の調理法つまりレシピだった。
そこには調理方法だけでなく、旬の野菜だとか、保存方法や野菜の皮の剥き方までが事細かに書き込まれていた。ページを読み進めると拙いがイラストなども描かれていて、市販の料理本に負けない……いや、それ以上の情報の宝庫だった。
「おばあちゃん、料理上手なのは知ってたけど、こんな風にレシピを残していただなんて……」
とにかく、ノートに載っているレシピの多彩さに驚く。和洋中、様々なレシピが調理のポイントと共に書き込まれていて、味の感想までもがそこにはあった。
おばあちゃんの知恵袋ならぬ味袋。ちょっとした財産に私は目を奪われてノートをめくり続けた。そして、そこに残るおばあちゃんの娘、つまり私にとっての母の好き嫌いの記述にくすりと笑ってしまう。
「お母さんってトマト嫌いだったんだ」
何冊目かのノートを手に取った時だった。ひらり、と一枚の紙が舞い落ちてきた。
その紙には、おばあちゃんの几帳面な文字で『受け継ぐものに贈ります』とあった。
おばあちゃんは、このレシピをいつの日にか母や伯母に託すつもりでいたのだろう。
「私が先に見ちゃってよかったのかな?」
ふと、そんなことを思ったが、私の母も伯母も料理にはあまり熱心ではない。仕事や育児、他の家事に忙しく、料理にはそんなに気を配っていなかったことを思い出す。
私は中学までは給食だったし、高校では学食派であった。家でも出来合いのお惣菜が並ぶことが多かったし、そんな中で育った私には母の手料理よりもコンビニ弁当のほうが身近であったように思う。手作りの代名詞である「お袋の味」は、私にとって未知の領域だ。
「あ。これ、食べたことある」
偶然開いたページにあったのは、ちらし寿司だった。
私がまだ小学生の頃、桃の節句におばあちゃんが作ってくれた記憶がある。
お店で買ってきた華やかなそれとはまったく違う、伝統的なちらし寿司がとても美味しくて、何度もおかわりをしたのを覚えている。
ふと思い出した記憶が懐かしく、鼻の奥がツンとした。おばあちゃんの死はまだ私の中では一つも割り切れていない、と改めて感じる。
私はノートを桐箱へ戻すと、泣きそうな顔のまま片付け作業に戻った。
処分するものを外へ出して、ガランとしたおばあちゃんの部屋だった場所を見渡す。
綺麗好きだったおばあちゃんの荷物は本当に少なくて、片付けも今日で終わりだろう。
私は桐箱をそっと持ち上げて部屋を後にした。
自室にしている部屋に戻り机に桐箱を乗せ、ベッドに寝転がって電話をかけると、今日は数コールで相手は出てくれた。
「あ、お母さん? 私。おばあちゃんの荷物の整理終わったよ」
『早かったわね。ありがとう』
「うん。もともとそんなに物はなかったし、家電とかそのまま使えるから」
『そうね』
「でね、地袋から桐箱が出てきたんだよ。その中にたくさんノートが入ってて、全部料理のレシピみたい。どうする?」
『え、今さらレシピなんて、お母さんは別に必要ないわよ』
「……じゃあ、私がもらっていいかなぁ」
『いいんじゃない? もう改めて教わりたい料理もないし。それより、料理を覚えたほうがいいのはあなたなんじゃない?』
お母さんがそれを言うか、と思ったがその言葉は呑み込んで、礼を言う。
『あ、すみか。私達来週辺り、そっち行けそうだから』
「わかった。じゃあね」
通話を終え、ポンとスマホを布団に投げる。
母はノートにはやっぱり興味がなかったか。私にはこれがどんな財産よりも価値があるように思ったのだけれど。
少し残念に思いながら、机の上の桐箱を見たのだった。
二、ちらし寿司と団欒
翌週の土曜日、私は台所に立っていた。
キッチンとは呼びづらい昔ながらの台所。不思議と落ち着くその空間で、私はおばあちゃんのノートを何度も確認しながら気合いを入れていた。
昼前には家族が来る。それまでに作れるだろうか? と、不安になるが、すでに材料は用意してしまったのだから作るしかない。
昨日の朝に思い立ち、大学の帰りにノートにあった必要な材料を一通り買い込んできたものの、いざ作るとなると覚悟が必要だった。
本格的な料理なんて初めてのことで、ドキドキと鳴る胸の鼓動が邪魔をする。
作ろうと思ったのは――ちらし寿司、である。
なにを思ったかぶっつけ本番。すし酢でさえ、市販のものではなく一から作ろうというのだから、自分でもおかしいったらない。
「まずは、お米よね?」
おばあちゃんのレシピノートを頼りに調理開始だ。といっても実際には……不安しかないのだが。
お米を研いだら、ザルに上げて水気を切る。
その間に、にんじん、れんこん、たけのこ、水で戻した干し椎茸を切る。
レシピノートにはれんこんは花形に飾り切りし、アク抜きのためにすぐに水にさらすとあったが、私には花形にする技術はないのでそのまま輪切りにして水にさらした。
椎茸は薄切りにして、戻した汁は使うので取っておく。
にんじんは拍子切りと、飾り付け用に花の形に型抜きしたものをいくつか用意した。
たけのこは上半分を薄切りにして、太さのある下半分を拍子切りにする。案の定、厚さが不揃いになってしまった。
炊飯器に研いだ米と一緒に切った具材を入れる。本来ならば具材は別々に煮て最後にすし飯に混ぜるらしいのだが、レシピノートには簡単な作り方も一緒に書いてあったので、初心者の私はそちらを選んだ。
目盛りより少なめの水と、味付けに醤油、酒、みりん、干し椎茸の戻し汁を入れて炊飯器のスイッチを押す。
つぎは錦糸卵。塩と砂糖で味をつけた溶き卵を目の細かいザルで漉す。
これは白身が残って錦糸卵に白い部分が出ないようにするために行うらしい。
少し多めに油をひいたフライパンを強火で熱し、十分に熱くなったら、それを濡れた布巾の上に置いて温度を均一にする。それからコンロに戻して、余分な油をキッチンペーパーで拭き取り、溶き卵を入れて弱火でフライパンを揺すりながら、均等な厚さになるように薄焼き卵を作る。
ジュワァッ、となるくらいの火加減というのは難しく、厚みにムラができてしまったがそれは初心者ゆえのご愛嬌だろう。これを細切りにして錦糸卵は完成……だが初めてのせいか、やはり細さもバラバラになってしまった。薄焼き卵ぐらい、簡単に作れると思っていたが加減は難しい。
「わりと難易度高い……」
そう言いながら次に取り掛かる。次は飾り付けに使う具材だ。
にんじんとれんこん、それに海老。先に塩を加えたお湯で野菜をさっと茹で、すくい取ってボウルに張った冷水で冷ます。茹でたお湯は捨てずに酒を少し加えて、今度は海老に火を通す。そして海老は熱いまま寿司酢に漬け込む。
四苦八苦しながら、作業を続けた。寿司酢もレシピノートにあった通りに、米酢、砂糖に塩を混ぜて作ってみた。
しばらくして具材入りの米が炊けたら、寿司桶に移して、海老を取り出した寿司酢を全体に回し入れる。
酢飯の基本として、寿司酢はご飯の一割の量で計算するらしい。ご飯を増量しても、ご飯の重さ割る十で寿司酢の量がちょうどよくなるそうだ。
寿司酢を回し入れたあとは、ご飯をしゃもじで縦に切るように手早く混ぜる。初めはシャバシャバしたしゃもじの軽い手応えが、そのうちに重い感触に変わったら混ぜるのをやめて、うちわで扇ぎながら冷ます。
ここで混ぜすぎてしまうと、ご飯が潰れてて水っぽくなってしまうらしい。冷ましながら時々ひっくり返して一気に冷ますと寿司飯にツヤが出るそうだ。
「わぁ、本当にツヤツヤ!」
仕上がったご飯を大皿に盛り付けて海苔を散らし、錦糸卵と海老、いくらやサーモン、桜でんぶを載せ、飾り用のにんじんとれんこんを散らす。
「あっ、三つ葉を忘れてた」
最後に彩りとして、三つ葉を載せたらこれで完成だ。
おばあちゃんのレシピノート通りの作り方。これで合っているはず。れんこんを花形に切るのは省いてしまったが、調味料の分量もノート通りの量で作った。初めてにしてはなかなかの出来映えだと自分では思う。今日はしなかったがキヌサヤを散りばめてもアクセントになるらしい。おばあちゃんの文字を追いながら、一通りの作業を終えてホッと胸をなで下ろした。
そうこうしているうちに、時刻は十一時半を回り、約束の時間になって玄関のチャイムが鳴る。
「わ、ギリギリだった。セーフ」
私はエプロンを外して、初めての「来客」を迎えるために玄関に向かった。
「すみか、久しぶりだな」
「お父さん、いらっしゃい」
少し疲れた表情の父は、荷物を降ろして肩を回した。
「おねぇちゃん久しぶりー! なんかいい匂いするー!」
弟が鼻をくんくんさせて、辺りを見まわす。
「徹もいらっしゃい。お腹すいたでしょ? 一応、昼ご飯とか用意したんだけど食べる?」
「食べる!」
弟は元気よく靴を脱ぎ捨てて、家に上がると一目散に居間に駆け込んだ。
「こら、徹! 走らない!」
母が最後に入って来て、私に土産だと実家の近所にある洋菓子店の焼き菓子を手渡してくれる。
それはなにげない行為だったが、自分が多少は「自立」したと周囲に認められたことを実感させるもので、少し寂しくなってしまった。けれど、そんなそぶりは見せないように笑って焼き菓子を受け取った。
「お母さん。すみかがお昼を用意してくれたらしいぞ」
「へえ、あなた自炊してるのね」
「できる時だけだよ」
両親と弟は、居間を通って隣の部屋にある仏壇の前に座り、線香を立てて手を合わせた。
その間に居間の座卓に取り皿を並べていると、いち早く弟がそばに寄ってくる。
「この匂いってお寿司?」
「ちらし寿司だよ。ちょっとだけ待って」
大皿に盛ったちらし寿司を、座卓に運んで真ん中に置くと、居間中に甘酸っぱい香りが広がって、弟のお腹をグウと鳴らす。
「お、凄いじゃないか」
「すみか、意外と料理上手じゃない」
「初めて作ったから、自信はないんだけどね」
「おねぇちゃん、僕、海老が食べたい!」
皿に取り分けて並べ、全員で手を合わせて、いただきます、と声を揃えた。
家族で囲む食卓にドクンと胸が高鳴るのは、久しぶりだからという理由だけではない。自分が一から作った手料理を、初めて家族に振る舞うことへの不安があった。
「ど、どうかな……」
「美味しい!」
弟の笑顔にホッとする。父も頷きながら食べてくれていた。
自分でも一口頬張ると、甘い中に酢の芯の通った香りがした。弾力のある米に染み込んだ寿司酢と野菜の旨味のハーモニー。そしてシャキシャキとほどよい野菜の口当たり。サーモンといくらの食感のバランスが良く、そして桜でんぶの色合いが綺麗で、とても優しい味だった。
そしてなんといっても懐かしかったのだ。ああ、これは……
「あら、これってまるで母さんの味だわ」
母はすぐにそれに気がついたようだ。
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