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4章
7日目
しおりを挟む着替えたらコテージ前の広場でグレンも一緒にストレッチ。
終わったら馬車に戻って朝ごはんのノーマル塩スープとオーク肉の串焼きを作っていく。
またグレンに火の番を頼み、私は塩スープ。
出来上がったらみんなで食べる。
「…だいぶ早い。ここまで魔物に遭遇しないのは珍しい。このまま進めればあと2日で着くだろう」
「1日早まった感じ?」
「…そうだな」
「分かった!」
出発するので私達は馬車へ。
馬車からコテージの空間に入る。
「ねぇねぇ。みんなでグレンとポラルをコテージの中案内してあげてくれない?ポラルもいきなり自由にして良いって困っちゃったよね?ごめんね」
〔ダイジョ…デス〕
『そうね。良いわよ』
クラオルとグレウスは私からグレンに移る。
グレンの右肩にクラオル、左肩にグレウス、頭にポラル。
ポワポワと左右に浮かぶエルミスとプルトン。
(小動物に好かれる心優しいヤンキーみたいな図だな)
「一番詳しいのはクラオルとグレウスだと思うからよろしくね!案内が終わったら自由にしてて良いからね」
『分かったわ!』
『はい!』
みんなを送り出したら錬金部屋へ。
鉱石を取り出し、本のレシピ通りにポーションの入れ物を作っていく。
イメージは中の物が劣化しない試験管。
ガラス製の試験管を大量に作っていく。
作った後に蓋がない事に気が付いてメニューを開くと無限収納が光っている事に気が付く。
(ん?なんだ?何か送ってくれたのかな?)
無限収納をタップして開き、下の方に魚、魚、魚、魚…大量の色んな種類の魚。
そして木、木、木、木、木…これまた大量の色んな種類の木。
更に下には世界地図と、世界のダンジョン地図。
(わぉ…魚はアクエスパパで木はガイ兄かな?)
ありがたく貰っておこう!
魚食べたかったし!
魚はまとめて食材フォルダへ。
木はまとめて木工フォルダへ。
世界地図と世界ダンジョン地図は1度出して見てみる。
(私が今いるキアーロ国がここで…ガルドさん達が言ってたのはアプリークムって国だよね…うわぁ…結構遠いな…)
ちょっと見なきゃ良かったかもと思いながらしまう。
次に世界ダンジョン地図を見てみる。
(ふむふむ。発見されているのと発見されていないのも載ってるのね。ありがたいわ!)
こちらもざっと見てからしまって、もう一度メニューを開きマップを更新しておく。
世界地図に更新はされたけど、詳細はやっぱり現地に行かないと分からないらしい。
マップを更新したら無限収納の木工フォルダを開いて新しく増えた木に鑑定をかけていく。
「あったあった!コルクもどき!さすがガイ兄!アクエスパパが送ってくれた魚はまた夜にでもチェックしよっと」
ガイ兄が送ってくれた木を取り出して試験管の蓋を作る。
1本作ってみてちゃんと蓋になるかを水で実験する。
あ。コルクに防水加工しないとダメっぽいな…
失敗したコルクを外して新しいのを防水加工して試す。
(うん。大丈夫っぽい)
このまま作っちゃおうと風魔法を使い蓋を量産して全てに防水加工を施す。
試験管と蓋が出来たらポーションの作成開始!
錬金部屋に置いてあった一口コンロより小さいコンロに小さなテーブル型の金属の網をセットして上にビーカーを乗せる。初級ポーションの材料の薬草2種を出して風魔法で粉々にしてからビーカーに入れて水魔法の水で煮出していく。
マドラーみたいな棒でかき混ぜているとキラキラし始める。
(んん?なんで光ってんの?)
よく分からないけどそのままかき混ぜていると一瞬ポワァっと光った。
(完成?)
ビーカーの中身を濾して試験管に移し、氷魔法で冷ましたら鑑定をかけてみる。
上等初級ポーション
・綺麗な魔力の者が作成した上等初級ポーション
・普通の初級ポーションより怪我を回復させる
・気力、体力も回復する
・製作者:セナ・エスリル・ルテーナ
え…マジか…初めて作ったのに…
しかも製作者とか名前出ちゃうの?
これ出ない様にならないかな?
もう1回チャレンジ。
同じやり方で混ぜる時に“名前出るな”と思いを込めながら作る。
ポワァっと光ったら終わり。
再度鑑定してみる。
上等初級ポーション
・綺麗な上質の魔力の者が作成した上等初級ポーション
・普通の初級ポーションより怪我を回復させる
・気力、体力も回復する
・製作者:匿名希望
(おぉ!出来た!)
もう1回チャレンジ。
今度は“治れ。名前出るな。治れ。名前出るな”と念じながら作ってみる。
出来たら鑑定。
高等初級ポーション
・綺麗な上質の魔力の者が作成した高等初級ポーション
・普通の初級ポーションより大幅に怪我を回復させ、回復量は中等中級ポーション並
・気力、体力も大幅に回復する
・製作者:匿名希望
(おぉ!念じるだけで変わるのね!素晴らしい!)
もう一度、今度はヒール水に変えて混ぜる時に“治れ。出るな”と念じながら作る。
出来たら鑑定。
最上等初級ポーション
・綺麗な上質の魔力の者が作成した最上等の初級ポーション
・普通の初級ポーションよりかなり大幅に怪我を回復させ、回復量は上等中級ポーション並
・気力、体力もかなり大幅に回復する
・製作者:匿名希望
(おおお!私才能あるんじゃない?あ。スキルのおかげか!パパ達に感謝だね!)
作ったポーションを全て試験管に移して無限収納にしまう。
テンションが上がり最上等の初級ポーションを量産しているとクラオルから時間の念話が届いたので作っているので最後にして試験管に移し、急いで空間のドアに向かう。
『遅いわよ!』
「ごめーん!」
今日はグレンまで土まみれ。
みんなにクリーンをかけて馬車に戻る。
戻るとすぐにノック音が。
(危な!間に合って良かった!)
馬車を降りてハーブスープを作る。
串焼きはパブロさんとフレディ副隊長。
食べたら出発。
私達は馬車からコテージへ。
みんなと別行動でまた錬金部屋へ。
初級ポーションが作れたからマジックポーションや解毒ポーション、麻痺解除ポーションも作る。
解毒ポーションの材料に体力ポーションの材料を混ぜた物やマジックポーションに体力ポーションの材料を混ぜた物も作るってみる。
ゲームのアイテムみたいに出来てしまった!
(やばい!面白い!)
色々実験で混ぜまくっていたら毒薬や麻痺薬、睡眠薬、混乱薬も出来た。
これは…出したらダメなやつだな。
普通に毒薬が出来たので、ポイズンスライムの核を煮たらどうなるんだろうと煮てみる。
魔力水がトロトロの毒水に変わった。
(へぇ!面白い!これ何かに使えないかな?他のスライムも試してみたいな)
実験をしてたらクラオルに呼ばれたので片付けて空間のドアに向かう。
またグレンも土まみれ。
みんなして何してるの?
みんなにクリーンをかけて馬車に戻る。
ノック音を待って外に出る。
一昨日がポトフで昨日がビシソワーズだったから今日はブラン団長が気に入ったミネストローネ。
串焼きはパブロさんとフレディ副隊長。
「明後日の昼過ぎに着く予定だ」
「はーい!着いたらどうするの?」
「王城に報告だな」
「え?私も?私お店見て回りたいから用がある時だけにして欲しい。偉い人とか貴族とかもう関わりたくない…」
檻を見つめながら言う。
(空気読んで!お城なんて堅苦しい所勘弁だから空気読んで!お願いよ!)
「…そうだな。ならば宿を用意させよう」
「本当!?ありがとう!とっても嬉しい!」
(やったー!宿屋さんなら自由に行動出来るじゃん!)
「…嬉しそうだな」
「うん!カリダの街になかった物売ってるかなぁ?」
「…そうだな。色々売っている。専門店も多い」
「わぁー!楽しみ!」
その後少し話しをしてから馬車に戻る。
コテージに行きお風呂に入ってから主寝室のベッドへ。
モフモフしてたら睡魔がやってきてそのまま眠る。
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