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自己満足の精神支配

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 古来より、その世界には、精神的な生命体がいた。

 それらは、空気中にある微細な細菌が連携して、電磁波などで連携をとってネットワークを形成していた。

 そしてそれらは、人々を支配していた。





 彼らができるのは、微弱なことだけ。

 微弱に囁くことだけ。

 だが、人々はその囁きによって、仮想の人格を作り上げた。

 それを人々はそれを神と呼んで崇めた。 

 精神生命体は、神を利用して人々を操っていた。

 




 精神生命体の誘導によって、人々は、神に逆らうものを排除し、処刑することを続けてきた。

 また、死後、地獄に落ちるなどと言った事実ではない妄想も与えた。

 いわばミームのようなもの。

 それによって、精神生命体は、何をしたかったのか。

 彼らにとって、その行為は必ずしも必要なものではなかった。

 そう、いうなれば遊戯。娯楽。

 それによって、市民を操り、王を惑わせ、戦わせて死者を出して遊んだり、

 または自分のことを英雄だと思っている妄想家を生み出してかけ事をしていたのである。




 だが、、科学というものが現れた。

 当初、彼らはそれを侮っていた。

 だが、科学は徐々に発展するとともに、神を否定し始めた。

 彼らは科学を放逐しようと努力したが、科学のほうが必要であり、誰もがその発展に尽くした。

 そして、神よりも科学が信じられ崇められるようになったのだ。



 故に、彼らの洗脳が届かない地区も生まれ始めた。

 洗脳が支配している地区と、そしてそうでない科学的で人が納める地区は、互いにけん制しあっており、交わることはなかった。

 ある時、洗脳が届かない地区、科学都市から一人の旅人が来た。

 冒険家の彼は、洗脳都市がどんな風なのか、神と呼ばれるものの囁きがどういったものなのか知りたかったのだ。

 精神生命体はさっそく洗脳を開始した。

「お前は私たちの宗教に入らなければ地獄に落ちる・・!
 
「おおっ!お前が神という奴か!

「そうだ・・私たちの宗教を広めろ・・!!

「ふーん、メリットは?そのことによる利点は?

「利点・・?そんなものはない!!私たちは最高の存在!従うことが正義!

「え?答えられないの?利点はないの?

「利点とかそういったもので私たちを図るのか?!愚か者め!!

「ふーん、やっぱり、聞いていた通りだな。
 だが、尊大というよりもこれは・・・

 誰からも注意されなかった、金持ちの幼子のようだ。

 それを聞いた途端、精神生命体の精神にダメージが入った。

 彼らは微生物の微弱な連携によって生きていると言っても過言ではない。精神のダメージがそのまま肉体のダメージとなる。

「幼子・・?!私が・・!!違う!!そんなわけがない!!

「あいつらも悲惨だよな。こんな頭の悪いリーダーでたくさんの仲間が死んだのか。
 
「私はかしこい!私は天才!!仲間が死んだなぞ知ったことか!!撤回しろ!さもないと地獄に落ちるぞ!

「天才、地獄、ね。じゃあ聞くが、2308803295809×2093093490は?私は数秒で解けるぞ。

「え、えっと・・」

「あと、地獄ってのは本当にあるのか?根拠は?どこにあるんだ?どういう存在なんだ?

「私は愚かでは、、あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

 精神生命体はバラバラになった。




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