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第23話
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ワタガシの能力を見たリスナーさんたちは大盛り上がりしており、コメント欄は滝のように流れている。
:【幻獣:黄泉蜘蛛】。死んだ生物を黄金の糸で蘇らせることが可能な蜘蛛。死んでから時間が経過していればいるほど、必要な糸の量が増える。
:ヤベェええええ!?!?
:つまりゾンビ戦法が手軽にできるってコト!!?
:死者蘇生とかもう誰も勝てねぇよw
:サクたん無双伝説(本人はひ弱)幕開けだ~!
:芥川の蜘蛛の糸やな
:地獄どころか天国にいる人も引き摺り下ろしてそうなんですけどww
「ワタガシ眠くなった?」
『……シュー……』
「お疲れ様、ありがとね! おやすみ~」
どうやら糸を吐きすぎると眠気がやってくるらしく、ウトウトしだしていた。ワタガシをリュックに呼ぶと、中に戻って眠り始める。
なぜここに連れてきてこの検証をしたのかというと、昔飼っていたペットが亡くなってしまった際にワタガシが蘇らせたことがあり、ダンジョンで素材化した子も蘇るのかなと思ったからだ。
蘇った暗黒竜は何が何だかわからないようでキョロキョロと辺りを見渡していたが、僕を見つけた途端に顔を擦り寄せてきた。
「あはは! くすぐったいよー。やっぱりドラゴンって人懐っこくて可愛いよね!」
「懐くのは恐らくサクたんだけじゃぞ」
「こんなに可愛いのに……。あ、じゃあオフ会みたいなの開いて、リスナーさんたちがドラゴンたちとふれあえる機会作ろっかな!!」
「死者が出る。やめるのじゃ」
:黒狐ちゃんの言う通りww
:やめてくださいタヒんでしまいます
:※ドラゴンは基本的に人類絶対穀すマンです
:触れ合おうもんなら腕食いちぎられるぞww
:良い子は絶対サクたんの真似しないでね!
:↑する前に消し炭にされるわ……w
:ブッ穀されると思ったなら、その時スデにドラゴンの行動は終わっているんだッ!
:俺たちは見てるだけでハラハラしてんのよw
どうやらドラゴンたちのふれあい広場は却下らしい。いい案だと思ったんだけどなぁ……。
渋々僕のチャンネルのオフ会の案は破棄し、先に進む。
だいぶ奥まで進んできたので、強そうなトカゲやドラゴンも仲間になっており、初配信以来のレッドドラゴンにも再会できた。
そして、広々とした空間とそこの中心にいる何かが奥に見えた。
「ふむ……そろそろボス部屋じゃな」
「じゃあ僕にも攻撃してくるのかー……」
「ここのボスは再生能力が尋常ではない、Sランクに近しいほど強いAランクの魔物――〝イモータルドラゴン〟じゃ」
『グギャァアアアアアーーッッ!!!!』
左右不対象で、所々盛り上がった筋肉と突き出た骨があるドラゴン。この暗黒竜と同じくらいのサイズだが、動きはノロノロしている。
「日曜日の配信のように傷つかれたら、儂も堪忍袋の尾が切れそうになってしまうかもしれん。じゃから、儂に乗るといい』
「わっ! やったー、おっきいモフモフだー!!」
『フフフ……存分に堪能するが良いぞ』
クロコは元の大きい狐の姿に戻ったので、僕はモッフモフな体に飛びついて背中にしがみついた。
:は!?!?
:えっ!!!!
:黒狐ちゃん幻獣だったんかい!!!!
:うぉ♡ もっふもふ♡♡
:幻獣の九尾黒狐じゃねぇか!!
:つけ耳つけ尾にしてはリアルに動くなと思ってたんよw
あまみやch:あ゛あ゛あ゛あ゛!! 本当にやばいわ!? 今からモフったり吸いに行っていいかしら!?! 禁断症状出てきたから!!!!
:あまみやちゃん限界化してて草
:クールビューティの殻を破ったあまみやちゃんはね、強いよ
:キャラ崩壊いいゾ~ww
何やら怖い天宮城さんは一旦放っておき、ドラゴンに目を向ける。
僕のパーティーメンバーに加わったトカゲやドラゴンたちが攻撃してくれているが、全く効いている様子はない。
「クロコ、どうやったら倒せるの?」
『奴の骨のどこかに核がある。それを潰せば一瞬で片がつくのじゃがな』
「探すの面倒くさそうだね……」
いや、でも待てよ? わざわざ探さなくても、全部無くしちゃえば問題ないんじゃないかな?
ちゃんとした姿をお披露目できてない幻獣も連れてきているしちょうどいい!
「クロコ、ここは僕に任せてよ!」
『何か策があるのじゃな? 解った。儂は何事にもサクたんを優先するつもりじゃからのう』
とりあえずボス部屋の壁に張り付いていてもらい、僕は暗黒竜を呼んだ。
「暗黒竜って呼ばれてるならさ、地面を真っ暗にすることってできたりする!?」
『グルル……グォー!!!』
「ありがとう、任せたよ!」
暗黒竜は大きな口を開け、真っ黒なブレスを吐き始める。みるみる地面は深淵のような暗さとなり、あの子をいつでも呼べるような状態となった。
あの時はただ拘束をしてもらっただけだし、ちゃんとかっこいいところも見せたいよね。
「食べていいよ――〝ウオカゲ〟っ!!」
――ザパァァンッッ!!!!
『ガァァアーーッッ!!!!』
暗闇から飛び出したのは、山すら飲み込んでしまうのではないかと思えるくらい巨大な顎門。体を包む黒炎のような影に、その隙間からギラギラ煌めく瞳。
ボスであるドラゴンはなすすべなく、文字通りウオカゲの餌食となった。
:ウオカゲが決めたーーッ!?!?
:ゾワッとしたわww
:怖すぎですw
:サメ映画見てる気分だわ
:デカすぎんだろ……
:前の配信では頭だけだったからなぁ。にしてもえっぐww
:ちまちま探すのは洒落臭いからな!
:ボスドラゴン「やってらんねー……」
「流石ウオカゲだね! 美味しかった?」
『ガゥァ……』
「…………ごめんね」
ドラゴンを食べ終えて再び影に潜ったたウオカゲは、頭だけ出している。眉は存在しないが、垂れ下がっているように見えた。
:美味しくなかったんかいww
:まぁ見るからに不味そうだし……
:あれ、ウオカゲ可愛いぞ?w
:幻獣にも好き嫌いあるんやなぁ
ま、まぁ……ボスは倒せたし、一件落着!
:【幻獣:黄泉蜘蛛】。死んだ生物を黄金の糸で蘇らせることが可能な蜘蛛。死んでから時間が経過していればいるほど、必要な糸の量が増える。
:ヤベェええええ!?!?
:つまりゾンビ戦法が手軽にできるってコト!!?
:死者蘇生とかもう誰も勝てねぇよw
:サクたん無双伝説(本人はひ弱)幕開けだ~!
:芥川の蜘蛛の糸やな
:地獄どころか天国にいる人も引き摺り下ろしてそうなんですけどww
「ワタガシ眠くなった?」
『……シュー……』
「お疲れ様、ありがとね! おやすみ~」
どうやら糸を吐きすぎると眠気がやってくるらしく、ウトウトしだしていた。ワタガシをリュックに呼ぶと、中に戻って眠り始める。
なぜここに連れてきてこの検証をしたのかというと、昔飼っていたペットが亡くなってしまった際にワタガシが蘇らせたことがあり、ダンジョンで素材化した子も蘇るのかなと思ったからだ。
蘇った暗黒竜は何が何だかわからないようでキョロキョロと辺りを見渡していたが、僕を見つけた途端に顔を擦り寄せてきた。
「あはは! くすぐったいよー。やっぱりドラゴンって人懐っこくて可愛いよね!」
「懐くのは恐らくサクたんだけじゃぞ」
「こんなに可愛いのに……。あ、じゃあオフ会みたいなの開いて、リスナーさんたちがドラゴンたちとふれあえる機会作ろっかな!!」
「死者が出る。やめるのじゃ」
:黒狐ちゃんの言う通りww
:やめてくださいタヒんでしまいます
:※ドラゴンは基本的に人類絶対穀すマンです
:触れ合おうもんなら腕食いちぎられるぞww
:良い子は絶対サクたんの真似しないでね!
:↑する前に消し炭にされるわ……w
:ブッ穀されると思ったなら、その時スデにドラゴンの行動は終わっているんだッ!
:俺たちは見てるだけでハラハラしてんのよw
どうやらドラゴンたちのふれあい広場は却下らしい。いい案だと思ったんだけどなぁ……。
渋々僕のチャンネルのオフ会の案は破棄し、先に進む。
だいぶ奥まで進んできたので、強そうなトカゲやドラゴンも仲間になっており、初配信以来のレッドドラゴンにも再会できた。
そして、広々とした空間とそこの中心にいる何かが奥に見えた。
「ふむ……そろそろボス部屋じゃな」
「じゃあ僕にも攻撃してくるのかー……」
「ここのボスは再生能力が尋常ではない、Sランクに近しいほど強いAランクの魔物――〝イモータルドラゴン〟じゃ」
『グギャァアアアアアーーッッ!!!!』
左右不対象で、所々盛り上がった筋肉と突き出た骨があるドラゴン。この暗黒竜と同じくらいのサイズだが、動きはノロノロしている。
「日曜日の配信のように傷つかれたら、儂も堪忍袋の尾が切れそうになってしまうかもしれん。じゃから、儂に乗るといい』
「わっ! やったー、おっきいモフモフだー!!」
『フフフ……存分に堪能するが良いぞ』
クロコは元の大きい狐の姿に戻ったので、僕はモッフモフな体に飛びついて背中にしがみついた。
:は!?!?
:えっ!!!!
:黒狐ちゃん幻獣だったんかい!!!!
:うぉ♡ もっふもふ♡♡
:幻獣の九尾黒狐じゃねぇか!!
:つけ耳つけ尾にしてはリアルに動くなと思ってたんよw
あまみやch:あ゛あ゛あ゛あ゛!! 本当にやばいわ!? 今からモフったり吸いに行っていいかしら!?! 禁断症状出てきたから!!!!
:あまみやちゃん限界化してて草
:クールビューティの殻を破ったあまみやちゃんはね、強いよ
:キャラ崩壊いいゾ~ww
何やら怖い天宮城さんは一旦放っておき、ドラゴンに目を向ける。
僕のパーティーメンバーに加わったトカゲやドラゴンたちが攻撃してくれているが、全く効いている様子はない。
「クロコ、どうやったら倒せるの?」
『奴の骨のどこかに核がある。それを潰せば一瞬で片がつくのじゃがな』
「探すの面倒くさそうだね……」
いや、でも待てよ? わざわざ探さなくても、全部無くしちゃえば問題ないんじゃないかな?
ちゃんとした姿をお披露目できてない幻獣も連れてきているしちょうどいい!
「クロコ、ここは僕に任せてよ!」
『何か策があるのじゃな? 解った。儂は何事にもサクたんを優先するつもりじゃからのう』
とりあえずボス部屋の壁に張り付いていてもらい、僕は暗黒竜を呼んだ。
「暗黒竜って呼ばれてるならさ、地面を真っ暗にすることってできたりする!?」
『グルル……グォー!!!』
「ありがとう、任せたよ!」
暗黒竜は大きな口を開け、真っ黒なブレスを吐き始める。みるみる地面は深淵のような暗さとなり、あの子をいつでも呼べるような状態となった。
あの時はただ拘束をしてもらっただけだし、ちゃんとかっこいいところも見せたいよね。
「食べていいよ――〝ウオカゲ〟っ!!」
――ザパァァンッッ!!!!
『ガァァアーーッッ!!!!』
暗闇から飛び出したのは、山すら飲み込んでしまうのではないかと思えるくらい巨大な顎門。体を包む黒炎のような影に、その隙間からギラギラ煌めく瞳。
ボスであるドラゴンはなすすべなく、文字通りウオカゲの餌食となった。
:ウオカゲが決めたーーッ!?!?
:ゾワッとしたわww
:怖すぎですw
:サメ映画見てる気分だわ
:デカすぎんだろ……
:前の配信では頭だけだったからなぁ。にしてもえっぐww
:ちまちま探すのは洒落臭いからな!
:ボスドラゴン「やってらんねー……」
「流石ウオカゲだね! 美味しかった?」
『ガゥァ……』
「…………ごめんね」
ドラゴンを食べ終えて再び影に潜ったたウオカゲは、頭だけ出している。眉は存在しないが、垂れ下がっているように見えた。
:美味しくなかったんかいww
:まぁ見るからに不味そうだし……
:あれ、ウオカゲ可愛いぞ?w
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ま、まぁ……ボスは倒せたし、一件落着!
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