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第70話
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エレベーターで幻の11階層を目指すべく、すごく狭い中でボタンをぽちぽちと押して上がり下がりしている。
ルハは泡吹いてそろそろ限界そうだけど、流石にもう戻れないんだよねぇ……。
「あ、そろそろ乗り込む人が来ますわ」
「乗り込む人?」
「えぇ。途中で乗り込む女性が現れたらほぼ確実に行けますわ」
そう言いながらボタンを押して、扉が開く。すると目の前に女性が現れて乗ろうとしたのだが……。
『……えっ』
:女の人めっちゃ困惑してるwww
:そ り ゃ そ う
:八尺様&くねくね&邪視が乗ってるエレベーターってなんなんw
:女幽霊(?)よ、これがサクたんだ
:お前ェのスペースねぇから!
――ウィーン。
女性が困惑したままエレベーターの扉は閉じた。
そして、リリーは無言で次の階層のボタンを押す。
「え、いいの?」
「まぁ……エンカウントしたらいいと思いますわ。知りませんけど」
そのままボタンを押し続けること数分、最後の階層である4階を押すと、その階では止まらずに下がり続け始めた。
そして10階を通り過ぎ、目的地である存在しないはずの11階層へと到着する。
「到着したー!」
幻の11階層。そこに広がっていたのは……。
:駅?
:なぜにダンジョンに駅が……
:まぁダンジョンは生き物とか土地とかの思いが強く反映されるとか言われてるし
:これも幻獣の影響かね
:どんどん行こうぜ!
:待て、電車の怪異と言えばアレじゃんね……
先ほどのエレベーターと言い、まるで僕らを奥へ奥へと向かわせるように丁度いいタイミングでアナウンスが流れ始める。
ザーッと砂嵐が混じっていて聞き取りづらいが、そろそろ到着するらしい。
――ガタンガタン……ガタンガタン……。
僕らの前に電車が到着し、さぁどうぞと言わんばかりにドアが開く。
「乗って大丈夫なやつなの?」
「えぇ。逆に乗らなければ最奥部まで辿りつけませんの。さ、行きますわよ」
「もうかえりたいよぉ……」
言われるがまま電車内に入る。地上で走っている電車と比べても遜色ないけれど、どこな異質さが感じ取られた。
二人にもどうかと聴こうと思い振り返るが、そこに二人の姿は消えて無くなっている。
「あれ? 二人ともいなくなっちゃった!?」
:気をつけろ! 新たなスタ○ド攻撃を受けているッ!
:深夜配信じゃなくてよかった……
:あまり怖い配信をしないほうがいい。漏らしてしまうぞ?(俺らが)
:分断された……ってコト!?
:あれ、ルハちゃん終わったくね?ww
:ジ・エンドってね
:多分別車両に転移したんだと思う
電車のドアは閉まり、引き返そうにも引き返さなかったため、リスナーさんのコメントを信じて座席に座る。
列車が動き出したその時、アナウンスが流れ始めた。
『ザ、ザーッ……。次は~、エグリダシ~、エグリダシでございます』
「へぇー。変な駅名だな~」
電車に揺られながらアナウンスを聞いていると、貫通扉からゾロゾロと誰かがやってくる。
目が血走っており、服は赤い飛沫模様がついていて、ハンマーやペンチ、包丁などを持ったお猿さんがやってきたのだ。
:ヒェッ
:怖すぎなんだが!!
:夢に出てくるって
:↑出てきたら助からないゾ♡
:あ^~、SAN値が減る音~
:魔物・猿夢電車。乗ったが最後で、ダンジョン外の夢の中に現れるようになる魔物。見逃されるかタヒぬかでしか逃れられない。
:えぐいてェ!!
:サクたんの夢に侵入する奴が現れたら助けてくれるってことだな
:ポジティブ思考すぎんだろ……
お猿さんたちは僕を囲み、ジーっと見つめ始める。
うーん……どうやら諦めるしかないのかも。
「降参だよ、独り占めは良くないってことだよね。はいっ、どーぞ!」
『ウキキ?(困惑)』
『ウーキキ(把握)』
『ウッキー!!(歓喜)』
一房のバナナをちぎり、お猿さんたちに分け与えた。
:草
:サクたんは 猿夢を テイムした!
:サルユメイズバナナフレンド
:やっぱりバナナが世界を救うのか!?
:まぁだろうとは思ってたよww
:サクたんなら心配ないけど……
:せやね。二人が心配や
:ルハちゃん視点見て~w
# # #
――一方その頃、リリーはというと……。
『次は~、キリキザミ~、キリキザミでございます』
咲太と同様に貫通扉から武器を持った猿たちがやってくる。
リリーはその姿を見て、プルプルと震えていた。
「ふざけないで下さいまし……。そんな……っ、そんな切れ味が良さそうな刀でこのワタクシを切り刻もうとっ!!? 甘い! 甘々ですわ~!!
こうなったら……ワタクシがお手本をお見せ致しますわ」
フリフリのスカートに手を突っ込み、そこからとある武器を取り出す。
――ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!
豪快なエンジン音を立てながら取り出したのはチェーンソーだった。
リリーのお気に入り武器その二である。その一はもちろんロケットランチャーで、他にはパイルバンカーなどもある。まるでお嬢様とは思えない武器編成だ。
「まず! 切れ味は悪くするが吉です! その方が相手を苦しめられるからですわ。そして何より致命傷は避けることですわ~!
手始めに[自主規制]を[自主規制]して、その中に[自主規制]をしますわよ!! 拷問内容を事前に伝えるインフォームドコンセントを大事にしてくださいまし!!!」
『『『ウ、ウキャァアーー!!!』』』
「お~~っほっほっほ!!!」
とある車両の中では、お嬢様の高笑いとエンジン音、そして猿たちの悲鳴が上がっていた……。
――さらにその頃、また別の車両では……。
「あ、うぅぁ……さくたぁ、りりぃ……!!」
――ガキンッ! ドゴォォンッ!! バチッ!!!
ルハが乗っている車両では、猿夢vs八尺様&くねくね&邪視というカオスなバトルが繰り広げられていた。
咲太以外の人間には興味がないが、同じ攻略者仲間と断定した三人はルハを守るために戦っている。
そんなことは知らないルハは怖さが臨界点まで達しており、恐れていた事態が引き起こされた。
「ぁ……。あ、ぅあぁぅぅ……。ぐすっ、ひっぐ……さくたぁーー!!!」
上も下も、まるで幼い子供のように泣き喚いてしまったのだ……。
ルハは泡吹いてそろそろ限界そうだけど、流石にもう戻れないんだよねぇ……。
「あ、そろそろ乗り込む人が来ますわ」
「乗り込む人?」
「えぇ。途中で乗り込む女性が現れたらほぼ確実に行けますわ」
そう言いながらボタンを押して、扉が開く。すると目の前に女性が現れて乗ろうとしたのだが……。
『……えっ』
:女の人めっちゃ困惑してるwww
:そ り ゃ そ う
:八尺様&くねくね&邪視が乗ってるエレベーターってなんなんw
:女幽霊(?)よ、これがサクたんだ
:お前ェのスペースねぇから!
――ウィーン。
女性が困惑したままエレベーターの扉は閉じた。
そして、リリーは無言で次の階層のボタンを押す。
「え、いいの?」
「まぁ……エンカウントしたらいいと思いますわ。知りませんけど」
そのままボタンを押し続けること数分、最後の階層である4階を押すと、その階では止まらずに下がり続け始めた。
そして10階を通り過ぎ、目的地である存在しないはずの11階層へと到着する。
「到着したー!」
幻の11階層。そこに広がっていたのは……。
:駅?
:なぜにダンジョンに駅が……
:まぁダンジョンは生き物とか土地とかの思いが強く反映されるとか言われてるし
:これも幻獣の影響かね
:どんどん行こうぜ!
:待て、電車の怪異と言えばアレじゃんね……
先ほどのエレベーターと言い、まるで僕らを奥へ奥へと向かわせるように丁度いいタイミングでアナウンスが流れ始める。
ザーッと砂嵐が混じっていて聞き取りづらいが、そろそろ到着するらしい。
――ガタンガタン……ガタンガタン……。
僕らの前に電車が到着し、さぁどうぞと言わんばかりにドアが開く。
「乗って大丈夫なやつなの?」
「えぇ。逆に乗らなければ最奥部まで辿りつけませんの。さ、行きますわよ」
「もうかえりたいよぉ……」
言われるがまま電車内に入る。地上で走っている電車と比べても遜色ないけれど、どこな異質さが感じ取られた。
二人にもどうかと聴こうと思い振り返るが、そこに二人の姿は消えて無くなっている。
「あれ? 二人ともいなくなっちゃった!?」
:気をつけろ! 新たなスタ○ド攻撃を受けているッ!
:深夜配信じゃなくてよかった……
:あまり怖い配信をしないほうがいい。漏らしてしまうぞ?(俺らが)
:分断された……ってコト!?
:あれ、ルハちゃん終わったくね?ww
:ジ・エンドってね
:多分別車両に転移したんだと思う
電車のドアは閉まり、引き返そうにも引き返さなかったため、リスナーさんのコメントを信じて座席に座る。
列車が動き出したその時、アナウンスが流れ始めた。
『ザ、ザーッ……。次は~、エグリダシ~、エグリダシでございます』
「へぇー。変な駅名だな~」
電車に揺られながらアナウンスを聞いていると、貫通扉からゾロゾロと誰かがやってくる。
目が血走っており、服は赤い飛沫模様がついていて、ハンマーやペンチ、包丁などを持ったお猿さんがやってきたのだ。
:ヒェッ
:怖すぎなんだが!!
:夢に出てくるって
:↑出てきたら助からないゾ♡
:あ^~、SAN値が減る音~
:魔物・猿夢電車。乗ったが最後で、ダンジョン外の夢の中に現れるようになる魔物。見逃されるかタヒぬかでしか逃れられない。
:えぐいてェ!!
:サクたんの夢に侵入する奴が現れたら助けてくれるってことだな
:ポジティブ思考すぎんだろ……
お猿さんたちは僕を囲み、ジーっと見つめ始める。
うーん……どうやら諦めるしかないのかも。
「降参だよ、独り占めは良くないってことだよね。はいっ、どーぞ!」
『ウキキ?(困惑)』
『ウーキキ(把握)』
『ウッキー!!(歓喜)』
一房のバナナをちぎり、お猿さんたちに分け与えた。
:草
:サクたんは 猿夢を テイムした!
:サルユメイズバナナフレンド
:やっぱりバナナが世界を救うのか!?
:まぁだろうとは思ってたよww
:サクたんなら心配ないけど……
:せやね。二人が心配や
:ルハちゃん視点見て~w
# # #
――一方その頃、リリーはというと……。
『次は~、キリキザミ~、キリキザミでございます』
咲太と同様に貫通扉から武器を持った猿たちがやってくる。
リリーはその姿を見て、プルプルと震えていた。
「ふざけないで下さいまし……。そんな……っ、そんな切れ味が良さそうな刀でこのワタクシを切り刻もうとっ!!? 甘い! 甘々ですわ~!!
こうなったら……ワタクシがお手本をお見せ致しますわ」
フリフリのスカートに手を突っ込み、そこからとある武器を取り出す。
――ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!
豪快なエンジン音を立てながら取り出したのはチェーンソーだった。
リリーのお気に入り武器その二である。その一はもちろんロケットランチャーで、他にはパイルバンカーなどもある。まるでお嬢様とは思えない武器編成だ。
「まず! 切れ味は悪くするが吉です! その方が相手を苦しめられるからですわ。そして何より致命傷は避けることですわ~!
手始めに[自主規制]を[自主規制]して、その中に[自主規制]をしますわよ!! 拷問内容を事前に伝えるインフォームドコンセントを大事にしてくださいまし!!!」
『『『ウ、ウキャァアーー!!!』』』
「お~~っほっほっほ!!!」
とある車両の中では、お嬢様の高笑いとエンジン音、そして猿たちの悲鳴が上がっていた……。
――さらにその頃、また別の車両では……。
「あ、うぅぁ……さくたぁ、りりぃ……!!」
――ガキンッ! ドゴォォンッ!! バチッ!!!
ルハが乗っている車両では、猿夢vs八尺様&くねくね&邪視というカオスなバトルが繰り広げられていた。
咲太以外の人間には興味がないが、同じ攻略者仲間と断定した三人はルハを守るために戦っている。
そんなことは知らないルハは怖さが臨界点まで達しており、恐れていた事態が引き起こされた。
「ぁ……。あ、ぅあぁぅぅ……。ぐすっ、ひっぐ……さくたぁーー!!!」
上も下も、まるで幼い子供のように泣き喚いてしまったのだ……。
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